『何でそうなるの!?イロモノ奮闘篇』観覧記

まず関係者の方々に謝っておきます。
正直、なめていました。
こんなに笑わせて貰うとは、まさに想定外でした。
その前に。
私事ですが、土曜日の日中は、家の屋根に積もった1.2mの雪を下ろしました。所要時間2時間近く。休憩なしで、遮二無二雪かきした結果、残ったのは心地よい疲労感と腰痛でした…。
そして昨日の朝。
5時から9時までの降雪量が20センチ!朝5時の時点で積雪が119センチ。起床して雪かきを始めた7時の時点で積雪が126センチ。ヘロヘロになって家に入り、シャワーを浴びた時点、大体9時頃の積雪が139センチ…。
よって、大量の雪が市内の道路に積もることとなり、しかもよりによって急に天候が回復した結果、道路はスキー場の急斜面よろしくたくさんのコブが出来上がり、場所によってはアイスバーン状態に。


青森までどうやっていくか悩んだ結果、電車で向かうことにしました。しかし…何せこの雪のため、奥羽本線の弘前?青森間は除雪作業とやらで運転見合わせ中とのこと。復旧の見通しについて確認しようと弘前駅に電話してみても、一向に繋がる気配なし。
最悪の手段(車で青森まで向かう)ことも選択肢に入れつつ弘前駅に向かってみると、まさに運転再開直後でした。
しかも、ちょうど折り返し八戸まで向かう特急が入線、運良く定時発で青森に向かうことができました。
上映会の会場である「アウガ」は青森駅から徒歩3分。5階にあるAV多機能ホールに行くと、既に上映が始まっており、DIRTYMINDさんとレニーさんから、「遅い遅い!」といわれてしまいました。しかし、今日の上映はこれまで「indian films」が制作した過去の作品も含む3本。ちょうど到着した頃には、1本目の上映が始まった直後でした。
DIRTYMINDさんとうちの家内は、実は同じ職場。よって昨日は家内も伴って会場に向かったのですが、「きっと関係者ばっかりなんじゃないのぉ?」と笑いながら会場に入ると…。
薄暗い会場はなんと、8割前後の入り!100人は超えるであろう観客がスクリーンに釘付けになっていました。しかもしかも、年齢層の幅が広い!正直これが一番驚いたっ(笑)!!
あ、ひょっとして誰かが仕掛けたサクラ?なんて不謹慎な事も考えつつ、初回作品、そして2本目の作品の上映があっという間に終了。

メインである最新作の前に、10分間のインターバル。きっとこの辺りで関係のないお客さんは帰るに違いない…。
ところが…観客は減るどころか、増えている!!
家内がざっと会場を見回しても、「知っている人、あんまりいないかも…。」とのこと。
凄い事になってきたぞ、こりゃ!?隣にある図書館から出てくる客を、キャッチセールスよろしく巧みな話術で誘い出したか!?
『何でそうなるの!?(イロモノ奮闘篇)』
主演は監督の日沼氏とDIRTYMIND氏。助演がレニー村岡氏。
私、3名とも存じ上げておりますが、何せ了承を得ていないので残念ながらその内容を詳しくお話しすることは出来ません(意味ねぇ)。ただ、笑いのツボを見事に突かれた感じです。3作目ということで、完成度も非常に高い!しかも、お笑い用語でいうところの「天丼」も忘れていないところが心憎い!
更に、今回初登場となるDIRTY氏とレニー氏の熱演、好演が光りました。
惜しむらくは、全編ほぼ津軽弁で進められているため、地元民でないと内容を理解することは出来ないでしょう。裏を返せば、地元民ならまず笑える、ってことかな。

16時20分終演。最後に舞台挨拶があり、その後自然解散(笑)。
帰りのアンケートで、感想や意見を記入する欄の他に要望欄というのがあったので「すいません、今度脇役でいいので使って下さい」と思わず書いてしまいました。
しかし彼らは、自分たちで演技して撮影してしまうくらい映画が好きだから、ここまで出来たのでしょう。それくらい好きだと言えるもの、のめり込んでいるものが自分にあったかな?とふと思った時、僕はちょっぴり羨望の眼差しでステージ上の彼らを眺めていました…。そして、自分の中では最近特に過度に高まりつつあった「恥じらい」という気持ちに、ちょこっとだけ蓋をしてみたのでした。
愛すべき「役者たち」に惜しみない拍手。

『何でそうなるの!?イロモノ奮闘篇』観覧記」への2件のフィードバック

  1. 日沼直之

    いろいろコメントありがとうございます。本当に悪天候の中さまざまなご苦労の末に集まってくれた背景を聞くと涙が出そうです。了承得てないみたいなので代わりに内容に触れさせてください。
    「何でそうなるの!?」シリーズはまず誰かの会話が軸でその会話のセリフに映像が反応する形で「トーク&インサート」が基本になっています。コメディの基本線がある為にその会話自体がお笑いしかも漫才(イロモノ)になれば、展開のエスカレートも許されやすい筈だし、スピード感も期待できるのでは?と今回は漫才&コントに挑戦しています。青森発のアートイベント「空間実験室」で行ったライブシーンが今回の軸になりました。その漫才&コントにインサートされる映像については文字では表現できないので、次は7/2(日)のAIR2006に出品予定ですので是非またみに来てください。今度は奥羽本線が止まる事もないでしょう。是非よろしく!

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  2. nonvey

    おおっ!監督自らコメントを寄せて頂き、誠にありがとうございます!
    んー…ちょっと緊張してきたなこりゃ(笑)
    ええと、アンケートや昨日のブログだけではなかなか書ききれていない事があったので、こちらにまた書かせて頂きますね。
    ちなみに僕は、映画はほとんど観ない人間だということでご容赦下さい。
    先日WOWOWで放映された「ラスト・サムライ」に感涙し、「レディ・ジョーカー」に身震いした、そんな程度です。ちなみに直近で映画館に足を運んだのは、記憶は朧気ですが「グリーン・マイル」だったと思います。そういう程度のヤツの感想だと割り切って下さい。
    まず、「漫才&コント」という下手をするとドン引きの可能性もあるジャンル、その領域に踏み込んだことに敬意を表します。
    漫才やコントに求められるモノ、それは「スピード感」と「テンポ」と「笑いの間」だと思うのですが、それが全て満たされていたように思います。ちょっとマニアックで狭い範囲にしかウケないのではないかと思った「ワンクリック」(ちなみに家内はこれが一番笑えたそうです)も、最後はちゃーんと観客を掴めていました。あれは「ありがちなシチュエーション」がうまく表現されていたからだと思います。ちなみに、僕が一番気に入ったのは「道路交通法」。あのテンポと笑いの間(トークとインサートの間も含めて)は、抜群だと思いました。あれを観た時に、前2作とは完成度が全然違う!と思ったのです。作品全体に流れるスピード感(これは「ガホンズ」の力量によるところと認識しております)というのが、観ているこちらにしてみると時間の経過を忘れさせてくれるくらい爽快なものでした。「そりゃ絶対ねぇべ!」とわかっているから笑ってしまう。僕はそのツボを完全に刺激されました。
    津軽弁なので地元民しかわからない、といったことを昨日書かせて頂いたのですが、そこはある意味「インディーズ」の強みだと思います。ジャンルこそ異なれど、展開によっては「りんご娘.」にも負けないと思います(ちなみに「りんご娘.」の仕掛け人は僕の高校の同期です)。
    第4弾、第5弾と続くと思いますが、今後も陰ながら応援させて頂きます。7月も、スケジュールが合えばもちろん拝見させて頂きますよ!楽しみにしています!!

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