盂蘭盆そして同期会

13日が土曜日と重なったこともあり、寺院街である我が家の前は、例年以上の大混雑となった。間隙を縫って父の実家に赴き、数年ぶりに父方の祖父母の墓前に花を手向けた。墓に向かう途中の砂利道で、それはそれは小さなアオガエルを発見、手のひらに載せてみる。近くでは、ニワトリが声高らかに鳴いている。父の実家は、一日に走るバスが朝昼晩の3本、近くに野生の猿も出没するくらいの超田舎なのだ。
そんな超田舎=自然の中で、おいしい空気を充分に吸い込んで、再び今年一番の雑踏の中に舞い戻る。


14日。この日は、2年ごとに開催される高校の同期会が開催される。実はこの会を最初に企画したのは、他ならぬ僕である。いろんな「学校生活」を送ってきたが、僕にとっては一番思い出深く、そして一番楽しく、酸いも甘いもいろんな思いが詰まっているのが、この高校時代である。だから、2年ごとに開催されるこの会を、僕はかなり楽しみにしている。といっても、こちらは開催する側なのだが。
同期生は約350名。教職員も含めると、その数360名以上。一応全員に声掛けしようと頑張ってみるものの、実際は40枚以上の葉書が「宛名不明」や「転居先不明」で戻ってくるといった有様である。
ちなみに、これまで集まった人数は、初回が60有余名。前回は40名弱。そして今回は30名。開催するたびに参加人数が減っているのが非常に寂しいところではあるが、蓋を開けてみると、開催したことに感謝されることの方が多く、そのことがそれまでの労苦を忘れさせてくれる。
先生方の話が始まると、まるで学年集会のように一斉に先生の方を向き、箸を止める。参加者の発案により、クラス単位で、今回参加した人たちが自己紹介。みんな、いろんな職種に就いていて、興味深い(そんな話を聞きながら、どうやって笑いを取るかで頭がいっぱいになる自分…)。
参加者が少ないなりに、いろんな話題で盛り上がり、それまで一度も話したことのない人達とも、まるで旧知の友のように話せるから不思議だ。一人でも参加したいという人がいる限り、この会は継続していくことだろう。ふとしたきっかけでこの会を立ち上げてみたが、まだまだ不安定要素も多い。でも、もう少し努力すれば、きっと軌道に乗ることだろう。
実は今回、「言い出しっぺ」でありながら一度手を引こうと考えていた。というのも、350名もいるといろんなヤツがいて、同期会が、まるで開催する側(つまり僕)の自己満足的な会(僕の「知っている」連中しか参加しない「仲良し会」)と捉えている輩も少なくないのだ。
というか、そんな会だったら、最初から全員に声掛けなんてしないのに…。
楽しい時間を過ごしながら、同期会をそういった風にしか捉えられない、度量の狭い連中のことを思うと、何だか真剣に手を引こうなんて考えていたこと自体が馬鹿馬鹿しくなって、次回以降も積極的に関与していく気になった。ひょんなきっかけでそんなことを思いだし、「こんなに面白いのに…」とほくそ笑む自分。
わずか30名の中に、僕と同様ホワイトバンドを付けている人が一名(おやびんことGunnieさん)。「持っているけど今日付けて来なかった」という人が一名(S嬢)。これまで、身につけている人を2名しか目撃していなかっただけに、ちょっぴり嬉しかった。
結局午後3時から始まった会は、予定時間を大幅に超えた午後6時30分まで盛り上がることとなり、その後2次会3次会となだれ込む。そういえば、何も食べていないことに気づくが、あとの祭り。遂には吐き気をもよおし、(多分)23時過ぎにギブアップ。これ以上一緒にいると迷惑必至なので、みんなと泣く泣く別れた。約10分かけて徒歩で帰宅。吐くかな?と思ったが吐くこともなく、倒れるように眠りに就いた。ちなみに、何時に戻ったのかはよく覚えていない。
15日(この日は年次休暇)は、ひたすら惰眠を貪り続けるといった有様。結局この日の夕方にようやく酒が抜けたが、シャワーを浴びて体重計に乗ると、体重が63.5kgにまで落ち込んでいた。おぉぉぉぉ!目標値まであと500gに接近!これは同期会効果?というか、ホント食わなかったからなぁ…。

5 thoughts on “盂蘭盆そして同期会

  1. きっこ

    お疲れさまでしたぁ!
    んだんだ〜。開催し続けることで、くだらない誤解は解けるだろう。同窓なんだから、そんなことは無いだろうと最初は驚いたが、これも、新たな人間関係の始まりと思えば、当然なのかもしれません。苦心するだろうけど、なんとか、「帰る場所」を守っていてください。
    酒2升にすれば良かったよ(笑
    みんな酒豪ばっかだし、「いかにして、笑いをとるか!」とサービス精神旺盛な仲間ばっかりだもんなぁ。

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  2. Gunnie Orange

    乙でした!
    次の日の予定があったので、2次会までだったけど、たんげおもしぇしたでゃ〜!
    (ほとんど寝てたけどねwww)
    初めての参加だったけど、すんなり溶け込めて、
    緊張したのは取り越し苦労だったなぁ。
    こんな風に躊躇してるみんなも、結構いるんじゃないかな?
    そんな彼らも引き入れるために、継続していきましょう!!
    p.s.
    ホワイトバンド、東京でもなかなか見ないんだよ〜。
    nonveyが着けてるの見て、うれしくなったよ。

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  3. nonvey

    >きっこ姐さん
    お酒は、みんなで回し飲みしました。ありがとう。
    今回は、本当に報われた気分になりました。方々から感謝されて嬉しかったです。また来て下さいね。ってガッチリ握手してお別れしました。ほんの一握りかも知れないけれど、来たい!参加したい!って思う人がいる限り、ずっと頑張って行けそうな気がします。もうね、人数はどうでもいいです(笑)。今後は、いかに笑いを取るかに腐心したいと思います。
    >Gunnie兄貴
    意外と面白かったでしょ?おっしゃるとおり、「誰が来るかわからないから」って躊躇している人もいるとかいないとか聞いたことがあるけど、蓋を開けると関係ないんだよね。みんな「同期」なんだし、あとは自分がいかに楽しむかってことだけを考えてくれれば。
    ホワイトバンドはね、佐藤女史が反応してくれたの。「もうひとりやってるんですよ。ほら。」って指さしたら、「えー。何かわたしもやってくればよかったなぁ。」って言ってました。
    そうそう。二次会は、和加子さんの膝枕ですやすや眠るおやびんが、一番笑いを取っていたぞ。

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  4. nonvey

    オラはあのあと3次会まで頑張ったけど、吐き気に負けてギブアップしてまったよ。
    和加子さんは、トゲトゲしさがなくなって、丸くなったなぁって感じだったね。流石お母さんって感じ。毒舌振りは相変わらずだったけど(笑)。

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