スピード&メンタルトレーニング(前篇) – 第6回走れメロスマラソン【五所川原市】 #ランニング #ハーフマラソン

大会後の戦況などを記したブログは、毎回毎回長尺になります。原稿用紙に換算すると10枚以上は当たり前で(今回もそれぐらいのボリュームがあります)、読んで下さっている皆さんに申し訳ないぐらい長くなることもあります。「何でこんなに長いんだ。」と言われることもありますが、自分にとっては「振り返り」であり、次に繋げるための「反省」そして「トレース」の作業なのです。

「よくそんなに細かいことを覚えているね。」とも言われますが、走りながら常に意識して記憶しているわけではなく、トピックスとしてバッと頭に浮かんでくるものです。よって、時々誤った内容を投稿していることもあるようなので、「それは違うよ。」ということは指摘して頂ければありがたいな、と思ったり。

でも、「読みごたえあるよ」とか「いつも楽しみにしてます」とか言われると、嬉しいものでつい調子に乗ってしまいます。
ということで今回またしても長くなってしまったため、1度だと長過ぎるので2度に分けてお届けします。(ちなみに今日の分だけで原稿用紙換算だと7枚と半分、3000字超です。すいません。)

それでは、「走れメロスマラソン」走行記、前半スタートです。
(あ、「いいね!」は読み終えた後でお願いしますね。笑)


平成29年5月28日、五所川原市の天気は曇り。西寄りの風が比較的強く吹いていました。これから走るのは、五所川原市から旧金木町まで北上する約21キロのワンウェイコース。事前に風向きを見ながら、入りの5キロは追い風になっても、6キロから左折後の8キロ付近まで、そして18キロから金木町内へと右折するまでの約2キロ近く、強い風に押し返されそうだな、とレース展望をイメージしていました。

このコースはこれまで、ハーフマラソンを謳うには距離が足りていないことで知られていて、一時期は正直に「距離が足りません」とPRしていました。
しかし今回はそれを解消すべく、7キロ付近に距離調整のための盲腸線みたいな折り返しポイントが設置されていて、これで距離の問題が解決した、と言っていたのですが…。

レース時、ここ数年は5本指ソックスを愛用していたところ、今回は思うところがあって足袋型のソックスを装着。これも一つの実験です。シューズは最近、ハーフ専用にしているadidasのtakumi sen。もちろん、足裏にはたくさんのワセリンを塗って。

そして午前9時、いよいよスタート。比較的前の方に並んでいたので、スムーズな走り出し。ちなみにこの日の設定は、次のとおり。

・1キロ4分15秒で入り、3キロ毎に2秒程度のビルドアップ
・ラスト1キロは1キロ4分切るぐらいまで余力を残す
・設定タイムは1時間30分。「安定の90分切り」は、最低限のノルマ

ところが、いつものことながら走り出して早々にペースが上がっていることをすぐに悟りました。スタート前に言葉を交わした、オレンジ色のTシャツを着た高校時代の同級生であり現在同業者のSくんが、更にペースを上げて僕の横をすり抜けていきました。Sくんの先方には、いつもの赤頭巾を身に纏ったSくんのお兄さん、Kさんの姿が。
おやおや、これはいきなり兄弟対決か?とまるで傍観者のように二人の姿を眺めながらのスタートとなりました。

ちなみにこの日、スタートからゴールまで1度も時計を見ないで走る、ということにも挑戦。
後で確認したところ、4分5秒前後で最初の1キロを通過したようです。この時点で、当初予定していたビルドアップではなく、ペース走に変更。今日はスピード練習にしようっと。(←意志が弱いんです。)

さて、500mを過ぎた辺りでゲストランナーの福士加代子さんと一瞬だけ並走。「うげぇ…この坂を越えて行くのかぁ」と呟いていました。
「はい、行ってきます!」

その「うげぇ」な坂、このコースで最大の高低差となるJR五能線の跨線橋を越え、進路を東寄りへと進めます。この辺りからは予想通りの追い風で、スイスイと脚が進んで行きます。上半身と下半身の連動を意識しつつ、呼吸はかなり安定しており、脈もそれほど上がっていない感じ。いや、これは追い風のおかげか。

(Yさん撮影。前傾姿勢になっていないし。)

程なく、先行したSくん、そしてKさんを相次いで捉え、先へ先へと進みます。
5キロを過ぎ、進路を北側へと向けた時、やはり西寄りの風が左側から吹き付けるのがわかりました。そして6キロ地点で左折する直前、背後から「のんべ~!」と声を掛けてきたのは、先ほど僕が捉えたSくん。

スタート前、彼は「今日は90分切りを目指す」と話していましたし、サブ3に最も近いであろう彼の安定した走りは、普段からジムで見ているので、「あ、これはちょうどいいな。」と思い、先行を許した後は、彼の背中を見ながら走ることにしました。

更にSくんの前には、先週フルマラソンを走り終えたばかりのNさんの姿。フルの翌週とはいえ安定した走りっぷりはさすがです。知らぬ間に、西から吹き付ける強い風を避けるべく、一直線になって走る一団というか、5~6人のグループが出来上がっていました。先頭を走るのはオレンジ色のTシャツのSくん、その背後に北海道・白糠町の赤いTシャツを身に纏うランナー、そして僕と同じ「No Apple,No Life」のTシャツを着ているNさん、その他3名。
その中に、ちょっと異質な人が一人。何度も周囲のランナーに目配せしたり背後にピタリとくっついては後ろを振り返ったり、更にはやたらと時計を気にしつつ、まだ3分の1しか進んでいないのに既に「ハァ!」「キツい!」と何度も口に出しながら、脚やらどこやらを叩きながら走る、実に落ち着きのない男性ランナー。一目見て「こいつ、絶対レース慣れしていないな。」というのがわかりました。

そのランナーに惑わされないよう少し距離を置きながら、8キロ過ぎでNさんに追いつきます。やはり先週の疲労も残っているのでしょうか、Nさんはかなり呼吸が荒くなっていました。「一緒に行きましょう」とNさんに一言声をかけつつ、先行するSくんと赤い白糠町ランナーの背中を追いかけます。

ところが、我々の前にその不慣れなランナーがチョロチョロと走っており、前に出たと思ったら後ろに下がったり、気合い入れなのかずっと声を発したりと、全く落ち着きのない走りをしているのが目について仕方がないのです。
どうやらこのグループの中で先行する誰かについていこうという作戦なのか、それとも全くのノープランなのか…(恐らく後者)。

その彼に気を取られているうちに、距離表示を何度も見逃していたらしく、気付いたら12キロまで来ていました。Nさんの前に出た後も、相変わらず西からの強い風が吹いていますが、北寄りの風でないことがせめてもの救いです。
給水の間隔がとても短いことも気になるところでした。しかし、ひとまずこの辺りからはほとんどの給水でスポーツドリンクを手にしていました。

いつしか5人のグループになったグループは相変わらず安定したペースで、白糠町ランナーとSくん、そしてもう一人のランナーが交互に先行、その背後に不慣れなランナーが例の如く右往左往、僕はそこからちょっと距離を置いて彼らを見ながら走るという展開。

そのランナーのことをいちいち気にしていてはキリがないだろうと割り切りつつも、16キロを過ぎた辺り、残り5キロを切った辺りから、落ち着きのないその走りっぷりにだんだんイライラが募ってきました。いい加減もう、早く脱落してくれないかな(苦笑)。

さて、このランナーは一体どこまでこの調子で頑張るつもりなのか…しかしこの後、意外な展開に…。

【後篇へ続く】

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