「ハッスル13」観戦記

「すいません、昨日青森でハッスルし過ぎました…今日一日休暇をいただいてもよろしいですか?」
「わかりました。では、ハッスル休暇ということで…。」
「い、いやいや。普通の年次休暇でお願いします。」
というわけで私、本日休暇でございます。今月はいろいろ忙しすぎた。少し休ませろ(と、小声で言ってみる)。
はい。そんなわけで「ハッスル13」、行ってきました。
ガチンコの「プロレス」として観るのはちょっと酷かも知れませんが(長州組と坂田組の試合はそれなりに面白かったけどね)、一つのエンターテイメントとして観るのであれば、それはそれで大変面白いものだと思いました。
詳細についてはハッスルのオフィシャルサイトで既に公開されておりますので割愛しますが、ここではその補足をしようかな、と。


開始前から会場は大入り満員(のちの発表で、4700人以上もいたそうな)で、今か今かと始まるのを待ちわびます。客層は老若男女がまんべんなく、といった感じ。女性客同士でやってきている姿も見かけましたが、恐らくこの人たちはHG目当てと思われ。子供たちは「ハッスル!ハッスル!」と既にノリノリ。そして、会場が暗くなるとともに、スクリーンには観戦上の諸注意を説明するために、あの男が登場。
「青森、フォー!!オッケー!ハードゲイでーす!」
予想通り、HGの会場入りはありませんでしたが、VTRで彼が登場した途端、会場が大いに盛り上がりました。地元民でなければわからないネタ(黒石八郎などなど)も、ふんだんに盛り込まれていたしね。十分笑わせて頂きました。
次いで、会場から選ばれたお客さんとマーク・コールマンのリンゴジュース早飲み対決(もちろんお客さんの勝利)、主催の青森テレビ女子アナによるハッスルポーズ披露(これはどうでも良かった)があり、いよいよ第一ハッスルへ。
スクリーンに現れた高田総統。「青森のオメダヂ、ワが、高田モンスター軍総統、高田だ。タナ。」何故か、たどたどしい津軽弁で自己紹介。久しぶりに聞いた「タナ」に過敏反応してしまった僕は、人目もはばからず一人で爆笑…。
青森県人がリンゴを品種改良しすぎて、その恨みを背負ったモンスターだという「リンゴ・ブラザーズ」の赤リンゴと青リンゴが「リンゴ追分」の入場曲に乗って登場。その姿を見て、唖然。あまりにもベタ過ぎる…。
対するカズ・ハヤシとジミー・ヤン。リング上でこなす身のこなしはさすがといった感じ。しかし会場からは、「アガ!」「ミンドリ!」と、リンゴ・ブラザーズへの声援が飛びます。「リンゴをいじめるな!値段安ぐなる!」と、やけに生々しい声援も。
見た目は弱そうなリンゴ・ブラザーズでしたが、かなり実戦慣れしていますな。負けちゃったけど。
第1ハッスルが終わると、草間GMがリング上に。あちらこちらから「ハゲ!ハゲ!」のヤジが飛びます。そこへ崔と軍鶏侍が乱入。試合が組まれていない事への不満をぶちまけると、再びスクリーンに登場した高田総統が、ジャイアント・シルバを対戦相手として指名!急遽(?)1対2のハンデマッチが行われることに。
ジャイアント・シルバが姿を現した途端、「うわっ!デッケェ!」の声があちらこちらから聞こえてきます。試合が始まると、知っている人が僅かなのでしょう、軍鶏侍の攻撃に「AHE!AHE!」の声がちらほらと。まぁ、急遽組まれた試合(笑)だったこともあり、あっという間に終了。
第2ハッスル。対戦カードが発表されていた時には、デビル夫人・マーガレットともう一人「X」となっていたのですが、その「X」が借金王・安田であることが判明。会場がどよめきます。
男女混合試合でありながら、安田の攻撃は全く容赦なし。デビル夫人もアン・ジョーに対する攻撃は容赦なし。まぁ、このあたりは半ば寸劇気分で観ていたのですが、最後はマーガレットが3カウントを奪われ、ジ・エンド。試合後アリシンがデビルに対して「次はお前もビビる姉御を連れてくる」と豪語したんですが、思い浮かぶのは和田アキ子かジャガー横田か、あとは長与かライオネス飛鳥?一体誰なんでしょう…。あ!デビ夫人か?それにしてもレスラーには「役者」が多いね。
第3ハッスルは、最も「ハッスルらしくない」対戦。ガチンコプロレスの期待できそうな坂田亘、マーク・コールマン組 対 長州力、石井智宏組。先にリングインした坂田に対しては「小池ー!」の声援が飛びます。
次いで登場した長州組。パワーフォールが鳴り響くと、会場は一斉に長州コール!しかし、花道が短すぎて、あっという間にリングイン!!(苦笑)
試合が始まると「長州ー!キレるなー!」という声。それをあざ笑うかのように、坂田は長州の目の前でサソリ固めを石井に見舞うなど、長州をとことん挑発。それにしても、長州が仕掛けた坂田へのサソリ固めをコールマンにカットされたのは、残念だったなぁ。リキラリアットも結局、一発お見舞いしただけだったし。
それにしても、案の定ヒートアップし過ぎて、試合終了後もリング下で坂田と長州はやり合っていました。長州はかなりエキサイトしていたし、ぶち切れしてたね。
この遺恨、しばらく続きそうだな。試合が終わった後、長州が「超大物レスラーとタッグを組んで坂田・コールマン組とやらせてくれ」と息巻いたらしいですが…誰だろう。どこにいっても四面楚歌の長州が呼べる「超大物」って…藤原喜明あたりか?
リング上は坂田とコールマンの乾杯でビールまみれなったと思ったら、ここで15分間の休憩。15分って、客が戻ってくるのか?と思ったら、さすが術を知っていますな。「(全く売れなかった)ハッスル音頭」のPVが流れ(ある意味貴重だな)、かなりの客が戻ってくると、いよいよ男性諸氏お待ちかね、インリン様の御降臨だっ!!!
…といっても正直言ってインリンなんてどうでもいいと思っていたんですが、勢いに任せてみんなと一緒に声援を送っちゃいました。ワハハ。
というか、いいのか?子供の面前であんなことして!!
保育園や小学校で子供たちが「M字ビターン」なんか真似してたら、まずいんじゃないのか!?
…などとよけいな心配をしつつ周囲を見回すと、子供よりも親たちが大興奮状態でした、とさ。
インリン様が会場から一旦消えたあと、いよいよセミハッスル。
ハードコアなアパッチプロレス軍、いやハッスル軍の金村、田中、黒田が登場。次いで、モンスター軍のモンスターΩ、モンスター℃、そして青森で発掘したという恐怖のイタコモンスター、「恐・イタコ」が登場。
このネーミングだけでも爆笑ものだったのですが、試合(?)も面白かった!観客を巻き込む術を知っているんでしょうな、ある意味一番盛り上がった気がするなぁ(もちろんこれをプロレスと呼ぶには賛否両論あるんでしょうけれど)。イタコの動きは、爆笑だったな。口寄せで馬場、鶴田を降霊(?)させたあとは、なぜか猪木とHGの生き霊まで降霊(笑)。リングの内外で6名が繰り広げるめまぐるしい展開も観るものを飽きさせないというか、何というか。「黒田、サイコー」の掛け声に「青森も最高やでー!」と返すなど、客の心まで掴んでいましたよ。僕の中では、一番面白かった試合でした。
インリン様が観覧する「イン覧試合」となったメインハッスルは、石狩の孤軍奮闘ぶりが目立つ闘いでした。石狩への声援が凄かった代わりに、小川はあまり見所を作らなかった(もちろん最後は美味しいどころ取りしましたけど)ので、「小川!何やってんだこら!金返せ!」なんてヤジが飛ぶ始末。
まぁ、事前に放映されていたVTRも、モンスターKこと川田と石狩のやりとりが多かったので、石狩がどんな闘いをするのかというところに注目が集まったような感じ。もちろん川田も見せ場を作ったし、大谷も観客を煽っていましたね。役者が揃った、って感じの試合でした。
で、試合終了後はインリン様と小川が対峙、一触即発のムードになったところで高田総統が登場。中途半端なブーイングと、これまた中途半端な「総統!」コールが沸き起こります(この辺りに、観客の予習不足を強く感じてしまった僕…)。
「知事も落ち着きがなければ県民も落ち着きがない!」といった、ある意味的を射た発言、更に青森が生んだ未来のスター候補「りんご娘.」のネタ(ちなみに「りんご娘.」の仕掛け人は、実は僕と同期のヤツです。ワハハ)など、非常にマニアックなネタなどをふんだんに盛り込み、会場は大いに沸きます。
最後は川田の「バッドラック!」でモンスター軍が会場を後にし、リングに残った3人が、これまた観ていて恥ずかしくなるようなしょっぱい寸劇を繰り広げた後、「来年また青森に戻ってくる!」と小川が叫ぶと、大歓声。最後は「3,2,1,ハッスル!ハッスル!」で大団円。チャンチャン、と。
実は(テレビ放映を含めて)今回「ハッスル」を初めて観たんですが、思った以上に面白かった、かも。
何をやってもバカげているところがまた、最近「笑い」に物足りなさを感じていた僕にとってはちょうどよかった。いいカンフル剤になりました。来年また来る、ってことでしたが、来年また「笑い」に物足りなさを感じていたら、観戦しに行こうと思います。というか、どんどん「大物レスラー」が参戦してくることが不思議でならないよ、ホント(笑)。

「ハッスル13」観戦記」への4件のフィードバック

  1. とーます

    楽しめたのなら良かったじゃないすか!お金払ったんだしねー。(招待券じゃなかったよね?)
    笑いに行きたいならもってこいですから。(ボクは多分笑えないと…)

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  2. nonvey

    ハイ!お金払いましたよ。前から12列目だったので、見る上では支障はありませんでした。花道も近かったし。
    まぁ…「ハッスル」そのものに関して賛否両論あると思うんですけど(和泉元彌の参戦は意味不明だと思う。確かに)ね、「プロレスなんかじゃないんだ」と割り切って観てると、あんまり抵抗はありませんでした。
    昔ロッドマンがWWEに参戦したみたいな感じ?よくわからんけど。

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  3. けいこりん

    楽しかったみたいで良かったね。
    でも一番羨ましいのは「インリン」見れたことだったりしてw

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  4. nonvey

    ハッスルの翌日に休暇を取ることは前々から決めていたことなのですが、火曜日職場に行くと、「お前、インリン観て興奮したんだろ(笑)」と言われました。ハッスル休暇がインリン休暇に…。
    まぁ、僕はあんまり興味なかったんですけどね…(と、言い訳してみる)

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