「惑う After the Rain」先行試写会 @弘前

スポーツの秋、読書の秋にまつわる話題を2日続けて紹介して参りましたが、今日は芸術の秋にまつわる話題を紹介したいと思います。


林弘樹監督の最新作「惑う After the Rain」。
静岡県三島市を舞台に撮影されたこの映画、11月からの静岡先行上映、そして来年1月からの全国ロードショーに先駆け、弘前市で開催された先行試写会に参加する機会を得ました。
試写会が行われたのは10月15日(土)。10月9日から12日まで静岡県、それも三島市の隣の沼津市へ出張しており、その際、この映画の制作に携わったみしまびとプロジェクトの方とも会い、映画のパンフレットなどを頂いておりました。…にもかかわらず!にもかかわらずですよ、僕は三島市を訪問しなかったことを、試写会前日になって激しく後悔していたのでした。

林監督とは、秋田県藤里町で行われた映画「ふるさとがえり GOING HOME」の上映会の際に初めてお目にかかってからご縁があり、そのことが契機となって、弘前市でも「ふるさとがえり」の上映会を開催したことがありました。藤里から弘前へと縁が繋がったのです。そして今回の試写会は、青森県初となる弘前市での「ふるさとがえり」上映会の開催に向けて一緒に奔走した平川市のSさんからのお誘い。「ふるさとがえり」は、我々の上映会開催を皮切りに県内各地で上映会が幾度か開催されていますが、今回の「惑う After the Rain」は、県内初上映となります。どんな林マジックが炸裂するのか、期待に胸膨らませて試写会の会場である弘前市民参画センターへ向かいました。

madou01実は今年3月、林監督が青森県にいらした際、わざわざ私の職場にも立ち寄ってくださり、その時にこの映画「惑う After the Rain」のパンフレットを直々に頂戴しました。上映会の暁には必ず伺わなければならないと思っていたのですが、公私ともに色々立て込んでいたところでの試写会の案内だったため、正直行くか行かないか迷っていました。…が、静岡出張を終えた直後、これは絶対に行かなければならないと即決し、慌てて参加エントリーしたという経緯がありました。

madou0216時30分過ぎから始まった試写会には、約30名の方々が集まり、それから約2時間、時に固唾を飲みながら、そして時に涙しながら、スクリーンで展開される物語に吸い込まれていきました。
madou03 もちろん公開前ですので、ネタばらしはしませんが、内容をちょっとだけ。(詳細は、公式サイト 映画「惑う After the Rain」をご覧ください。)

家族とは何か。昭和の一時代、とある家族の物語であり、3人の女性を巡るストーリー。
全編にわたって日本の美や伝統がちりばめられており、出演者の迫真の演技とも重なって、あっという間に感情移入。
「ふるさとがえり」については、これまで4回ほど観ているのですが、今まで毎回散々泣かされたので、今日は泣かないよ…と思ったのも無理でした。
涙腺発破装置が誤作動、いや、正常起動し、上映が始まって30分で既に涙。そしてその後も、最後までずーっと涙。
もう、あの話とかあの話とか、色々感想を述べたいところなのですが、グッと我慢我慢…。
あ!一つだけネタばらしさせてください。この映画の中で、三島を象徴する伝統芸能「しゃぎり」が出てくるのですが、実はこの「しゃぎり」を出張中に生で拝見しておりまして、地域の皆さんの世代を越えた絆による素晴らしい郷土芸能なのだな、と心を揺さぶられました。その「しゃぎり」を映画で再び拝見し、先日の感動がよみがえり、思わずグッと胸に熱いものがこみ上げたことを、今更ながら明かしたいと思います。

上映が終わった後、林監督も交えて試写会に参加した皆さんがそれぞれ映画の感想を述べることになりました。この中では、映画のシーンに自分の思いを照らし合わせ、感極まって言葉を詰まらせながら感想を述べる方が複数いたことが、とても印象的でした。
僕もちょっとだけ感想を述べましたが、何を述べたのかは秘密。ただ一つ断言できることは、この映画を観た後に、「ああ、早く家に帰って家族と会いたいな。色々話をしたいな。」…そんなことを思わせる映画です。恐らくこの映画もこれから複数回観ることになるような気がしていますし、できることなら早くもう一度観たい、そう思わせる内容でした。madou04
近隣で上映会や試写会があるようでしたら、是非一度ご覧になってみてください。そして、一人でご覧になるのはもちろん、できればご夫婦やカップル、兄弟姉妹などで一緒にご覧になることを強くお勧めします。
色々考えさせられる場面もたくさん出てきますが、鑑賞後には不思議と家族が愛おしくなるはずです。「ふるさとがえり」とはまた異なる切り口の、本当に素晴らしい映画でした。

furusatogaeri02余談ではありますが、翌日(10月16日(日))のこと。
秋田県北秋田市(旧:鷹巣町)で「ふるさとがえり」の上映会が初めて開催されました。

こちらの準備を手がけたのは北秋田市のMさん。正月に初めてお目にかかってから、2度目の再会となります。秋田から頂いたご縁を秋田へ返そうと、Mさんに「ふるさとがえり」上映会の開催を焚きつけた一人としてどうしてもその場に足を運びたく、マラソン大会の後、上映会が始まる直前にちょっと立ち寄ってみました。(この日マラソン大会が行われたのが、藤里町と北秋田市(旧:鷹巣町)に挟まれた能代市(旧:二ツ井町)だったという偶然が重なったのです。)

furusatogaeri01タイトなスケジュールでの開催となったようで、だいぶ参加者集めに苦労されたようですが、ここでも林監督自らが会場へ足を運び、上映後は参加者の皆さんと撮影秘話などで盛り上がったようです。そして、今回のこのご縁は、きっと次に繋がっていくはずです。北秋田市は僕にとって第二のふるさと(母の出身地)ですから、「亀の子団」ならぬ「影の子団」として、これからも応援させて頂きたいと思います。

あちらこちらで色んな思いを抱きながら地域の活性化に励む「つがるびと」はもちろん、全国各地の「○○○びと」の皆さん、この映画は絶対観て損はありませんよ!

So…After the Rain comes Fair Weather!!

Leave a Reply