「つるたクエスト」を開催!(パワフルAOMORI!!創造塾の実践事業第2弾)

今年1月、弘前市駅前にある「ヒロロスクエア」において、パワフルAOMORI!!創造塾の実践事業として、「津軽クエスト in ヒロロスクエア」を開催したところ、こちらが予想していなかった以上の大きな反響を頂きました。
パワフルAOMORI!!創造塾というのは、地域をもっと活気あふれる場所にしたいという想いをもった人たちが、年間を通して理論学習や活動実践等の研修を行い、同じ想いをもった方の仲間づくりとつながりの強化、そして地域活動の活性化を図ることを目的として県総合社会教育センターが実施している事業です。

その中で昨年度開催した「津軽クエスト」を足がかりに、2年目となる今年度も同じような内容で取り組もう、ということにしていたのですが、1月の「津軽クエスト」を大成功に導いたことにすっかり満足してしまったのか、塾生の足並みが全く揃わなくなってしまいました。(まあ、皆さん多忙を極めていたとか色々他の要因もありますが。)

私、別に取り仕切り役でも何でもないのですが、6月頃になって事業2年目のスタートの合図を塾生にお知らせしたところ、数名の塾生が反応、そこから一気呵成に「つるたクエスト」の開催が決まっていきました。

当初は弘前市でもう一度「津軽クエスト」を、という声もあったのですが、実は「津軽クエスト」を行った際に、次は弘前市ではなくどこか違う地域で、という話をしていました。

その中で白羽の矢が立ったのが、北津軽郡鶴田町。
塾生が2人いることや、その繋がりから、比較的関係者の協力を得られやすそうなことが、その理由でした。

8月になると、鶴田町の塾生メンバーから「11月に行われる子どもの祭典において、是非クエストを開催しよう」という打診があり、将来を担う中学生や高校生といった鶴田町のジュニアリーダー(JL)の協力を得ることとなりました。

「津軽」ではなく「つるた」という限られた地域となるため、クエストで使用するクイズは、JLが中心となって「鶴田町に関するいろんなもの」を題材とした問題を考えてもらうこととなり、我々塾生はアトラクションを考えることに。

とはいえ、小学生以下の参加者約200名を、たった1時間30分で全て捌ききるという難題にどう対処するか、我々としては大きな課題を突きつけられることとなりました。

そこで考えたのは、200名を4つのパーティーに分け、1チーム5人×10組とした上で、JLのOB・OGの他、鶴田町以外のJL、更には関係者にも協力を頂きながら、チームリーダーとして性別も年齢もバラバラの小学生チームをまとめてもらうこと(そこに我々塾生は参加しません)、時間差でクエストを設置した体育館とアトラクションを行う会場(鶴遊館)を行き来してもらうこと、更にアトラクションは、2つのパーティー(つまり100人!)が同時に参加できるようなゲームを行う、というものでした。

しかしこの過程において、ちょっと考えさせられることもありました。
パワフルAOMORI!!創造塾の二期生については、津軽地方の職種も年齢も性別もバラバラな方々が20名以上揃っていたはずなのですが、当初から事業への参画度合いに濃淡がありました。
今に始まったことではなく、1月の「津軽スクエア in ヒロロスクエア」の時点でも、既に全く参画していない塾生がおり、その際も他の団体やお知り合いの方々にボランティアをお願いするという有様だったのですが、今年度に入ってからその度合いが、顕著に二分化されるようになりました。

まあ、こればかりは塾生それぞれ色んな事情があることなので、仕方ないと割り切っていましたが、なかなか一枚岩では行かないものだな、と苦笑するしかありませんでした。
…でも正直言って、打合せの出欠など最低限の確認事項には何らかの反応が欲しかったなあ。別に参加できないことを咎めるつもりもないんだし。でも、果たして我々が腰を上げ、動き出さなければ、この先どうなっていたのだろうか、そんなことを考えさせられることとなりました。(あ、別に「やらされた」感を抱いているわけではありません。)

ということで、「つるたクエスト」への関与の仕方も塾生によって濃淡が出ることとなりましたが、数度の打合せを重ね、概ねの骨子ができあがりました。

とはいえ僕も、開催前日の準備に参加した以外は、一度しか打合せに参加することができませんでした。その中で、アトラクションのクイズのネタを考えるなど、多少なりともできる限りの協力をさせてもらった、つもりでした。

本番前日は15時に集合、体育館内で会場設営を行いました。
その後は、JLの皆さんに手伝ってもらいながら、アトラクションの準備。
今回のアトラクションは、封筒に入った15枚のカードを、チームリーダーと協力しながら「あいうえお順」に並び替える、というもの。二つにグルーピングし、一つは青森県の市町村名と鶴田町の地名が書かれたカードがランダムに15枚入った封筒を10組(つまり、全て答えが異なります)。もう一つは、青森県の○○、鶴田町の○○という内容で、こちらも10組いずれも異なる内容の封筒を用意しました。簡単な問題もあれば難易度の高い問題もあり、そこは、封筒を選ぶチームリーダーの運任せ、ということにもなります。

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そして今回の「つるたクエスト」ではポイント制を採用し、40チームのランク付けもする、ということが決まっていました。そして、1位のチームから順にこちらで用意した景品を選んで貰い、そのまま昼食に向かってもらう(裏を返せば得点が低いチームは昼食にありつけない)という、ちょっと厳しいルールも設けました。

そして11月3日(月)文化の日。
猛烈に発達した低気圧の影響で、朝から強風が吹き荒れ、冬を思わせる寒さと時折雨がたたきつけるというあいにくの天気。
こんな天気でホントに子どもたちが集まるんだろうか、と半信半疑のまま車を走らせ、8時30分頃に鶴田町に到着。
会場の「鶴田町保健福祉センター・鶴遊館(かくゆうかん)」に足を踏み入れると…。

何とそこには、既に100名を越えることも達が、所狭しと駆け回っていました。その後も続々と子どもたちがやってきます。その光景を目の当たりして、僕は唖然とするしかありませんでした。

子どもの祭典チラシ

開会式の時点では、150名を越える子どもたちが集まっていたのでしょうか、いよいよ「第21回鶴田町子どもの祭典」が始まりました。

司会進行は全て鶴田町のJLの皆さん。我々はそれを傍で見ながら、この後の「つるたクエスト」でチームリーダーを務めてもらう他の地域のJLや関係者の皆さんに、今日の進行と段取りを説明します。

そしていよいよ9時50分。「つるたクエスト」がスタートしました。
今回参加した塾生は、鶴田町の2名を含め7名のみ。これに県社教センターの担当者の方にも協力頂き、何とか体裁は整えることができました。
チームを引率するリーダーの数が足りないことが明らかだったため、1パーティー当たり8~9チームとし、1チーム当たり3~6名のチームを編成してもらいました。

僕はアトラクションの担当として、提出された答えをチェックする担当。
正直、始まる前まではどうなることやらと気を揉んでいましたが、いざ始まってみると、チームリーダーに統率された子どもたちは、素直に言うことを聞きながらアトラクションに興じていました。(まあ、一部やんちゃな子ども達もいて、思わず窘めるという場面もありましたが。)

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気がついたらあっという間に各パーティーが4巡し、ゲーム開始から1時間30分が過ぎていました。ルールの誤解により採点をやり直すというチームも幾つかあったり、最後の最後で景品が足りなくなるというアクシデントにも見舞われましたが、何とか無事に終了。

今回の「つるたクエスト」、子どもたちからの反応も上々だった他、見学にやってきた親御さんからも好評を博したようです。

僕個人としては、鶴田町が取り組む人材育成の素晴らしさに、ただ目を見張るばかりでした。
クエストのクイズはほぼ全てJLが考えてくれたもの。鶴田町のことをたくさん勉強したことでしょう。
そして、そのJLの言うことを素直に聞きながら指示に従う小学生以下の子どもたち。この子どもたちが大きくなれば、次のJLとして次の小学生の育成に関与する、という。更にその人達がやがて大人になり、カップルとなり、子どもが生まれ、同じことが繰り返されていく…。
大人達も大人達なりの活動を行っていて(TSURUTA街プロジェクトなど)、更に年を取れば(限られた集まりではありますが)「ツル多はげます会」という活動があったり、まさに「ゆりかごから墓場まで」鶴田町内だけで色んな活動に参画できるという…。

まあ、やるかやらないかは自分次第ですし、僕もパワフルAOMORI!!創造塾に参画したのは単なる興味本位がきっかけだったわけですから、無理に参加を強要するものでもないでしょうけど。

でも、鶴田町の皆さんが自発的(そして積極的)に色んな活動に取り組んでいる姿を見て、オレももう少し頑張ろう、なんてことを思った次第。こちらもいい勉強になりました。

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13時30分前に全ての後片付けを終え、パワフルAOMORI!!創造塾二期生としての実践事業はこれにて終了となります。あとは1月の公開講座を経て、創造塾の活動そのものも終了。

前述のとおり塾生の間での参画や取組みに対する濃淡、温度差はどうすることもできませんでしたが、ここで得られたヒト、モノ、繋がりは、これからも大事にしていきたいな、と思いました。
それぐらい、いい経験をさせて頂くことができました。
塾生の皆さん、クエストに参加して下さった皆さん、そして、色んな気づきを与えて下さった皆さん、本当にありがとうございました。

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