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プリンス、「HITnRUN Phase Two」を突如発表!

あまりにも突然かつ唐突すぎる発表にビックリしてしまったんですが、この間の日曜日(日本時間の13日)、我が愛しのプリンス御大が僅か3か月というインターバルで、アルバム「HITnRUN Phase Two」を発表しました。
既に日本国内でもちょっとした話題になっておりまして、多くのブロガーの皆さんがこの内容に関する投稿を行っています。後塵を拝してしまいましたが、ちょっとだけ私も投稿させて下さい。

…といっても今回も、前作「HITnRUN Phase One」同様に音楽ストリーミングサービスのTIDALから配信しており、日本国内で聴くことができるのは触りの30秒だけ。恐らくそのうちiTunesでの発表や、CDでの発売開始があるかも知れないので、期待しながら待ってみましょう。…と思ったらiTunesでの発売が始まったようで…仕事早いな、おい。

phasetwo
01 Baltimore
02 RocknRoll Love Affair
03 2 Y. 2 D.
04 Look at Me, Look at U
05 Stare
06 Xtraloveable
07 Groovy Potential
08 When She Comes
09 Screwdriver
10 Black Muse
11 Revelation
12 Big City

収録されているのは12曲ですが、うち半分は既発曲です。なので、新旧織り交ぜた何となくまとまりのない作品なのかな、と思いきやそうでもなく、古い曲でも新たなアレンジが施されているものもあり、むしろ楽曲に壮大感を増したというか、奥行きが深くなったというか、思わず「なるほどなあ…」といった感じを抱いてしまいます。そういう意味では、恐らく「Phase Oneよりこっちの方が好き」、というファンが多そうな気がしないわけでもありません。少なくとも僕はPhase Oneより好きかも。あ、でもこの2作は通しで聴くのがいいのかな。

ただ疑問なのは、確かに早い時期に「Phase Two」が発表されるのではないかという噂はあったのですが、何でこのタイミングなのかなあ、と。
そこで何となく頭をよぎったのが、11月に発生したフランスでの同時多発テロ事件のことでした。プリンスはその頃、欧州ツアーをスタートさせていたのですが、この事件を契機にツアーの予定を全てキャンセル(延期)してしまいました。
そのお詫びというわけではないにせよ、多少なりともあのテロ事件のことが彼の意識に何らかの影響を与え、急遽「Phase Two」の発表に至ったのではないか、という勝手な推測をしている一ファンです。それが、前述の「なるほどなぁ…」という感想に繋がっています。

前作のように突如国内盤の発売が決定、なんてこともあるのでしょうか。まあ、この辺は事情に詳しい方々に聞いてみないとわからないですけどね。
となると更なる疑問が沸いてくるのですが、当初噂されていた形態での「Phase Two」ではなかった、ということで、「Phase Three」も…って、それはないか。

Prince の新作「HITNRUN Phase One」と関連情報

電車に乗って青森に通勤している途中、目の前に立っていたちょっと可愛めなJKと目が合いまして、彼女がニコニコしながら何かを訴えたそうな顔をしているので、「お!ひょっとして俺もモテ期突入か?」と思って気取っていたら、股間のファスナーが全開になっていることに気づきました。
モテ期から一転氷河期突入。ホント穴があったら入りたかったです。

 

さて、生涯モテ期を驀進中、我らが愛しのプリンス御大。

昨年10月、4年ぶりに本人名義の「ART OFFICIAL AGE」(以下「AOA」と表示)とPrince & 3RDEYEGIRL名義の「PLECTRUMELECTRUM」という2作を同時発売し、その後もこまめに活動を続けていたんですが、突如「HITNRUN Phase One」なる新作を発表してしまいました。しかし、TIDALという、音楽プロデューサーのJay-Zが買収した定額制音楽配信サービスからの発表。
散々インターネットにダメ出ししていながら、結局また配信サービスを利用するだけじゃなく、よくみたら現在は入手困難な過去のnpgmc音源までアップされているし…。(KIDさん情報頂きました。ありがとうございました。)

最後の来日から既に10年以上経過しており、その間もいろんなアーティストが日本に出稼ぎに来ておりましたが、彼の場合はどうやらギャラが桁外れで招聘が難しい、というのが実情なんですかね。そこまで毛嫌いしなくてもいいのに、とか思ってしまうんですけど。

さて、そんなワケで日本ではまだ触りしか試聴しかできないはずの新作「HITNRUN Phase One」なんですが、そこはほらワタクシ、前回の来日を契機に知り合った全国のプリンス仲間に恵まれていることもありまして、あれがアレしてこうなって、ひとまず全曲通して試聴することができました。

収録曲は以下のとおり。
1.”Million $ Show”
2. “Shut This Down”
3. “Ain’t About to Stop”
4. “Like a Mack”
5. “This Could B Us”
6. “Fallinlove2night”
7. “X’s Face”
8. “Hardrocklover”
9. “Mr. Nelson”
10. “1000 X’s & O’s”
11. “June”

ジャケットを見た時点で、「これってAOAのパロディ作品かいな」と思ってしまったのですが、結論から言いますと、結局のところこれって前2作のアウトテイク集なの?みたいな感じ。1曲目は、デビュー作の配信を巡って大手レコード会社と揉めることとなったJudith Hillをフィーチャー。この他にもゲストアーティスト(それも若いオネエちゃんばかり)が参加していて、また何か企んでいるのかしら、と詮索してしまいます。既発の曲のリミックスとか、あれー?この音聴いたことあるなー…っていうツッコミどころが満載で、それはそれで楽しいと言いましょうか何と言いましょうか…ハイ。

Prince Inks Exclusive Deal With TIDAL To Release Much Anticipated New Album, HITNRUN. Release Date Set For September 7th, 2015 (PRNewsFoto/TIDAL)

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(ちなみに上がHITNRUN Phase Oneのジャケット、下がAOAのジャケット)

直近の彼の作品って今ひとつしっくり入ってこないというか、いい曲と捨て曲がハッキリ分かれているというか、そんな印象を勝手に抱いておりまして、正直申し上げると新作が急に発表されるといわれてもあまり期待は持てなかったワケです。
その予想は今のところ当たっておりまして、正味40分弱、ほぼ切れ目のない11曲が、まるでBGMのように流れていきました。まあ、これから聴き込んでいけば「いいじゃん」ってなるのかも知れませんが、「いいじゃん」ってなる前に飽きが来そうな感じ(笑)。例えていうならば、やっつけ仕事で発売した「The Vault」とか「Chaos and Disorder」みたいな印象。(しかしあちらの方が捨て曲は少ない、と思う。)

多分、EDMの流れを汲むことによって、ファンクでもロックでもない、「中性」音楽みたいな仕上がりになっているのが、しっくりこない一番の理由なのかも。(EDMを否定するつもりは毛頭ありませんので念のため。)

もっとも、そもそも何でこのタイミングで発表したの?というのが一番の疑問なんですけど、何かあるんでしたっけ?

まあ、そのうちCDでの発売も予定されているみたいなので、何だかんだ言いながらも取りあえず入手はしておきたいな、と思うところ。更に、噂では「Phase Two」が近々発表されるとの情報もありますが、Phase Twoとなりますと「Phase One」から更に漏れたセカンド・アウトテイク集みたいな感じで、一体どんな作品なんだろう、という興味があります。しかし、こちらもきっと予定通り噂の域を越えることなく立ち消えするんでしょうな。

一方国内に目を転じますと、何と「プリンス論」なる新書が発売されます。著者は「ノナ・リーヴス」のシンガーで音楽プロデューサーなども務める西寺郷太氏。プリンスのデビューから直近に至るまでを6つの章に分類し、240ページにわたって分析を行うという内容。
もう、好きな人にはたまらなくて、興味ない人には「何のこっちゃ?」という書籍になること間違いなし!
是非貴方の本棚に一冊飾ってくださいまし。17日発売。

そして、「WOWOWぷらすと」では、14日の19時30分から、その西寺さんがMCを務め、出版記念の番組を生配信。ゲストに吉岡正晴さんを迎えて、「プリンス論」にまつわる「プリンス論」が展開されるようです。
ちなみにここだけの話ですが、私のお友達もシークレットゲストで登場するらしいです。(お友達、というのは図々しくもあり、おこがましい気もするのですが…。)

WOWOWプラスト

というわけで、にわかに彼の周辺がまた騒がしくなっておりますが、これから一体どういう方向に進んでいくことやら。ファンはここしばらくまた目が離せなくなりましたな。

10年前、2002年11月22日、仙台での出来事。

昨日の続き。
こちらも古いサーバーに残っていた内容。改めて読み返すと、いかに自分が興奮していたかがわかります。では、10年前にタイムスリップ…


11月22日(金)。8時に目が覚める。降り続いた雪は止んだようだ。再び札幌駅から移動し、新千歳空港11時45分発の全日空722便仙台行きに乗り込むわけだが、前日の興奮冷めやらぬ僕、何を血迷ったか9時過ぎにチェックアウト、9時25分発の新千歳空港行き快速に乗り込んでしまった。

「あ、充電器忘れた…」
昨日朝から晩まで酷使した携帯電話の充電器をホテルに忘れたことに気づく。まぁ、前の機種のヤツだからいいか…どうせ同じヤツあるし…と諦め、10時に空港に到着。逆算しても、あと1時間30分を空港で過ごさなければならない。とりあえず、チケットを受け取り、1階到着ロビーの脇にあるファーストフードにて朝食を兼ねて時間を潰す。しかし、結局30分しか持たなかった。「しょうがないか…」と搭乗ゲートに向かう。

「キンコ~ン」

お約束の反応…。はいはい好きにしてくださいな。外を見るとほとんど雪もなく、雲の切れ間から青空が見える。札幌とは別風景だ。6番搭乗口に向かい、椅子に腰掛けると同時に睡魔が襲う。普段の平均睡眠時間7時間の僕としては、この睡眠時間は結構辛いものがある。うとうとしながら時計を見ると、11時だった。「あと30分か…」

とその時、一人の外人がペロペロとソフトクリームを舐めながら僕の側を通った。

「…ん?」

慌てて後ろを振り返ると、そこには…。

ソフトクリームおじさんは、何とEric Leeds!そして、僕のすぐ後ろにはPrinceを除くバンドメンバー全員が座っていたのだ!一発勝負が見事的中した。当初、朝一番の便で仙台に向かい、早い時間からZepp SENDAIに並ぶことも考えたのだが、Princeと一緒の空の旅を楽しめるかも…ということで移動時間を予測し、この便に照準を合わせておいたのだ。更に、恐らくこのような大物アーティストは最後に搭乗し、最初に飛行機から降りるに違いないから、前の方に座るはずと予想し、事前になるべく前の座席を指定していたのである。

「こ、これは何とかせにゃいかん!」

ふと、出発前にどういうつもりかカバンにマジックを忍ばせておいたことを思い出した。あとは、何に書いてもらうか…あ!CD!昨日購入したDays Of WildのCDを取り出す。これだぁ~!!と自分の豊かな発想力に感謝する。
しかし、貧困なボキャブラリが災いして、英語が出てこない。ええと…「ク、クッジューギヴミーユアサインプリーズ?(Could you give me your sign,please?)」
合ってるのか間違いなのかは定かではないが、とりあえず意味は伝わるはずだ。
何度も口の中で反復し、Ericに近づく。
「エ、エクスキューズミー、ミスターエリック?」
「Ya.」
「ク、クッジューサインプリーズ?(練習の成果全くなし)」

…とマジックとCDを差し出す。するとEricは「Oh!Ya!」といって僕からマジックとCDを受け取り、すらすらとサインしてくれたのだ。う、うおぉぉぉぉぉぉ!!!

緊張と興奮で手が震え、「サ、サンキューベリーマッチ」というのが精一杯。Ericはニコニコしながら荷物のある方へ向かった。よぉし。ここまで来たら、貰える分もらってやるぅ。
野望が生まれ、あとはタイミングを待つ。ところがご一行様、ガードの堅さもさることながら、なかなか近寄りがたい雰囲気を醸し出している。何も知らずに口を半開きにして彼らの隣で寝ているサラリーマンが羨ましかった。Maceoが立った!チャンス!再びマジックとCDを持ってアタック。「ク、クッジューサインプリーズ?」するとMaceoは何も言わずに僕からマジックとCDを受け取り、どこに書こうかなぁ、という表情を浮かべながら、「Maceo」と記してくれたのだ!嗚呼、もう一生モノの家宝!ありがとう、EricそしてMaceo!

11時35分。飛行機への搭乗案内が始まる。き、きっとPrinceも現れるに違いない…。メンバーの様子を窺うが、そんな素振りすらない。こりゃ別便かなぁ。ふと見るとメンバー始め大半の客が既に搭乗しようとしている。客室添乗員とのやりとりか、トランシーバーからは「あと6人です」と聞こえてくる。「ダメか」と思いチケットを通し、飛行機へ向かう。
ふと後ろを見ると…デカイ黒人ボディガードの後ろから、紛れもなくPrinceが歩いて来る!白いニットキャップに白の衣装を身に纏っている。思わずガッツポーズ。
「や、やった!!!」

歩く歩調を緩めるが、向こうもこちら(=一般客)の動向を窺っているような感じだった。結局僕とPrinceの距離は約5mほど離れたまま、飛行機に搭乗することになった。

僕の座席は「8E」である。機内は通路が2本あり、左の窓側からA,B列、通路を挟んでC,D,E列、そしてまた通路を挟んでF,G列となっている(すいません、座席表があればわかりやすかったんですが、ちょっと見つけられなくて…)。とにかく、僕の予想は大当たりだった。昨日嫌な予感ばかり的中したことなんぞ全て吹っ飛んだ。そして自分の強運に感謝した。
と同時に、ここで全ての運を使い果たさないよう祈った。既に座っているメンバーの席は予想通り「8」列より前であるが、全日空には「6」列がないため、実質僕の席から最前列までは6列(1~5,7)しかないことになる。Maceoは2列目、Ericは3列目、Rhondaは4列目に座っており、僕のすぐ前には興行の関係者と思しき4名が座っていた。Princeはどこに…と思ったら、奥さんが1Fに、そしてPrinceは1Gに座った。同じ通路側で、ちょうど僕の席から、白いニットキャップを被った彼の頭がちょこんと見える。すっかり眠気が覚めた。これから1時間10分、Princeはじめバンドメンバーとともに、仙台を目指すのだ。「こっち向いてくれないかなぁ」と思ったが、一向にこちらを向く気配はない。

機内では、ちょっとしたハプニングが発生した。荷物が多かったため、Rhondaと一緒に座っている女性(マネージャーなのかよくわかりませんが、以下「マネージャー」と呼びます。)の荷物は通路を挟んだ僕の隣の女性の真上にあった。程なく、女性がしきりに頭や服を拭いている。「どうしたんだろう…」と思いきや、スチュワーデスを呼び一言「上から何か水みたいなものが落ちてくる」。
スチュワーデスがバケットを開けて確認すると、女性マネージャーのものらしい荷物から何か垂れていた。日本人関係者がスチュワーデスに呼ばれ、何やら話をしている。耳をダンボにして聞いていると、液体の正体はシャンプーらしい。結局被服の濡れた女性は空いている席へ移動し、マネージャーの荷物からシャンプーの瓶

10年前、2002年11月21日、札幌での出来事。

てっきりなくなっていたと思っていたデータが、以前利用していたサーバーにまだ残っていました。

今からちょうど10年前、札幌での出来事。一生忘れられない出来事。
当時書き上げていた修士論文より読み応えがあると思っています(笑)。


11月21日(木)。緊張と興奮からよく眠れぬまま、その日の朝を迎えた。天気予報は「雨のち雪」。天気図の狭まった等圧線が西高東低の天気を示している。風が強いため、濃霧による欠航ということはなさそうだ。これから青森空港へ向かい、空路札幌入りする。外に出ると、やや強めの雨が降っていた。弘前から10時15分発の空港連絡バスに乗り、一路青森空港へ。空港へ近づくにつれ、雨は大粒の雪に変わっていた。

11時15分ごろ空港へ到着すると、出発ロビーには人が溢れ返っていた。この光景、東北新幹線が八戸まで延伸してもほとんど変わらないのではないだろうか。青森から新千歳へ向かう便は、新千歳からの折り返しとなる便なのだが、到着が遅れたため12時15分離陸の予定が、12時20分になるというアナウンスが流れる。「何てこった…」。はやる気持ちを抑えきれず、手荷物検査場へ急ぐ。

「キンコ~ン」。

お約束のように金属探知機が鳴る。僕が飛行機を利用する3度に1度はかならず反応が出るのだ。「恐れ入ります。時計、カギなどお持ちでありませんか?」思わず「金ならここに」と股間に指差ししそうになる。こんなところで冗談言ってる場合じゃない。とにかく急いでいるのだ。

結局ベルトが原因とわかり、無罪放免。搭乗待合室から外をみると、降り出した雪がどんどんあたりを白くしていくのがわかる。「やばいなぁ。離陸できるのかなぁ」一抹の不安が頭をよぎる。「お待たせしました。札幌便ご搭乗の方は2番ゲートへお進みください」ゲートをくぐり、機内へ向かう。ふと外を見ると、物凄い数の除雪車が出動中。

「いやな予感…」

やはり僕の嫌な予感は的中した。2500メートルの滑走路に一気に積もった雪を除雪する作業のため、離陸が12時45分頃になるという。機内は、7割方席が埋まっていた。気がつくと、僕の足は小刻みに貧乏ゆすりを続けていた。

そして12時45分、「時間どおりに」離陸―

新千歳空港までの所要時間は離陸から約30分少々である。この日、僕の悪い予感はことごとく的中。天気が悪いので揺れるだろうと思っていたら、着陸体制に入ったとたんガガガガァと激しい揺れに見舞われる。あとは無事着陸することを願うしかない…と思ったら、あっけなく滑走路に滑り込んだ。まさかバス移動では…と思ったら、予想通り飛行機は直接ターミナルに向かわず、バスで移動する羽目となった。「ま、しょうがないか…」

とりあえず到着した旨を札幌在住のD君に携帯電話で伝える。ここから札幌までは、JRを利用する。聞くと現在15分間隔の運行。時計を見ると、次の出発まで5分を切っている。ここでの15分はあまりに痛いと考えた僕は、なりふりかまわず新千歳空港駅へ向かうエスカレーターを駆け下りた。2分前に無事乗車、ラッキーなことに一人がけの座席を発見し座る。あとは、札幌に到着するのを待つばかりだ。

35分後札幌駅到着。出迎えてくれたのは一面の銀世界だった。路面は早くも凍結状態で、すっかり冬の装いである。僕が宿泊したのは札幌駅前にあるTホテル。12月14日で諸事情により閉館のこのホテル、インターネットで偶然5,000円であることを見つけ、即決したホテルである。とはいえ実は札幌のホテル事情はかなり良好で、ここより安くて新しいホテルがあるのを知ったのは、帰宅してからだった。

シングルなのにツインの部屋を用意してもらい、少しくつろぐ。前日、ちゃんと眠れなかったために睡魔に襲われるが、D君との待ち合わせ時間が迫っていたために部屋をあとにする。外気がキンキンに冷えることを「しばれる」というのだが、札幌はバッチリ「しばれ」ていた。

D君と合流し、北海道厚生年金へ向かう。ボジョレーヌーボー解禁日ということで、時間潰しのためにとD君がボジョレーを持ってきてくれたのだが、結局最後まで飲む機会はなかった。いや正確に言うと、2人とも約10年ぶりに彼のライブを堪能できるとあって、クールを装ってはいるものの内心バックバクで、それどころではなかったのかもしれない。

約20分近く歩いたのだろうか。まもなく厚生年金到着、と思ったその時、ふと目をやると、厚生年金の隣にあるホテルRの裏口に、「リムジン(もちろんキャデラック)」が停まっていた。ひょ、ひょっとして?と思わず二人とも足を止める。と、助手席に黒人(あとでPrinceのボディガードであることを知った)を乗せたそのリムジンはこちらに向かってゆっくり動き出し、ホテルの支配人や社員の方々が深々と頭を下げる。「こ、これってPrince乗ってるのか…?」と思ったその時、黒のスモークガラスの向こう側に、明らかに「彼」と思われる姿が。「お、おぉぉぉ!!」と思わず奇声を発する二人。意味もなく手など振ってみるが、全く反応はない。本当にすぐそこまでの距離なのに、なぜか信号で停止したりして、意外とゆっくりしたスピードで進んでいるため、すぐに追いつく。しかし、何もできない二人。結局そのまま、隣の厚生年金裏口にゆっくりとリムジンが消えていった。

15時30分頃厚生年金に到着すると、約30名ほどのNPGMC会員が既に列を作っていた。さすがに会場外では風邪をひいてしまうという配慮からか、既にロビーで待つ段取りが整えられていた。名前を告げ、封筒を貰う。ふと脇には、都はるみや角松敏生、さらにはワハハ本舗の公演ポスターが貼られていた。こういう会場でPrinceがライブを行うということに関しては、二つの考えが浮かぶ。一つは、観客動員が落ち込んだために、致し方なく会場を狭くしたこと。もう一つは、敢えて狭い会場にすることで、ファンとの距離を縮めること。実は来日前まで僕は、前者の考え方だったのであるが、東京での各公演、浜松での公演内容を知るうちに、Princeは明らかに後者の考えを持って公演に臨んでいることを確信していた。座席表に目をやり人数を数え、自分の座席がどのあたりになるのかを計算。これから起こる10年ぶりの再会に心躍らせながら、静かにその時を待つ。

スタッフの事前説明によると、ステージ上椅子が並べられてあるので、順番に座ってもらい、そこでサウンドチェックを楽しんでもらうということ、ステージ上からメンバーが下がるまで、椅子を立たないで欲しいということなど、いくつかの注意が与えられる。そして16時30分頃、突如ホールのドアが開く。順番に入場

プリンスと私(2)

5回シリーズでお届けする予定だった「プリンスと私」ですが、低視聴率のため今回での打ち切りが決定しました。ということで、ここから一気に駆け足で遍歴を辿って行きたいと思います。
さて、正座をして聴き終えた「パレード」を手に、何か言葉では上手く説明できないぐらいの昂揚感を覚えてしまった僕。
プリンスを見る目が変わった瞬間でもありました。
…ということで、プリンスファンのキャリアとしては全然薄っぺらいのですが、ここから基本的にプリンスを軸とした音楽遍歴がスタートしました。
…といいつつ、僕がプリンスのCDを初めて購入するのは、この後更に遅れてからの話になります。一番最初に購入したプリンスのCDは、何とあの「BATMAN」のサントラでした。それも、黒い缶に入った限定仕様のもの。当時、「パープル・レイン」すらもまだまともに聞いていなかったというぐらいまだまだ薄っぺらなファンでした。
結局大学に入学した後、大学生協の割引制度を活用して、デビューアルバムから「ラブセクシー」までのアルバムを段階的に購入したわけですが、大学2年になった1990年に、プリンスが来日することを知ります(89年の2月にも来日していますが、当時受験まっただ中の身分で行けるはずもなく…)。そして遂に、初めて生のプリンスを東京ドームで目の当たりにしたわけです。
この時同行したのは、大学進学のため札幌に引っ越していたY君。実はチケットを取ってくれたのも彼でした。
何せ大学生になり立ての身分でしたので、バイト代で稼いだ小銭を全てつぎ込んで意気揚々と上京、東京から出発したオレンジ色の電車に乗って水道橋を目指すという失態もありましたが、人生初の外国人アーティストのコンサートを生で体感し、ますますその虜になってしまいました。
ちなみにこれまで僕が生でプリンスのコンサートを体感したのはたった4回のみですが、とりわけ2002年の来日公演、札幌と仙台公演は感動的だったなあ…(遠い目)。
他のプリンスファンの方からは「もうその話はいいよ。」と言われそうですが、この札幌公演は、久しぶりに再会したY君に僕からのご恩返し。
インターネットを通じて登録したNPGMC枠を利用して、北海道厚生年金会館の最前列を確保、しまいには他のファンの方々とともにステージに上がり、至近距離からプリンス本人を拝むという経験をさせて頂きました。
更に翌日の仙台公演では、移動時の飛行機でプリンスご一行様と一緒になり、約1時間にわたって機内のプリンスはじめツアーメンバーの行動を監視(ほとんどストーカーですね、こうなると。苦笑)、仙台公演ではこれまた同行したSさんが、プリンス直々のご指名でステージに登壇するという快挙を果たすこともできました(青森県人をなめんなよ!みたいな。笑)。
この頃には全国各地のプリンスファンとも交流を深めるようになり、僕なんて足元にも及ばないようなディープでコアなファンが全国にたくさんいることを知りました。
皆さん、これからもよろしくお願いしますね。
そんな中で一番の驚きは、幼い頃に家族ぐるみのお付き合いしながら、20年以上も前にほぼそのご縁が途絶えてしまった方と、プリンスを通じて再会したことでした。この時ばかりは、あまりに劇的すぎる奇跡的な再会に、本当にプリンスファンを続けていて良かったな…と思いました。
さて、プリンスの話を始めると多分尽きないと思うのですが、そろそろまとめますか。
プリンスのアルバムに順番をつけるとすると、やはり聴き始めた前後のアルバムになるのかな。まぁ、これに関しては皆さんそれぞれ好みがあると思うのですが..。
まずは「パレード」。これは言うまでもなく僕が一番最初に聴き通したアルバムということで。
続いて「アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ」。アメリカが収録されているアルバムではありますが、プリンスの名を世界に知らしめることになった「パープル・レイン」の次のアルバムとして発表されたにもかかわらず、全く趣の異なるバラエティに富んだアルバム。僕はリアルタイムでは聴いていないのですが、「パープル・レイン」の続編に期待を寄せていた人たちからすると、ビックリするような内容だったんでしょうね。
そして「サイン・オブ・ザ・タイムス」。これは「パレード」の次に発表されたアルバムですが、プリンスの懐の深さといいましょうか、ホントこの人って凄いんだな、ということを思い知らされたアルバムでした。
しかし、彼が来日する日は来るんでしょうか?海外公演だと、ステージに近いチケットが300ドル以上、なんてこともあるようです。まぁ、それに見合う分だけのパフォーマンスをすることは間違いないでしょうけれど(何せ彼のコンサートの場合、毎回異なるステージ構成となるため、観て飽きるということがないのです)。
まぁ、チケットが幾らになろうとも、来日すれば行っちゃうんですよね、きっと。
どれだけ首が長くなるのかはわかりませんが、いつか日本に来る気になるのを、じっと待ち続けていたいと思います。