Monthly Archives: 4月 2008

ダウンロード税

iTunes Storeなどで音楽や映像といったコンテンツを購入した場合、8%ほどの「ダウンロード税」が課されるようにする、という検討が米国・カリフォルニア州で始まったとのこと。
ことの発端は「税収不足」を受けて、とのことのようだが、特定財源暫定税率の税源を失い路頭に迷っているどこかの国でも同じような検討が始まる可能性は大いにあり得る。というか、模倣する可能性は極めて高いような気がする。

ちなみにワーナー・ミュージックでは「音楽税」なるものの提唱を始めているようだが、これは単なる業界内部の統制を図ろうとするものらしく(音楽税を稼げるアーティストは大事にするが、稼げないアーティストはポイ捨てされる確率が高くなる、という意見もある)、賛否両論が渦巻いているようだ。

そういえば似たような話で数年前、日本音楽著作権協会が中心となって、iPodなど私的録音補償金制度の対象にされていない機器も対象に含めるよう政府に強く訴えた、なんてことがありましたな。こちらはハードへの課税を求めるものだった訳だが、今回はソフトへの課税を検討するもの。

そもそも、2007年は音楽産業が壊れた年とまで言いきった人もいるぐらいいろんなことが起きた年だった。プリンスの英国における新作の無料配布、マドンナのメジャーレーベルからの離脱、レディオヘッドの「価格のない」アルバムのダウンロード販売など。
もっとも、30センチ四方の芸術作品であったレコード(ジャケット)が姿を消し、「半永久的に劣化しない」と謳われたCDが席巻し始めたあたりから、音楽業界の迷走は始まっていたような気もするが…。
まあ、この辺の分析については、僕は音楽業界のプロでも何でもないので、その筋の人たちに任せるとしよう。

物的な価値が薄らぎ、CD等のパッケージ商品の売れ行きがどんどん減少傾向にある中、「ダウンロード販売」はどんどん伸びているらしい。そういった事情から新たな税収源として目をつけたということなのだろうか。

それにしてもこのダウンロード税、消費税のように確かに手っ取り早く税収を上げるにはもってこいの方法だろうが、その一方で、違法複製やダウンロードが更に横行する可能性も拭いきれず、国内で検討するのであれば、むしろそちらの取り締まりや規制を厳しくしてから検討に入るべきだろう。

といいながら、「俺はインターネット問題にはちょっとうるさいんだよ」なんていう国会議員の連中が、JASRACを巻き込んでここぞとばかりにしゃしゃり出てきそうなニュースソースだ(いや、JASRACが議員を巻き込むのか…)。

ここは誰が先陣を切るか、様子を見よう(笑)。

最初に槍玉に挙がりそうなのは、むしろiTunesやMoraで販売されているダウンロードコンテンツよりも、「着うた」のような気がする(「着うた」には消費税の課税はあるけれど、著作権絡みの課税はされているのかな?二重課税になっちゃうのかな?)。

米国の話なので日本にすぐ飛び火することはないだろうけど、個人的には、将来的に(それもかなり長期的にわたって)導入を検討することは別に構わないが、拙速に導入することだけは、是非避けて頂きたいところですが…。

あおもり検定

「下北検定」「津軽ひろさき検定」に続き、いよいよ8月24日に「あおもり検定」が行われることになった。

「下北検定」「津軽ひろさき検定」は県内の一地域に絞った検定であったが、2年後に控えた東北新幹線の全線開業を見越した観光サービスの一環として、また、青森県の魅力を伝えられる人材の育成を目的として行われる「あおもり検定」は、県内全域を網羅した内容となっており、どちらかといえば「広く浅く」といった検定になるのではないか、という関係者の話。また、試験会場も県内各地に設けることを検討しているようだ。

本日より公式ガイドブックも発売が開始されるとのこと、ひょっとしたら電車の車内でガイドブックを熟読する大勢の人を目撃することになるのかも知れない。

「あおもり検定」テキストを贈呈

八月二十四日に第一回初級試験の実施を予定している「あおもり検定」の実行委員会(委員長・林光男県商工会議所連合会会長)は九日、県庁に三村申吾知事を訪ね、十日に発売する検定公式テキストブックを贈呈した。

知事も受験するんだろうか…。

詳しくはあおもり検定事務局(青森商工会議所内)まで。

「8人遭難」の衝撃

5日早朝に発生した、陸奥湾での漁船遭難事故。
第一報を耳にした時は、え?陸奥湾で?と思わず声にするぐらい驚いたとともに、事故現場の場所、そして船が出港した漁港を見て、言葉を失った。

僕は年に何度か漁港に出かけたり船に乗って海からの釣りを楽しんでいるのだが、今回遭難した船が出港した漁港は、まさにその釣りのポイントとしていた一つだった。

しかも、時々仲間と連れ立って船に乗り、陸奥湾に繰り出しているのだけれど、今回事故のあった現場というのは、まさにそのポイント(それも真鯛だけではなく根魚も狙える一級ポイント)だったのだ。

たかが陸奥湾、されど陸奥湾。
僕自身、荒れた時の陸奥湾の恐ろしさを、一度船上から身をもって経験しているので、天候不順の日(とりわけ、風が強い日)は極力釣りに出かけないようにしているのだが、普段平穏な陸奥湾も、地形の関係からなのか、突然突風に見舞われたり、穏やかだった波が、ちょっと場所を変えただけで突然荒れ出したりすることがある。

「8人遭難、行方不明」の報を聞いた時まず頭に浮かんだのは、救命胴衣のことだった。

今回はどうやら8人とも救命胴衣を身につけていなかったらしい…。

海難事故が起こるたびにいつも思うことは、「救命胴衣を身につけていれば…」ということだ。

海上保安庁でも「抜き打ちで」検査をしているらしいのだが、実際のところは、事前におおよその検査時期が知らされているので、その時ばかりは救命胴衣を着用しているようだ。しかし、それ以外の時は、作業の邪魔になるからなのだろう、救命胴衣を身につけている漁師をほとんど見たことがない。

今回もまた、「救命胴衣をつけていれば…」という事態に見舞われてしまったことを考えると、車のシートベルト同様、船舶での救命胴衣の着用は例外なく完全義務化すべきだと考えるし、船舶免許を与えている以上、その罰則規定も強化すべきではないかと思う。

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