オリオン、キリンと続いたビールの話、第3弾。最終回はなんと、DHC。
はい、先ごろ色々と物議を醸し、世間を騒がせた、あのDHCのビールです。
所詮、どっかの地域ブランドに乗っかったPBなんじゃないの?と穿った見方をしていたが、どうやら違ったようだ。自社の工場を持ち、醸造も行っている。凄いな!
…と思ったらやっぱりオチがあった。もともと「御殿場高原ビール」を製造販売していた米久がビール部門を分割、それをDHCが買収したのだそう。なので立ち上げ当初は工場も本社も、元々は御殿場高原ビールだったらしい。ということは恐らく御殿場高原ビールの流れを汲んでいるのでしょう。(19年に新社屋と工場が建設されている。)
とはいえ今は、DHCビールという一つのブランドになっているのは紛れもない事実。
前回の最後にお話ししたメジャーレーベルとは異なるインディーズ…っぽいところもありつつ、何となく大手資本が背後にちらつく、ちょっと面倒くさいレーベル、みたいな。って、よくわかんないですね。すいません。
ちなみにDHCビールでは以前、自社ビールを揃えた飲み比べセット(4本1000円・送料込)の販売を行っていて、どんなものかと大した期待もせずに購入、試飲してみたら…ちょっと驚いた。これがまた意外とイケる味だったという。DHC、恐るべし。
富士山の伏流水と海外産の麦芽、ホップを使用した、結構こだわりのあるビールらしく、5種類それぞれが独特の個性を持っている、というのが大きな特徴かも知れない。
御殿場高原ビールと比較できないのはちょっと残念ではあるけれど、DHCビールのラインナップを紹介したいと思う。
興味本位のレベルだと思うので、ご容赦ください。
- ラガービール
度数 5%
苦味 ★★★
香り ★★★
特徴
5種類の中では最も「普通」っぽい風味のビール。しっかりとしたホップの香り、決してキツ過ぎない苦み。クラフトビールの分際で、爽やかなのですよ。ううむ、思っていたより遥かに美味しいぞ。
- ゴールデンマイスター
度数 5%
苦味 ★★★
香り ★★★
特徴
ラガーに似た雰囲気を醸しつつ、このビール最大の特徴は「無濾過」だということ。ラガーよりコクがあって、それでいてドライな感じ。クセが少ないので、飲み比べセットの中でもこのビールを推す人が多いのも何となく頷ける。
- プレミアム リッチ エール
度数 6.0%
苦味 ★★★★
香り ★★★★
特徴
この辺りからクセがだんだん強くなってくる。プレミアムでリッチ。この名前に負けないぐらい、濃厚さが感じられるビール。それでいて苦みも香りも強いという、アロマみたいなビール。ちなみにキンキンに冷えた状態ではなく、冷蔵庫から一度出して12度程度になった状態での飲み方をお勧め、とのこと。まあでも、飲み方は自由ですからねえ。
- セッションIPA
度数 4.5%
苦味 ★★★★
香り ★★★
特徴
アルコール度数4.5%、その色の濃さから、結構なコクがあるのかなと思ったら、むしろキレ味抜群のIPA。好みは分かれそうだが、フルーティな香りがまた素晴らしく、アルコール度数は低いが、個人的にはこれが一番好きだった。
ということで、これら4本が前述の飲み比べパックで販売されていたもの。
次に紹介する最後の1本、これがまたなかなかのクセ者で、4本に選ばれなかったのも納得なのだ。
- ベルジャンホワイト
度数 6%
苦味 ★★
香り ★★★★★
特徴
その名のとおり、ベルギービールを彷彿させる強烈な香りと味わい。白濁としたビールから薫るのは、オレンジピールとコリアンダー。ベルギービールを彷彿させるんじゃなくて、完全にベルギービールじゃないですか。こればかりは間違いなく好みが割れると思うが、個人的にはアリ。ただし、これに合う料理は慎重に選ぶ必要があると思う。下手をすれば、両者共倒れということも。なので、アペリティフ、あるいは食後の一杯のように嗜むのがいいのかも。
今回はDHCのビールを紹介したけど、5本のいずれもがオリオン、キリンを遥かに凌ぐクラフト感でございました。いやはや畏れ入りました。
ということで、3度にわたりビールの集中講義みたいな感じで、連続投稿しました。
さてと、7月初旬には人間ドックが控えている。コロナ禍でアルコールの量が増え、逆に運動量はガクンと減った。結果は言うまでもなく、体重の大幅増加を引き起こした。
いい加減、アルコールの量を減らしていかないとダメですねー。反省(…といいながら、今夜もビールに手が伸びるのであった。)