Monthly Archives: 9月 2004

先行き不透明のプロ野球

いつものことながら、居酒屋で出された干涸らびたお通しのような、面白みも旨味もない話を。
というか、いつか書こうと思っていたが、この件に関してはようやく一段落しそうなので、一気に書き殴らせて頂く。
プロ野球選手会と日本プロ野球組織(NPB)との間で一定の合意に達したということで、今週末のスト回避、そしてようやく収束に向かいそうな気配のプロ野球問題。一部新聞では、古田選手会長が勝った、みたいなことを書いている記事もあったが、それはちょっと違うのではないか、という気がする。そもそもの発端は、急に持ち上がったオリックスと近鉄の合併問題であり、結局この点に関しては、凍結あるいは延期という回答を得ることができず、来季から近鉄という球団は消滅するという現実を突きつけられた。これまでの協議の過程、スポークスマンそして協議の調整役としての古田会長は、見る者に「かわいそうだ」という印象を与え、株が上がった。しかし、昨日の古田会長は明らかにホッとした表情で記者会見に臨んでいた。が、その横ではオリックス・三輪選手会長そして近鉄・礒部選手会長が、目を真っ赤にし、涙ながらにファンに謝罪した。これが今回の騒動の全てを物語っているのではないだろうか。
もっともこの点に関しては、球団合併を認める代わりに、来季からの新規球団の参入を検討するということで、問題解決の方向に向かっているようにも見えるが、新規球団の参入に関しては、今後の紆余曲折が予想される。
名乗りを挙げているのは、ご存じ「livedoor」と「楽天」。「シダックス」の名前も挙がったが、恐らくこちらの参入の可能性は低いだろう。正直、livedoorであれ楽天であれシダックスであれ、いずれの企業が参入しようが別に興味はない。というか、単なる「数あわせ」のための参入を認めるくらいなら、最初から新規参入など認めない方がいいのだ。
なぜここまで僕が不快感を覚えるかというと、まずはlivedoorのこれまでの経過に疑問を感じるということ。そして、あからさまな楽天の参入表明。
というのも、当初livedoorは「本社を大阪に移転してでもプロ野球に参加したい」と言っていたのだ。それが今はどうだろう。大阪府知事に「そこまで言うなら先に本社移転するくらいの気概を見せろ」と言われ萎縮、結局いつの間にか大阪での新球団設立構想は立ち消えしてしまった。「野茂の所有球団の話」はどうなったのか。はて…と思っていたところに今度は「楽天」参入表明のニュース。既にヴィッセル神戸を所有していることから、球団を所有することも難ではないという見方がされる一方で、今回の参入表明はlivedoorに対する当てつけ、という私見を感じざるを得ない。
それが顕著に現れたのが、両者がぶちまけた「仙台本拠地」構想。かつてロッテが仙台に拠点を構えていたことがあったが、以降東北に拠点を置く球団は存在しなかった。そういう空白地を埋めるために仙台…かといえば、そうではないようだ。livedoorの社員が話していたが、彼らは単に新球団の「目玉」として、東北高校のダルビッシュ投手を獲得したいという。この点、どうも短絡的というか安直というか、結局目先のことしか考えてないんだなぁという気がする。「ファンありき」が心底伝わってこないのだ。
それは、楽天も同じ。なぜ急に仙台本拠地構想を掲げたのか、真意を測りかねる。ここまでくると、単なるlivedoorに対する嫌がらせだろうとしか思えない。
マスコミの間では、どちらかといえばlivedoorが不利、楽天有利とも言われているようだが、これは要するに「根回し」の巧い下手の問題であり、(世論に多大なる影響を与えるマスコミを含め)誰を味方につけるのか、ということだけで球団設立に動いているようにも見える。
さて、思うままに好き勝手ここまで書いてきたが、これまでの経緯と問題点を整理したい。
1.NPBと選手会は一定の合意に達し、今後のストは回避された。
2.新球団の参入は来季から認められそうだが、近鉄とオリックスの合併も決定した。
3.減る球団は1チーム、参入表明した球団は2チーム。
4.NPBの瀬戸山委員長はマスコミやファンの矢面に立っているが、彼はロッテの球団代表であり、いわば仲介役のような存在。
5.中日の選手会は、昨日の会議途中で退席、「あと15分ほどでまとまる」と言ったが、結論が出たのは6時間後だった。
6.近鉄とオリックスは、やる気が失せたのか既にパ・リーグの5位と6位が確定している。
7.合併問題然り、スト問題然りで、いずれのケースも結局ファンの声が届くことはなかった。
8.新球団設立を表明した2社は、いずれも仙台本拠地を希望。
9.仙台・宮城球場は老朽化が進んでおり、仮にフランチャイズが決定した場合、改修は必至。
こうやってみると、各球団の思惑や選手会、NPBそれぞれの意識に温度差があるようにも思われる(もちろんそれは、年齢的な問題もあるだろう)。急に本拠地構想をぶつけられた宮城県知事や仙台市長も困惑しているようだが、下手をすると「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということにもなりかねないとして、事態の推移を静観する構えのようだが、正しい選択だろう。こういう場に、政治的介入はあってはならない。また、楽天は「うちの球団に優先的に球場を使わせてくれたら、球場の改修費用を出す」とのことだが、これではエビでタイを釣るようなもの。また金が物言う事態になってしまうのではないだろうか。
「収束だ」とは言いながら、これから解決しなければならない問題は山積しているのも事実であり、再びNPBと選手会が衝突、ということだってあり得ないとも言えないだろう。
何より皮肉だったのは、それまで客の入りが悪かったのに、ストを決行した直後の試合は、どの球場も軒並み満員に近い状態だったということ。これなら、客の入りが悪くなったらストを起こせばいい、なんて声も聞こえてきそう。
そうは言ってもやはり気になるのは今後の展開。NPB側は公平かつ透明性の高い審査を行うとしているが、結果的にlivedoorと楽天の参入も認める一方で、宙に浮いているもう一つの合併も進めたい、そんな急転直下の事態だけは避けて欲しい。そして、ここまで来たのであれば、livedoorも楽天も、とことん争って欲しい。
「うちはやっぱりやめます」こそが、野球ファンに対する冒涜とも言える行為だから。

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ソーシャルネットの可能性

最近、ブログを立ち上げている方を中心に、ソーシャルネットの輪が広がっています。他聞に漏れず私も、既にキヌガサに参戦し始めたわけですが、昨日は高校時代からの友人に誘われるがままに、GREEというソーシャルネットに参加することになりました。こちらも基本的にはキヌガサと一緒で(というかどちらが先なのかは不明)、さまざまなグループに参加することで、輪を広げていこうというものです。
私自身、この輪がどこまで広がるのかはわかりませんし、ひょっとしたら最小限の輪のままで終わる可能性だって無きにしも非ず。
ちなみに今のところ、キヌガサに関しては「趣味嗜好中心」、GREEは「私的関係中心」という風に自分の中では色分けしているわけですが、おそらくどっちがどうなんだか訳がわからなくなることでしょう。
いずれにせよ、実のところソーシャルネットって何じゃらホイ?の状態ですので、しばらくは手探りというか、様子見が続きそうな気配です。といいつつ、キヌガサには「GEORGE MICHAEL」のグループを立ち上げてみたり、初心者の分際で!という行動は一応起こしています。そんなわけで、キヌガサやGREEで私を見かけた方。私はどうもネット上でも人見知りの気があるような感じですので、どんどんリンクしてくださればこれ幸いです。
考えてみると、ソーシャルネットの繋がりはチャットと似て非なる、そんな感じでしょうか?誰か教えて。
キヌガサ: http://kinugasa.cc/
GREE : http://www.gree.jp/

久米島ガイドの補足、そして東京にて

土日祝日を挟んで1週間にわたる休暇を終え、今日から仕事復帰です。復帰したはいいのですが、時間の経過がやたらと遅く感じられるのはなぜでしょう。
そうそう、久米島ガイドの補足を一つだけ。シークヮーサー関連の飲料が結構あちこちで飲むことができますが、これがなかなか美味い。スーパーやコンビニでは、500ミリのペットボトル入りも販売されていますが、100%果汁で販売されているものがやたらと高い!というのもこれ、もの凄く濃厚なのです。ペットボトルにも記載されていますが、「お好みの濃度に水で薄めて…」とのこと。酸味が強く、甘みが少ないですので、原液のまま飲むと大変なことになります。普通に市販されている100%果汁のジュース感覚で飲まないように。ちなみに空港で、このペットボトルを片手にプラプラ歩いている人を見かけましたが、一口か二口飲んだ状態で、ほとんど手つかずでした。まぁ、あの酸味じゃ飲めないよなぁ。

18日は、那覇経由で東京にやってきました。この日は、都内に宿泊。翌19日、夕方まで時間があるので、妻の買い物がてら日本橋・銀座を中心にあちこちを歩いていました。ちょっと野暮用があり、秋葉原に向かったのですが、この時、通りがかった店の店員が訳のわからぬ言葉で話しかけてくるのです。それも、どう聞いても異国の言葉。中国語か韓国語っぽい感じです。どうやら、私と妻、そしてこの日同行してもらった妹との会話(もちろん、周囲に憚ることなく津軽弁)を聞いた店員が、同国の人と思い込んでしまったようです。いろいろ話しかけてくるのですが、当然何を言っているのか理解不能。その場は「何を言ってるんだ?」と笑っていましたが、時間が経ってからそのことを振り返り、何かとても複雑な気分になりました…。いやぁ…久米島で生活する現地の人たちの会話もちんぷんかんぷんでしたが、我々の言葉もきっと異国の言葉に聞こえていたんでしょうね。本当にショックだ…。

nonvey的久米島ガイド

3泊4日久米島の旅を終え、東京経由で青森に戻り、2日が経ちました。暦の上は3連休が終わったわけですが、私の夏期休暇はあと一日残っているため、本日その消化のために休暇継続中でございます。
最初は21日ころ再登場という話でしたが、携帯からメールを送ることで画像もアップできるように仕込んでいたことを思い出し、こういう形になりました。しかし、3枚のうち醜い写真が2枚(笑)。ご容赦ください。
さて、我々夫婦が旅行に行くと、必ず何かのネタ(土産話)を作って来るんですが、今回は天候にも恵まれ、本当に何事もなく旅行を楽しむことができました。そんなわけで、今回はネタはありません。あしからず。
ただ、それではあまりにつまらないので、旅行中に気づいたことなんかをメモ書き程度にまとめてみたいと思います。今後久米島への渡航を考えてみようという方への一助となれば、これ幸い。ただし、拠点を宿泊したホテル周辺(イーフビーチ)と考えておりますので、ご了承ください。
【観光】
ハッキリ言って、久米島は名勝史跡やプレイスポットが多い島とは言えません。中には、無理やり作ったような観光スポットもあります。よって観光は、丸1日あれば、充分に余る可能性アリです。ただ、6月にオープンした「バーデハウス久米島」。ここは、海とはまた違った楽しみを味わうことができますし、長い時間過ごすことができます。ここに入場する際、「会員入会」を求められますが、入っておいて損はなし。もらったカードで、さまざまな恩恵を受けることができます。できることなら、渡航後早い段階でここを訪れることをお勧めします(ただし入場料3,000円(定価)と、ちょっと高めではありますが…)。
あと、白砂でできた無人島「はての浜」に、ただの「観光目的」でやってきた年配のグループがいましたが、最後は服を着たまま海の中へドボン。あれは、いろんな意味で「迷惑」ですので、恥ずかしがらずに水着を着用しましょう。
【移動手段】
私はレンタカーを借りて移動していたのですが、中にはレンタサイクルで島内を走る強者も。ただ、起伏の激しい島ですので、島内一周なんて無謀なことは考えないほうが賢明です。なぜレンタサイクルが強者なのかというと、日中でも25度以上、更に時折スコールのような雨にも見舞われるため。イーフビーチ周辺を回るのでしたら問題はないと思いますが、そこから一歩踏み出すのは、気力体力が必要かと思われます。なお、島内には、バスが走っていますが、民営ではありません。初乗り100円だということのようですが、何と「白バス」です。それと、主要ホテルとバーデハウスの間は無料シャトルバスが運行しています。
ホテルでレンタカーを借りようとしても、ほとんど空きはないようです。ちなみに空港からホテルまでは、私の運転するレンタカーで約20分足らずでした。どこも見学せずに車で島を一周すると、おそらく1時間は要しないと思われます。
【食事】
ホテル周辺には、比較的飲食店が集中しています。島内唯一(!)のコンビニも、ホテルの近くにあります(24時間営業)。ラーメン屋は結局見つけることができませんでしたが、どこの飲食店にも「久米島そば」「ソーキそば」があります。久米島とソーキの違いは、麺の上に乗っている食材に違いがあるらしです。麺はほとんどラーメンと一緒。焼きそばにも同じ麺を使っているらしいです。あ、あと、知ったかぶりで「うん。ここの麺はコシが強くてうまいねぇ」なんて、うん蓄を垂れないように。島内には製麺所が一ヶ所しかないので、どこの麺も一緒らしいです。
【食材】
ゴーヤや豚肉のほか、魚も豊富です。あと、島豆腐と島かまぼこという食材があります。島豆腐はキメが細かく滑らか。島かまぼこは空港売店でも販売されていますが、並んでいるのを見るとあまりおいしそうに見えません。が、食べてみるとこれがまた美味。個人的に気に入ったのは、「海ぶどう」。こちらもあちらこちらの店で見かけることができます。
【交通】
前述したとおり、移動手段はバスかタクシーかレンタカー。ただ、島内は非常にのんびりした雰囲気が漂っていて、車が渋滞することなど、まずありえません。それと、制限速度は30〜40キロ。スピードを出してもせいぜい60キロ程度。これ以上スピードを出して走っている車は、まず間違いなく「わ」ナンバー、つまりレンタカーです。ただ、島内を走る車、方向指示器を出さずに右折左折する人が多いので要注意。中には、方向指示器も付いていない、どう見ても拾ってきたとしか思えないようなバイクも走っているので気をつけましょう。
【匂い】
歩いてみるとわかるのですが、時折悪臭の立ち込める場所があります。久米仙の工場近くは、死にそうなくらいに悪臭が立ち込めていました。あと、道路端。なぜ道路端から悪臭が立ち込めるのかというと、側溝のゴミが相当期間そのままになっているからと思われます。これ、なかなか強烈でした。
【土産】
空港やホテルでは、島の特産品を始め、いろいろな土産が販売されています。ただ、そういうところで購入する前に、近くの店に立ち寄ってみましょう。特に食料品や酒類に関しては、はるかに安価(=正規の価格あるいはそれ以下)で手に入れることができます。ホテルの近くでは農協に併設したスーパーや、町中心部にある店などは要チェックです。
【日焼け】
車で移動している途中でも日焼けします。9月いっぱいは海で遊泳できるようですが、もちろん日焼け対策が必要です。あと、水分補給はこまめに行うべし。
メモ書き程度のつもりが、力いっぱい書いてしまいました。久米島の海は、本当に綺麗でしたよ。島ものんびりした雰囲気。日ごろの喧騒から逃れること請け合い。ぜひ一度渡航してみることをお勧めします。