そうだ、『防災ポーチ』を作ろう。

令和6年1月1日に発生した能登半島地震。
地震の規模もさることながら、被害の規模も甚大で、ほとんど被害のなかった自分の身に置き換えた時に、果たして何ができただろうか、あの難局を乗り切ることができるのか。そう考えると、改めて普段からの「備え」を認識させられることとなった(と思っている)。

万が一の避難先と、その避難先に向かうルートは複数考えておくこと、いざという時に連絡を取れる手段を考えておくこと、家庭内備蓄や非常用持ち出し袋の中身を確認すること、など。
阪神淡路大震災の際は、発生時点で亡くなられた方が約8割だと言われている。
そして、大地震が発生した際にどういった行動を取るか。わずか8秒間の判断でその人の生死が決まる、とも報じられていた。

その一方で、どこで被災するかは誰にもわからない。今回の能登半島地震は、発生が元旦の夕方4時過ぎということで、家の中で被災された方が非常に多かったと思われる。
東日本大震災の発生は金曜日の午後3時前。自宅だけではなく、オフィスや学校で被災した方もたくさんいたことだろう。あるいは出張先、旅行先で被災することだって考えられる。

出張先や旅行先では、宿泊施設の避難口や避難経路は確認しても、その後どこに行けばいいか、ということまで考えが及ぶことは少ないのではないだろうか。もっとも、その施設の方が誘導してくれればそれに越したことはないが、それだってどうなるかわからないのだ。
結局のところ、「自分の身は自分で守る」という最低限の鉄則みたいなものだけが、虚しく叫ばれることになるのかも知れない。

非常用持ち出し袋も、あくまで「非常用」であり、普段から常に持参、つまり「常用」しているわけではない。各自治体でも、非常用持ち出し品の例を示しているが、例えば自分のロッカーに非常用持ち出し品を備えている、ということをしていなければ、いざという時にすぐに持ち出せるかといえば、恐らくよほど用意周到でない限り難しいのではないだろうか。
そう考えると、外出の際に日頃からカバンに忍ばせておけるような、そんな「防災ポーチ」を持っておいた方が、万が一のためになるはずだと、ふと考えるようになった。

ネットを調べてみると、やはり同じことを考えている人はいるようで、中にはパッケージとして商品化されているものもある。
しかし、個人によって何が必要なのかは多少異なると思うので、一概に「これで防災対策は万全」とは言えない歯がゆさもある。

ということで、自分だったらこれを用意しておこうかな、というものをパッキングしてみた。
(一応これでもなんちゃって防災士なので、こういうことを考えるきっかけになれば幸いです。)

これはあった方がいいかな、と思ったもの。

【マストにしたいもの】
・絆創膏
・常用薬
・消毒液
・ヘッドライト
・充電器(もちろんケーブルも)
・笛
・携帯用トイレ

【あったら役に立ちそう】
・何かを結わえる紐
・小分けの袋
・耳栓
・アルミブランケット
・軍手
・手ぬぐい
・マルチツール
・折り畳みスリッパ

「あおもりおまもり手帳」は常備するには大きいかな。

現金やキャッシュカード、身分証明書の類は、身に着けている前提なので除外。
この他、衣類や寝袋、食料やその他の生活用品も、荷物になるので除外。

持つべきものは概ね同じであっても、細々必要とするものが違うと思うので、ここでは列挙していません。
そして、ここに掲げたすべての物を一つにパッキングするのは無理というか、もはや非常持ち出し袋と変わらなくなってしまう。ということで、自分なりにこれは必要だな、と思ったものを詰め込んでみることにした。
入れ物は何でもいいんじゃないですかね。家で余っている何か。ただし、あまり重くならない、嵩張らない方がいいと思う。

撥水サコッシュがあったので詰めようと思ったけれど、全部は無理だった。

ちなみに既にお気づきの方もいると思われるが、大概のアイテムは100円ショップ、ドラッグストア等(今回は無印良品のアイテムが多い)で購入できるし、もしかしたら家の引き出しの中でアイテムが眠っているかも知れない。

ちなみに僕は、車にも防災用のグッズを搭載していて、今回、車内にあった幾つかのアイテムをポーチに移動させることにした。実際、車内に置いていたからっていざという時に使えなければまさに無用の長物。そう考えるとやっぱり、普段から手の届くところに置いておかないと、意味がないということになる。

防災っていうのは、改まって何かをするとか、身構えて準備するのではなく、普段あるものにちょっと付け足ししてみる、そういうことなんじゃないかな。