バリウム排出大作戦

【タイトル通り、今回はちょっとアレな話ですので、お食事中の閲覧は控えてくださいませ。】

昨年の7月、職場の定期健康診断を受診した時のこと。

最後に胃の検査があり、バリウムを飲んだ。

検査後、下剤を服用したが、どうやらその量が足りなかったらしく、うまく排出できぬまま、2日後には夜も眠れぬほどの腹痛を発症、七転八倒の末に病院へ駆け込んだという苦い経験をしている。

僕は腸に「憩室」を持っている。憩室とは、腸の内側にできるポリープとは逆に、腸の外側にできる小さな袋のようなもの。この中に入った消化の悪いものが炎症を起こし、悶絶しながら病院に駆け込む、ということをこれまでも何度か経験している。

前回のバリウム検査で排出しそびれたバリウムは、どうやら憩室の中に収まってしまったらしく、腹部のレントゲンを撮影したところ、腹に散弾銃でも撃ち込まれたかのごとく、白い点が無数に広がっていた。それが、憩室に残ったままのバリウムだった。

そして、診察してくださったかかりつけ医からは、「何かの拍子に排出されることはあるかもしれないが、恐らくバリウムは残ったままになる」と言われてしまった。一生、バリウムを体内に残したまま過ごすことになるのかも知れない。(手術で憩室を除去する人もいるらしいが、そのために開腹手術するのはさすがにちょっと…。)

30代前半。じわりじわりと顔の輪郭がなくなり始めた頃。ある意味健康的な色艶を放っている。

今年は50歳を迎えたこともあり、(抽選で選ばれたら)人間ドックを受診することにしていた。

その結果、7月3日に弘前市内で人間ドックを受診することが決定し、前日22時前に食事を済ませ、当日に備えた。ちなみに6日間にわたり、無駄な抵抗、無意味な調整と思いつつ、断酒も敢行。体調をそれなりに整えたつもりだった。

ちなみに検査メニューにはバリウム検査も含まれていた。妻からは「やめた方がいいんじゃない?」と何度も念押しされたが、昨年の検査をトラウマにするわけにはいかない。今後も繰り返されるであろうこの検査を乗り越えなければ、健康体は損なわれる可能性がある。

ただし、昨年と同じ轍を踏むわけにはいかない。事前事後の備えも万全にしておこう。

ということで、「バリウム排出大作戦」と銘打った密かな作戦を3日前から遂行していたので、バリウム検査に苦しむ僕のような人への参考として、そして自分自身の備忘録として記録しておこうと思う。

30代後半には、ついに70㎏台に突入。この後、「成人病予備軍」を指摘され、外を走り始めることとなった。

【3日前~前日】

・腸の活動を促すため、なるべく消化の良いもの、特に食物繊維を意識して摂取するようにした。
・個人的に一番効いたのは、「寒天」。寒天入りのスープや海藻サラダを2日前から少し多めに摂取した。
・更に、摂取する水分の量を少し増やした。ただしこの時点でコーヒーの制限はしなかった。

【当日~検査後】

・検査当日の朝は何も飲み食いできないので、起床時に水を多めに飲んだ。
・受付するギリギリまでバリウム検査回避が頭をよぎったが、結局、口の周りを真っ白にして、台の上をぐるぐる回っていた。嗚呼。
・検査後、「実は前回の検査で云々…」と伝えたところ、下剤を少し多めに頂いた。
・ところが、せっかく頂いた下剤を検査着のポケットに入れたまま忘れるという痛恨の大失態。
・ちなみに午前9時の受付から始まった検査が全て終わったのは、午前11時頃。既に大半の人は検査を終えており、検査機関を後にするのがほぼ最後となった。
・てっきりバリウムが最後の検査だと思っていたら、聴力と視力の検査が待っていた。
・着替えと会計を済ませ、車に乗り込んで最初にしたことは、フランスの鉱泉水(330ml)の一気飲み。経験上、硬水の方が消化に効くと思ったから。
・更にその後、サイダーも飲用。いや、これは単に腹が減っていただけです。
・帰宅後、11時30分頃からすぐに食事。
・青森市内の某ラーメン店から購入してもらった持ち帰り用の中華(恐らく1.5人前はあった)を平らげる。
・野菜も忘れずに食べる。ついでに、寒天入りの海藻サラダも少し食べる。
・この間、イオンウォーター(900ml)を少しずつ飲用。
・12時30分頃、最初の排出。30分後、2度目の排出。ここまでは順調だが、まだこんなものではないはず。
・…ところが、これを最後に気配がなくなる。イヤな予感が頭をよぎる。
・ということで再びフランスの鉱泉水(330ml)を投入。
・コーヒーは利尿作用を高めるので控える。
・ううむ、排出されない。腹部の滞留物を下げるか。ということで16時頃から軽く9㎞ほどジョギングするも、相変わらず兆候はなし。
・帰宅後、胃腸に効く漢方薬を服用。ここで例の下剤があればよかったのに!
・夜、アルコールを解禁。ビールを大量に流し込む。利尿作用も懸念したが、いっそのこと腹を下してしまった方がいいのだろうかと思い始める。
・ということで海藻サラダと豆腐を一緒に食べる。
・何度もトイレに足を運ぶも、気配がないまま就寝。
・翌朝、普段通りトイレへ。とりあえずお通じがあること(前回はお通じすらなくなった)、白いものが紛れているのを確認。よし、これで大丈夫。

ということで普段の食事に切り替え、現在に至る。腹痛は「なし」という状況だった。
最後に。

【前回の反省を踏まえた今回の対応】

・僕の場合、和式トイレは腸を圧迫するらしい。前回は職場検診だったため、和式トイレに何度も駆け込んだが、結果としてそれが仇となったようだ。
・自分にとって何がお通じに効くかの見極め。早めに「寒天」という食材にたどり着いたのが功を奏した。
・硬水も悪くない。次回は2リットル用意しよう。
・2~3日間はお通じに効くことを続けた方が絶対によい。ヨーグルトを飲んでいたが、乳製品も効果的なのかも。
・結局アルコールの摂取は、僕にとっては排出の妨げにならなかった…のかな?たぶん。
・変に「出さなきゃ、出さなきゃ」と意識するのは、逆に緊張を招いて排出の妨げになる可能性あり。

以上、バリウム検査に苦しむ皆さんの一助になれば幸いです。

徐々に健康体を取り戻した40代も終わった。寄る年波に抗う気はありませんが、50代も楽しくやっていきます!

【ちなみに】

身長は0.5センチ縮み、体重は3キロ増加。視力はまた衰えたけれど、腹回りにほぼ変化なし。血圧が正常の範囲だったのは意外でした。エコー(腹部超音波)検査がやたらと丁寧だったのは気になるところ。ま、結果が届くのを心穏やかに待ちたいと思います。