カメラ機種交換の顛末記

年男としての一区切りなのだろうか、それとも心機一転を図りたいという思いが一層強まっているのだろうか。…いや、どうもストレス解消を消費と酒に求める傾向があるようだ。(←ちょっと危険です。)

ということでスマートフォンに続いて新しいカメラを購入し、これに合わせて古いカメラを下取りに出した。
今日はその顛末記を。

生まれて初めてとなる一眼レフのカメラを購入したのは、今から7年近く前。妹の結婚披露宴に合わせてのことだった。

一眼レフといえば何となく扱いづらいというか、素人には使いこなせないという印象があったのだが、手にしたのが初心者にうってつけのエントリーモデルということもあって、比較的すんなりと使い始めることができた。
ただし、当時は設定の方法すらよくわからずオート撮影ばかりを多用し、まさに宝の持ち腐れになっていたことを思い出す。

ちなみにその時購入したのが、「Canon EOS Kiss X50」。
2011年のモデルだが、レンズ付きながら3万円前後で購入したと記憶している。
紆余曲折を経て危うくレンズ沼に嵌まりそうになったこともあったものの、その後持ち直して沼に嵌まることもなく、今日に至っている。(今もたった3本のレンズを使い回している状況。)

大した腕もないのに地元で開催された写真展なんぞに出品してみたこともあったし、技法を覚え、画像を弄くり倒してみたこともあった。


(写真展に出品した一枚)

(HDRを覚えた直後に撮影した東京駅)

低スペックだと言いながら、密かに色んなことをやっていたのだが、気がついたら手持ちのスマートフォンの方が有効画素数が高いという状況に陥っていた。

ちなみにこのブログを見たときに現れるタイトルバナーの画像は、全てこのEOS Kiss X50で撮影したものだ。
それぐらい使い勝手は良かったし、不器用ながらそれなりの画像をこれまで撮影することができたと自負している。

しかし昨年のこと、毎夏恒例となった「聖地巡礼」のあたりから、そろそろカメラを買い換えたいという思いを持ち始めた。
僕にとってカメラは、趣味と呼べるほどのものではないので、一台あれば十分。

そもそも10万円もしないカメラだから、消耗品扱い。壊れるまで使い倒すというのも一考する余地があるのかも知れないが、残存価値を少しでも評価してもらえるのであれば、いっそ今のうちに売却して新しいカメラを購入しよう。
そんな想いが芽生え始めたのだ。

ちなみに、カメラの法定耐用年数は5年だそうだ。
どっちにせよ残存価額はほとんど付かないと思っていたので、仮に売却できたとしても二束三文だろう。
まあ、次の機種を購入するに当たって、多少の足しにでもなればいいかな…。

虎視眈々と狙っていたのは、キヤノンのオンラインショップで不定期に開催される会員向けのアウトレットセール。
台数限定ながらハイエンドの機種からエントリーモデルまで幅広く出品される他、レンズや周辺機器も安価で販売される。

僕の場合、今の機種ですら完璧に使いこなしていたわけではないので、ハイスペックな機種を手にするのはそれこそ豚に真珠。
なので、エントリーモデルで充分と思っていたが、一つだけ譲らないつもりの線引きをしていた。

そして年明け1月10日、キヤノンのオンラインで突如新年セールが開始されたことを知る。
ビール片手に画面に向かうと、さまざまな筐体が台数限定で並んでいる。
誕生月の割引クーポンや新年のクーポンが付与されており、更に安価に購入できるという皮算用だった。

思い返せばただの乱心だったのかも知れないが、何の躊躇もなくミラーレスのエントリーモデルであるEOS M100の購入を決めた。
そう、狙っていたのはミラーレスのカメラだった。

ただ、同じEOSでもKiss X50とM100ではレンズマウントが変わる(EFとMの違いがある)ので、X50で使っていたレンズをそのまま使うために、マウントアダプタも購入することにした。レンズ沼には嵌まりたくないので…。

【購入内容】
・マウントアダプター EF-EOS M 8,997円(2,019円クーポン値引後)
・EOS M100(ブラック)・ボディーのみ 34,820円(1,360円クーポン・ポイント値引後)
計 43,817円(3,379円値引き。値引率7.1%)

結果として4万円を超える買い物となり、お買い得感はあまりなくなってしまった。
更にこのマウントアダプターが、なかなかの重量感。結果として、Kiss X50と大差ない重さとなってしまった。いや、むしろレンズとアダプター装着後では、M100の方が重いぐらいだろうか。

とはいえ、2011年に発売された旧モデルから2017年に発売された現行モデルへの変更と、圧倒的な進化を遂げたので、当たり前のことだけれど使用感は全く異なる。

画面をタッチして設定を変えるといったところは、ダイヤルをカチカチ回しながら設定していく一眼レフの「重み」がなくなった一方で、何だかスマートフォンを弄っているような感覚。そうだ、そもそもファインダーがないのだ。カメラがより身近になったというか、何というか…はい。

他方、下取り手続き。
カメラを取り扱う全国チェーンのカメラ専門店に下取りの見積を依頼することにし、段ボール箱を送ってもらった。弘前市内にも店舗はあるので持ち込んでも良かったのだが、何となく気が引けてしまった。
カメラ本体のほか、充電器など必要なものを同梱し、配送。購入時の附属品が幾つか不足しているのが気になったところだが、着払いで受け付けてくれるというのが何ともありがたい。こうなると、もはやどんな価格であろうと下取りに出す気満々だった。

宅配便で送付してから5日後。先方から買取価格の回答が届いた。
本体はほぼ無傷と思っていたが、液晶画面が変色していたのには気がつかなかった。これが査定に大きく響いたようだ。
この機種の買取価格の上限は7,000円ちょっとだったので、半値程度で御の字と思っていたが、買取価格は2,700円。まさに二束三文という結果となった。

まあでも、この分を差し引いて新しいカメラを41,000円で購入できたと思えば、安いものじゃないですか。
…いや、安くはないか。

さてこの先、僕は新しいカメラで何を撮影するのだろう。
フレームのなくなった液晶の向こうに、一体どんな光景を見ることになるのだろう。