「第61回山田記念ロードレース大会」を走ってきた、けど…。

4月29日昭和の日、秋田県大館市で開催された第61回山田記念ロードレース大会のハーフマラソンに初めてエントリー、無事完走してきました。

当初の目標は1時間50分、あわよくば1時間45分前後でゴールできたら、と考えていたのですが、この時期にしては自分でも驚異的なぐらいのタイムをはじき出し、1時間37分08秒でフィニッシュ。昨年初めて走ったハーフマラソン(弘前白神アップルマラソン)での記録(1時間36分12秒)から約1分遅れたものの、前半の5キロと10キロは自己新記録。まあ、前半のオーバーペースが後半に響いた、とも言えそうですが、多分前半でこれぐらい突っ込まなければ、この日これだけのタイムを出すことは、恐らくできなかったと思います。我ながら、あんなコースを心折れずによく完走しました。

…と、ここまでは自画自賛。
ここから先は、大会運営に対するグダメギ(ぼやき)が延々と続きますので、しばしお付き合い下さい(グダメギが苦手な方は、この先読まない方がいいです)。

この日は、高校同期でもある冨田さんの車に同乗させて頂き、同じ弘前公園ランニングクラブの仲間、工藤先生とともに国道7号を南下、一路大館市へ向かいました。青森・秋田の県境(矢立峠)を越え、我々を待ち受けていたのは、濃霧…。何かイヤな天気だなぁ。
やがて大館市街が近くなると、道路端にはマラソン大会開催のため交通規制があるとの注意喚起の看板がちらほらと見られるようになりましたが、迂回路などは特に示されていなかったような気がします。

さて、およそ1時間で主会場となる長根山運動公園陸上競技場が近づいてきたのですが、結局のところ案内看板や標識を見かけることなく、カーナビと恐らく同じ大会に出場するであろう前の車についていくと、陸上競技場正面ゲートが見えてきました。がしかし、ここでも駐車場がどちらにあるかという案内は一切なく、事前に郵送されていた地図を頼りに駐車場に到着。
しかし到着してみると、大駐車場ではありますが誘導係員の姿もまばらで、どこに駐車したらよいのか白線も引かれておらず、既に駐車していた車の隣に何となく駐車。

この大会は当日受付でしたので、取り急ぎ陸上競技場の正面に向かい、ゼッケンや参加賞のTシャツなどを受け取りました。それにしても寒い。本当に寒い。手袋やウィンドブレーカーなどを持参しなかったことを、ちょっとだけ後悔しました。
再度駐車場に戻ると、隣に停まっていた車が少しだけ移動しており、我々の乗ってきた車だけが、まるでいい加減に停めたような状態になっていました。慌てて車を移動させ事なきを得ましたが、このあたりは改善の余地が大いにあるのではないかと思ってしまいました。

スタート時刻の9時15分が近づいてきましたので、軽めのストレッチを済ませて再び陸上競技場へ移動。他のメンバーとも合流し、いよいよスタートラインへ。「せっかくTシャツ着てるんだから、一番前に行こう。」何となく申し合わせたように最前列に並ぶと、すぐ後ろには、いかにも走り屋の方々がズラリと並んでいます。ここで係員がハンドマイクを持って何かを言っているのですが、音が飛んで何を言っているのかも聞こえず。しかもスタートはハーフと10キロが同時ですので、恐らく何を言っているのかほとんどわからなかった人が大半だったのではないでしょうか。しかも、何秒前にスタートラインに整列させるのかということを、スタート2分前になってから係員同士でああだこうだと言い合っている始末。61回の歴史があるとは言いながら、ホントに大丈夫なのかかなり不安になってきました(やがてその不安は見事的中するわけですが)。

さて、ハーフマラソンの距離は言うまでもなくフルマラソンの半分。つまり21.0975キロメートルということになります。しかし、フルマラソンを何度も完走している冨田さんに言わせると、実はフルマラソンよりハーフマラソンの方が疲れるのだそうです。というのも、フルマラソンであれば、多くの一般ランナーなら3時間4時間を超える長丁場なのである程度のペース配分ができるのですが、ハーフの場合はどちらかと言えば中距離走の延長で、一気呵成に走り抜く、といった感じなので、身体への負担も大きいようなのです。

確かにこの日もスタートとともにエリートランナーはいきなりスパートを掛けるような俊足を飛ばし、僕もそれについていったため、入りの1キロが3分55秒と、とんでもないスピードで入ってしまいました。結局そのままの流れで5キロを大体4分ちょっとのペースで駆け抜け、完全にオーバーペースになってしまったわけです。

ところで今回のコースは、以下の案内図のとおり大館市内を駆け抜けたあと10キロメンバーと別れ、雪沢温泉で折り返して戻ってくる、というコース設定になっています。

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(画像をクリックすると大きな画像が現れます。)

しかも、注意事項の(3)にもあるとおり、2か所に関門が設けられており、スタートから40分以内に5キロ地点を、1時間10分以内にハーフの折り返しを通過できなかったランナーは、そこでリタイア扱いになる、というわけです。

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(赤線赤囲みは、私が画像を加工したもの。画像をクリックすると大きな画像が現れます。)

実はここに、本大会の致命的とも言える重大な傷(ミス)があることに、お気づきですか?

皆さんは、「ハーフマラソンの折り返し」というと、どれぐらいの距離を想像しますか?

10キロ?半分?15キロ?

さきほど案内図と注意事項をご覧頂きましたが、もう一度ご覧下さい。

このいずれにも、ハーフの折り返しが何キロ地点に設けられているか記載されていないのです。

つまり、関門が設けられているとはいえ、1時間10分以内に通過しなければならない、そこまでの距離が記載されていないため、どのぐらいのペースで関門を通過すればいいのか、作戦を立てることができない、ということに。

以下の図は、僕が当日Nike+GPS Watchを装着して走った際の記録です。

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(画像をクリックすると大きな画像が現れます)

右上に「13」とありますが、これがほぼ折り返し地点で、約13キロのところに関門が設けられていたことがわかります。これは、キロ5分30秒で走ってもギリギリ通過できるかどうかという距離。しかも6キロ過ぎからこの折り返し地点まで、約60mの標高差(ほとんど上り)がありますので、キロ5分30秒のペースでも間に合わないかも知れません。確かに案内図を見ると、ハーフ折り返し点が10.5キロの場所にあるものではないことは容易に想像がつきますが、初めて参加したランナーには非常に不親切な案内だと思いました。(ただし、当日配布された大会プログラムと参加者名簿の注意事項には、「約13キロ地点」の記述あり。でも、当日の出走前にここまで目を通す人って、なかなかいないと思うんだけどな。)

もう一つビックリしたのが、10キロ参加のランナーと併走していた時は車線規制が敷かれていたのですが、10キロランナーが右折した後のコースは車線規制が敷かれておらず、乗用車や大型車が、我々ランナーの横をガンガン走っていくのです。確かに小坂町と大館市を結ぶ幹線道路ですので、全面的に通行止めにすることはできないのかも知れませんが、安全面からするとこれはいかがなものかと思ってしまいました。

そして、折り返してから再びトンネルに入ろうとした時、「トンネル内は危ないですから歩道を走って下さい!」と係員が大声で叫んでいたのですが(往路はそんなこと言われませんでした)、車道と歩道との段差が結構あり、これもちょっと「え?」って思ってしまいました。

さらに私、実は暗いトンネル内の歩道で空き缶を踏み、危うく足を挫きそうになったことを、今だから明かします。

公認コースだというのであれば、せめて路上の目に見えるゴミぐらい、事前に清掃しておいて下さい!!

結局折り返した後は強い向かい風をかき分けながらのレースとなりましたが、残り1キロ手前に待ち受けていたとんでもない急坂(まさにドM坂)を息も絶え絶えで登り切って、何とかゴール。
すぐにゼッケンに取り付けられていた計測用のICタグを取り外されましたが、どこに行けば完走証を頂けるのか、聞くのを忘れました。
結局メンバー全員が帰ってきてから、近くにいた人に完走証の受取り場所を聞いて、無事受領。

中高生ボランティアも一生懸命頑張っていたので、あまりケチをつけたらダメなのかも知れませんが、市民マラソンと言うよりは、かなり走り込んだ人たちが参加するレースみたいですね。
どうやらハーフマラソンも50回目から新設されたコースのようで、実際エントリーしている数をみると、10キロが圧倒的に多かったという…(ちなみにハーフマラソンは男子の部しかコースが設定されていません)。そういう意味ではハーフコースは、どちらかと言えばおまけみたいな種目といってもいいのかも。(ちなみに10キロのエントリーは約800名を越えているのに対し、ハーフのエントリーは約340名弱でした。)

まあでも、「スポーツ都市宣言のまち」を標榜している中での大会なのであれば、いろんな点でもっと改善できるところはあるよな…、と思った次第です。

例えば、距離表示が5キロごとだったり、給水所の間隔がまちまちだったり(しかも全て水でした。スポドリはありませんでした)、ハーフ中間地点の表示が明らかに中間地点より手前に置かれていたり、前述の通り車がすぐ横をすり抜けるので、ランナーがひやひやしながら走らなければならなかったり…。

正直かなり疲れました。いや、前回アップルマラソンの時もそう思いましたが、今回もゴールまで遠かった…。

ということで今回の大会を終えてからの教訓。

初参加の大会は、耳年増になるぐらい情報収集をしておいても、損はないですね。

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