Monthly Archives: 6月 2009

長さ233.2キロメートル

「1Q84」が100万部突破(時事通信社・6月9日)

作家村上春樹さんの新作長編小説「1Q84」(全2巻)について、発行元の新潮社は9日、7度目の重版(8刷)を決めた。全国発売から12日間で発
行部数は1巻56万部、2巻50万部の計106万部となった。同作品は発売前から注文が殺到し、品切れとなる書店が続出していた。

前例のない売れ行きの理由について、同社は「村上氏への社会的関心が高まっていることと、発売前に本の内容に関する情報を一切開示しなかったことで期待が大きくなった」(広報宣伝部)と分析している。


予言通り、というかわかりきっていたことではあるが、村上春樹の最新作『1Q84』は、今年のベストセラーに名を連ねることが確定したようだ。
このご時世に、まさにモンスター文学。ここまで爆発的に売れるのは、マスコミが散々騒ぎ立てたからだ、という人もいるが、これまでも彼の作品は何度もベストセラーになっているわけで、それ以前に「村上春樹」というネームバリューや、何かあるのではないかという期待を寄せた結果だと、僕は勝手に思っている。じゃぁ同じ村上という名の作家や、英訳するとレッドリバーという名前を持つ作家が、同様の手法で作品を発表したところでここまで騒ぎになるかといえば、それは違うと思う。
それだけ「村上春樹」が社会に与える影響は小さくなく、もはやノーベル文学賞に最も近いといわれる「村上春樹」は、日本にとって社会現象の一つになりつつある、というのは大げさだろうか。
かく言う僕も既に上巻を読み終え、下巻を読み進めているところである。相変わらず描写が非現実と現実の交錯みたいに進んでいる。取り上げる題材も、これまでの素材をふんだんに生かしている一方で、何となく性描写が過激なような気がする。…とまぁ、感想はこれぐらいにしておこう。

さて、233.2キロメートルは、この『1Q84』の内容とは全く関係がない。
何かというと、書籍の中に織り込まれたしおり紐の総延長である。仮に一冊のしおりの長さが22センチだとすると、106万部売れたということは、233.2キロメートル分の長さのしおり紐が必要だということになる。多分、実際のひもの長さは25~30センチぐらいもあるのだろうから、本当はもっと長くなるはずだ。ちなみに上・下巻で色が違っているが、それでも一つの書籍のために100キロメートル以上の紐が必要になる、ということだ。

おそらく150万部突破は時間の問題であり、あとはどれだけ発行部数を伸ばすか、ということになってくるが、それに伴い、あのしおり紐が一体あと何キロ必要になるのだろうか。

というか、それだけの同色の紐をどこから用意するのか、今はどれだけ発行部数を伸ばすかよりも、そのことが妙に気になる。

今日は宵宮

そういえば今日は、うちから5件ほど隣のお寺の宵宮でした。
僕が小学生の頃はそれなりに規模が大きく、露店が敷地内だけでは収まらず、向こう数軒先まで店が連なっていたのですが、最近ではすっかりこぢんまりとしてしまい、帰り道にちらっと寄ってみたのですが、人もまばらで、何だかちょっぴり寂しい宵宮となっていました。

弘前市では、宵宮のことを「ヨミヤ」といいます。早いところは、5月から始まります。
まちなか情報センターによると、本日、新寺町の「エンマ様」が宵宮となっておりますが、「エンマ様」ではなく「エンマバサマ」が正しい呼称ではないかと、町内の者として勝手に考えております。
弘前市内では、これからほぼ毎日「ヨミヤ」が続きます。このうち、市内最大となる「ヨミヤ」は、8月3日の最勝院・八坂神社です。…あ、ねぷたの時期と重なってるし。
ただ、これほど行われている「ヨミヤ」のうち、実際に足を運んだことがあるのは5つ程度でしょうか…。

ちなみに、今日以降の宵宮(弘前市内のみ)は次のとおり。

6月9日(火) 稲荷神社 (和徳町、南富田、南大町)、エンマバサマ(新寺町)
10日(水) 七面様(独狐)
11日(木) 金山神社(富田)
14日(日) 護穀神社(住吉町)
15日(月) 神明宮(小人町)、竜泉寺(新町)
19日(金) 十一面観音(新寺町)→露店が2~3しかない。
20日(土) 鬼神社(鬼沢)
21日(日) 鬼神社大祭(鬼沢)
24日(水) 天満宮(西茂森、浜の町)
30日(火) 胸肩神社(品川町)
7月2日(木) 神明宮 (小比内)
7日(火) 淡島神社(高崎)、熊野神社(薬師堂)、富岳神社(境関)
9日(木) 稲荷神社(大清水)、富田稲荷神社(富田)
10日(金) 松木平神社(松木平)
11日(土) 大山神社(中野)
13日(月) 和徳熊野宮(松ヶ枝)、熊野宮(浜の町、福村)、三岳神社(三岳町)
14日(火) 八幡宮(石川、清水森)、熊野奥照宮(田町)
15日(水) 大沢神楽(大沢)、榎神社(元寺町)
18日(土) 貴船神社(取上)
20日(月) 高野山・法光院(城東)
27日(月) 広野神社 宵宮(小沢)
28日(火) 広野神社 大祭(小沢)
30日(木) 賀田夏祭り(岩木町賀田)、稲荷神社(新寺町、紺屋町)
31日(金) 賀田夏祭り(岩木町賀田)、八幡宮(八幡町)
8月2日(日) 乳井神社 宵宮(乳井)
3日(月) 乳井神社 大祭(乳井)、最勝院・八坂神社(銅屋町)
4日(火) 熊野宮(茜町)
12日(水) 茂森門前(茂森町)→お盆時期に合わせた出店。13日も同じ。
13日(木) 茂森門前(茂森町)、愛宕神社(岩木町駒越、岩木町植田)
17日(月) 清水観音(桜庭)、小栗山神社(小栗山)
18日(火) 高杉加茂神社(高杉)
21日(金) 石川送り盆(石川)
29日(土) 大石神社(大森)
9月18日(金) 岩木山神社 宵宮(百沢)
19日(土) 岩木山神社 大祭(百沢)
10月7日(水) 赤倉神社(種市)
10日(土) 稲荷神社(五代)

出典:弘前市まちなか情報センター

ちなみにこれ以外にも夜店祭りが行われたり、今月20日には、ここ数年毎年のイベントとして定着しつつある「古都ひろさき花火の集い」が開催されます。

困った500円硬貨

先日、青森駅の自動券売機で特急券を購入した際、お釣りとして見慣れぬ硬貨が出てきた。

一瞬偽造硬貨か!?と思ったら、ちゃんと「日本国五百円」の文字。そりゃそうだわ、JRの自動券売機から出てきたお釣りが偽造硬貨だったら、ちょっとした騒ぎになるよな。
で、家に帰って調べたら、僕の財布に収まったこの500円玉は、ちょうど去年の今頃発行された「日本ブラジル交流年及び日本人ブラジル移住100周年記念貨幣」だという。

しかもこの硬貨、発行直前になって著作権の問題で図柄の差し替えがあったりと、発行に至るまでに紆余曲折のあった、ちょっといわく付きの硬貨であるらしい。

この類の硬貨は普段当たり前に見慣れている500円硬貨とは明らかに違うため、正直お店で使うのも憚られる。まず間違いなく懐疑の目で見られ、「いや、これはあの、その、日本とブラジルの交流が始まって、えと、その、去年6月に発行された記念硬貨なんです」と説明しなければならないことだろう。ああ、ややこしい!!
そういえばあの2,000円札も、最初の頃は見慣れず使いにくい札だと思い、財布に収まったら、できるだけすぐ使うようにしていたが、あちらの方は普通に流通しているはずなのに、ここ数年僕の財布に収まった記憶がない。いったいどこに行ってしまったのだろうか。

それはともかく、何故自動券売機のお釣りからこんな硬貨が出てきたのだろう。誰かが投入した、ということなのだろうか。未だ試してはいないのだけれど、恐らくこの硬貨を同じ自動券売機に投入しても、ひょっとしたら通常の硬貨は認識せずに戻ってくるのではないのだろうか(ただ、重さも大きさもほぼ一緒らしいので、意外と大丈夫かも)。

もはや誰かの手から、自動券売機という雑多な中をくぐり抜けてきたこの硬貨を大事に保管したところで、その価値はおそらく永遠に500円のままだろう。
正直言って、一刻も早くこの硬貨を自分の手元からなくしたいのだが、なかなかそのきっかけがなく、ある意味財布の肥やしのようになっている。

まあでも折角なので、特急で帰宅しなければならない機会があったら、是非この硬貨で特急券を購入してみようと思う。

僕が走る理由

昨日は父の月命日ということで、父の眠る墓へお参りに行った。早いもので9ヶ月という月日が流れたが、父を想う気持ちは揺るぎなく、そして一生悲しみは癒えないことだろう。

誰か先に来た人がいたようで、お墓にはまだ新しい花が添えられていた。恐らく、父と最後の時間を過ごすことになったあの方が来て下さったのだろう。すぐそばにある、N家のお墓にも花が添えられていた。

そこから僕は、走って帰宅することにしていた。
土曜日は雨が降っていたこともあり走れなかったため、日曜日は多少「遠征」しようと考えていた。
僕の走るルートは、固定されていない。大体が思いつきだ。ただ最近は、事前に距離を確認するために、ネットを利用して事前にルートを検索することも多くなった。それだけ、走ることにハマりつつある、ということだろうか。それと、一応前の週よりは少しずつ距離を伸ばそうという思惑だけはあり、家の周りを除いては、極力交通量が少なく(つまり危険でない)、あまり人目につかない(つまり誰かに話しかけられる心配がない)道を選ぶようにしている。

「ホントに走るの?」と訝る妻と母に別れを告げ、ゆっくりと走り出す。そのためにわざわざジョギングシューズに履き替え、ウィンドブレーカーを身にまとってきたのだ。
すぐ目の前にある長勝寺山門の前を抜け、裏通りを走りながら、弘前市りんご公園の方向に向かう。薄曇りの中、程なく両側にはリンゴ畑が広がる。左手にはりんご公園の小高い山が見える。日曜日の午前、走っている人も歩いている人もなく、車通りもほとんどない市道を、ただ黙々と走り続ける。しばらく変わらない景色ではあるが、緑が目に優しい。

走っている間、自問自答が繰り返される。

何故僕は今、ここを走っているのだろう?
僕は一体何をしたいのだろう?
こうやって走ることに、何の意味があるのだろう?
父は僕らのことを見ているだろうか?
父は今頃…?

答えを見いだせぬまま、息づかいが荒くなる。もう、いいじゃないか。でも、ここで足を止めるわけにはいかない。足を止めぬまま僕は、金属団地の横を走り続けていた。弘前南高校の横をすり抜け、緩やかな上りにさしかかる。ここを超えれば、あとは家まで下りが続く。
昔よく遊んだパチンコ屋は、跡形もなく消えていた。
広々としたむき出しのアスファルトは、今は一台の車も駐車することなく、毎日太陽や雨にさらされている。

このあたりから、徐々に交通量が増える。中高生の自転車の数も増えてくる。それでも僕は、黙々と走り続ける。

僕が世話になっている理髪店では、客が一人散髪していた。
右手にあるTSUTAYAには、待ち合わせなのだろうか、自転車に乗ったまま中学生が誰かを待っているらしい。

あと1キロ。余力を残しながら、黙々と走る。
ところで、ここまででどれぐらい走ったのだろう。時間も距離も、皆目見当がつなかい。

長い下り坂をスピード調整しながら走る。そして信号を右折、最後の直線に入る。ここで僕は、徐々にスピードを上げる。惰性ではなく、意図的に。信号は奇跡的にすべて青。一度も立ち止まることなく、無事に家までたどり着いた。走ろうと思えば多分まだ走れるだろうし、それほど辛くはないのだが、汗が滝のように流れている。

30歳の時に、生まれて初めて、そして恐らく生涯最後になると思われた10キロマラソンの大会に出たことがあるが、あの時の練習でさえ、毎週こんなに走ることはなかった。しかし一体、何が僕をここまで走ることに駆り立てるのか。

走ることに慣れてきた今となっては、父にレベルアップした姿を見せたいとか、そういうことではなくなっているような気がする。でも、その答えを見いだせぬまま、また今週末も汗を流すことだろう。

何となく、今秋の市民マラソンにはうっかりエントリーしてしまいそうな勢いだ。といっても所詮は俄かランナー、せいぜい10キロが精一杯だろうけど。

新しいPCを買いました。

本日これから近所に住む方のお通夜に参列するため、本日午後14時30分から休暇を取り、既に帰宅です。

最近、物欲の嵐が訪れていて、何だかいろんなものに散財してます。半袖のYシャツ、骨が24本ある傘、ラルフローレンのバッグ、雑誌のバックナンバー、その他諸々…。

7年選手のバイオ君もいよいよ終焉が近づいてきたらしく、最近異音がどんどん大きくなる始末。
そろそろ買い換えようかなぁ、と思った時に、DELLのサイトでミニノートを発見、思わず購入してしまいました。
画面の大きさはこのご時世で10.1インチ、HDDはわずか160GB、メモリは1GB、プロセッサーが1.33GHzと、性能的には今のバイオに毛が生えた程度で果たして使えるのか疑問の残るところではありますが、何より個人的に苦手としているVista(職場でも使っていますが、本当に使い勝手が悪い!いろんな意味で)ではなくXPなので、許します。
昨日の晩届きましたが、実はまだ開封していません。「今ここで開封すると、セットアップしているだけで夜が明ける」という妻の助言によるものです。確かにごもっとも。
というわけでこれもまだ古いバイオからお届けしております。
データの移植やソフトのインストール、そして難関となるであろう無線LANの設定など、考えただけで具合が悪くなってきそうですが、これから長いつきあいになるのでしょうから、ゆっくり向き合いたいと思います。

妻には「PC買うよ」と伝えたつもりだったのですが、届いた4つの箱を見るなり「何、これ…」と怪訝な表情を浮かべていました。スペックを伝えると、さらに不機嫌に。そんな…(涙)。

ちなみにボディカラーは白!そしてキャリングケースの色は赤!
懐具合その他いろいろ寒風吹き荒れておりますが、せめて気持ちだけでもおめでたく…。