青森市・竹林坊にて忘年会

昨晩は、グループの忘年会でした。何とか体調が持ち直したことに感謝。
会場は青森市本町にある「竹林坊」。外観は蔵のような雰囲気のある、和風の建物。建物の中に入ろうとすると、中からはマイルス・デイビスと思しきジャズが流れています。同僚の方は、「この雰囲気にはあまり似つかわしくないなぁ…」と呟きました。
まぁ、いいんです。何せここは、「新和食・竹林坊」なのですから。入店すると、どことなく隠れ家っぽい雰囲気。まるで迷路のようにくねくね曲がった通路に沿って、仕切られた小部屋がたくさんあります。間接照明を利用しているためか、かなり薄暗い雰囲気です。
ちなみにこの日のオーダーは、「料理長おまかせコース5,000円」。毎月グループ員の給料から捻出してもらった貯金がありますので、ちょっと贅沢に、ということで。とはいえ「おまかせコース」はこれが最低ラインで、7,000円、10,000円とグレードアップしていきます(宴会料理は4名以上で1人2,500円から)。あくまで、「おまかせ」ですので何が出てくるのかは全くわかりません。
この店、開店以来噂が噂を呼んで連日満員御礼、らしいです。何でも、有名な料理長らしいです。

竹林坊の料理長として厨房を任され、腕をふるうのは神奈川県横浜市出身の和食歴23年目を迎える渡辺隆秀さん。
17歳の時から、東京・池袋は蝦殿御殿をかわきりに京都の吉良、青山の光林坊など有名和食処で腕を磨いてきました。厳選した素材と23年のキャリアを活かし、イタリアン、中華、洋食の知識と技を注いで作る新和食は絶品です。又、TV番組「どっちの料理ショー」や「チュ−ボですよ」に巨匠として主演しました。

これで期待せずにはいられない。一体どんなもの食べさせてくれるんだろう…。席に着いた我々、ドキドキしながら料理が運ばれてくるのを待ちます。


まず運ばれてきたのは、「手作り豆腐」と「アンコウのとも和え」。和風だしに浮かんだ豆腐の中には、湯葉が紛れていました。不思議な食感ですが、美味い。アンコウは、新鮮な白髪ネギがアクセント。続いて運ばれてきたのは、「生マグロのお造り」。部位としては中トロよりやや落ちる感じでしたが、生わさびを載せて食べると絶品。
そして、次に運ばれてきたのは、なんと「タツの刺身」!!タツとは、真鱈の白子のこと。ちょうど漁のシーズンを迎えていることもありますが、普通の居酒屋では、湯引きして、白みがかったものがある場合がありますが、純粋な生の白子にはあまりお目にかかることがありません。まさかここで、そんな逸品と出会えるとは思いませんでした。ピンクがかった脳みそのような、一見グロテスクな食材ではありますが、もうこれだけで僕は幸せ…。実際口にしてみると、トロッとした食感に大満足。本来鍋などの食材としての白子を、生で食するということに対する抵抗からか、2名が拒絶反応。結果僕はこの2名のおこぼれを預かることになり、何と3人前の「タツ刺」を平らげてしまいました。一つはわさび醤油で、一つはポン酢で、もう一つは薬味を入れて…嗚呼、なんという贅沢。正直、この逸品で僕の腹も心も満たされ(その後も食べ続けましたが)、もうこの時点で会計を済ませてもいい!そんな思いも巡ったのですが、まだまだ料理は運ばれてきます。
・長芋とホタテの貝味噌焼き(ホタテ貝の上に載せられた長芋とホタテを、自家製味噌で焼いたもの)
・鱈と野菜の蒸し焼き(鱈としいたけ、カブ、壬生菜を蒸したもの。鱈の練り込みも添えられている。ポン酢で)
・マナガツオの杉板巻き(マナガツオとエリンギを、薄く切られた杉の板で巻き、焼いたもの)
・豚肉の野菜巻き(細く刻んだミョウガとネギを、豚肉で巻き、蒸したもの)
・鮭とイクラの親子丼(布海苔の入ったみそ汁付き)
・リンゴのシャークリーム(シャーベットとアイスクリームの中間、ということらしい。赤ワインで漬けた1センチ大の角切りリンゴが添えられている)
これ、完食しました。プラス「タツ刺し」2人前…。ビールはジョッキ二杯しか飲めず、その後赤ワイン、そして泡盛に走りましたが、極めて少量。
部屋はテーブル席でしたが、個室のように区切られていますので、周囲を気にすることもなく楽しめました。カウンター席もあります。ただ、前述のマイルス・デイビスがちょっと耳障りだったかも。むしろ、ピアノ系の方がしっくり来るんじゃないかな、と思いました。それでも、久しぶりに「見て、そして食べて楽しむ」という料理を堪能することができました。
地元食材もふんだんに利用されていますし、青森に足を運んだ際は是非。かなりおすすめです。
新和食 竹林坊

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