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2018沖縄探訪記 【食事編】沖縄に入らば、麺を食らえ

ああ、夏季休暇恒例の沖縄ふらり旅からもう1か月も経ってしまいました。あと11か月後、また行くことになるのかな?
…それはともかく、今回の旅行記最後の投稿です。

沖縄の食は独特な料理が多いですが、非常にあっさりとした味付けが多いような気がします。

その一方で、酸味の効いた料理が多いのも特徴的かも知れません。
沖縄だけで販売されているボンカレー(といっても最近は各地で手に入りますが)、A1ソースに代表される調味料、カツオの効いた赤だしの味噌汁などのほか、パイナップルやシークヮーサーといったかなり酸味の強い果物がドレッシングに使われているケースもたくさんあります。

ポンジュースが出てくる蛇口が愛媛県の松山空港にあるのは有名な話。
実は、沖縄県にはシークヮーサージュースが出てくる蛇口があります。

設置されているのは、豊見城市にある「ヨナーズ」。沖縄県南部のレンタカー拠点とも言える豊崎地区からほど近いところにあります。

そして、ここで食べられる「そば」が密かにうまいのであります。
沖縄のそばといえば「ソーキそば」ですが、アレンジされたものとして、中味汁の中に麺が入った「中味そば」があります。これがまた、ソーキそばとは異なる趣で実に美味なのであります。「中味」とは、いわゆるモツ。鰹のだしの染み込んだモツ、陸と海とのコラボレーションが最高です。

ご存じの方も多いと思いますが、ソーキそばの「ソーキ」はいわばスペアリブ(骨付き肉)。

個人的には骨を取るのが面倒(=食べることに集中したい)なので、三枚肉の載った「沖縄そば」を注文します。

麺の太さや縮れ具合、もっちり感などが店舗によって微妙に異なりますし、出汁やトッピングも同様。

ちなみに、沖縄県内では最近、豚骨系ラーメンのチェーン店が各地に進出しており、お昼頃には行列が出来ているのを目撃しています。(「天下○品」もあります。)

食堂のメニュー、一品料理のように書かれているもの(「○○チャンプルー」など)は大体が定食です。そば屋であれば、定食の汁物は、お椀に注がれた汁が沖縄そばであるケースが多いです。
お邪魔したのは、名護市中心部にほど近い「ひがし食堂」。

名物の「ちゃんぽん」は、長崎などのそれとは異なり、ご飯の上に野菜の卵とじのような具材の載った丼。

そして、一躍この店を有名にした「ぜんざい」は外せないでしょう。

ガイドブックに掲載された情報よりも、自分の直感を信じるのはとても重要。
といいつつ今回は、もっぱらガイドブックに頼った食事になってしまいました。

今まで幾度となく足を運んだ沖縄。実はリピートしている店はそれほど多くありません。
裏を返すと、それだけ食事には困らないぐらい多種多様なお店があるということ。つまり「食うには困らない」ということです。

地物の野菜、肉、魚。その地域で獲れた自然を味わう。これも「沖縄料理」ですかね。いや、「沖縄産料理」なのか?
そんな料理を楽しむことができるお店がこちら。

名護市にある「ネオパークオキナワ」からほど近いところにある「なごアグリパーク」、ここの一角にあるのが「Cookhal(クックハル)」。

やんばる食材をメインに、ヘルシーな食事を提供してくれます。
野菜たっぷりのカレーは、時季によっ提供される内容が変わるらしく。

「YAKI-Panino」は、全粒粉のパンに自家製ソーセージの乗ったホットドッグ。

棚に並ぶのは「やんばるピクルス」。その名の通り、沖縄県産の野菜で作られたピクルスです。

店内では県産の野菜も販売されている他、スムージーが絶品。
かつては野菜メインのビュッフェもあったようですが、今は提供をやめてしまったとのこと。しかし、それを差し引いても美味しい物を頂けて大満足でした。

最終日に訪れたのは、空港にほど近い「那覇亭」。これまで何度も通ったことのあるこの建物に、ようやく入店。
ベタなチョイスではありますがこちら、創業40年を迎える老舗なのだそう。
こういうところはメニューが豊富ですが、定番は外せません。
沖縄そばにゴーヤーチャンプルー。

しかし何で沖縄のゴーヤーってこんなにパクパク箸が進むんでしょう。ただ苦いだけではなく、味わいに深みがあります。

この他、撮影はしなかったのですが今回は「アグー豚のしゃぶしゃぶ」も頂きましたし、沖縄近海で獲れるマグロの刺身も美味しかったです。

最後に、空港1階で販売されているスパムおにぎりを。

「ポークたまごおにぎり本店」は、注文を受けてから具材を挟むスタイルで、すっかり「行列のできる店」に。撮影はご遠慮くださいとのことで店舗の写真はありませんが、購入後のおにぎりをどうぞ。

個人的にはこの「人参しりしり」(250円)がお勧め。ちなみに、異国の方の「爆買い」に巻き込まれると、とんでもなく待たされることになるので要注意。(ちなみにこの日に見たのは、一人で12個も注文する異国の方でした。しかも途中で何度も注文変更して、大迷惑この上なかった!そのうち数量制限されそう。)

しかし、今回の旅では雨の日が多く、あまり走ることもできずに飲んでばかりいたので、一気に体重を増やすこととなってしまいましたが、1週間後の健康診断で数値に全く異常がなかったのは、本当に奇跡的でした。

山下達郎 PERFORMANCE 2018(0720仙台公演) #山下達郎

遅ればせながらの観戦レポート。
このお方のコンサート会場に足を運ぶことは、僕らにとってもはや毎年の「恒例行事」となりつつあります。(チケットを入手するという大前提で、ですが。)

コンサートの序盤、そして終盤、更に締めくくりは、もはや「定型化」されたセットリスト。そして、何度も耳にした定番のナンバー、更には、毎度同じ顔ぶれのバンドメンバー。

それでもなお、飽きることなくまた何度でも足を運びたくなるのは、それだけクオリティの高い、濃密な内容だからなのでしょう。

今年は6月から11月までの全24都市49公演。残念ながら今回は青森での公演がなかったため、仙台で行われる2日間の公演の先行予約に申し込んだところ、仙台の初日、7月20日(金)のみチケットを入手することができました。

20日の午後から休暇を取り、東北新幹線で仙台へ。考えてみると、妻と二人で新幹線に乗車するなんていつ以来だろう…そんなことを考えつつうたた寝をしていると、あっという間に仙台に到着。
ホテルへのチェックインを済ませ、地下鉄南北線で勾当台公園を目指します。

今回の会場は「東京エレクトロンホール宮城」。
昭和39年に竣工した時から「宮城県民会館」として運営されていましたが、平成27年から「東京エレクトロンホール宮城」という、仙台なのに東京という不思議な名称に改称されました。
勾当台駅公園から歩いて約5分のところにある会場へ到着。身分確認等で大混雑しているのだろうと戦々恐々としていましたが、全くの杞憂でした。ビックリするほどスムーズに会場の中に入り、そのままグッズ売り場へと向かうと、既にこちらは大行列ができていました。開演まではまだ40分以上もあるし、席に座っても退屈なだけだと思い、汗をかきながら行列に並ぶことにしました。

20分ほどでお目当てのツアーグッズを購入し、いよいよホールへと足を踏み入れます。仙台サンプラザホールぐらいの規模(2000人程度)だと思っていたら、キャパ数は1600人程度という非常にこぢんまりとしたホールで、幾度となく地震などの災害に伴い改修工事が行われたようですが、それでもなお近代的な建物とは遠くかけ離れた、歴史を感じさせる素敵なホールでした。

1階の左手後方の座席は正直言ってかなり窮屈でしたが、それなりに後方でありながらステージの全景を確認できるぐらい近い距離に感じられたのは、会場の大きさによるものなのでしょうか。(舞台袖があったのも影響しているかも。)

18時30分の開演に合わせてホールにはどんどんお客さんがなだれ込んできますが、1階の一番後ろには立ち見席も設けられたようで、既にそちらにもかなりの人数の方の姿がありました。

開演前のアナウンス。
あれ?と思ったら、この日だけの特別なバージョンだそうです。この日は、今回7年ぶりに主題歌等を提供した、細田守監督の長編アニメ映画「未来のミライ」の公開日。ということで、声優を務めた上白石萌歌さんが特別にアナウンスを行っていました。

18時35分、いよいよ開演。
まだツアーの途中ですので、あまりネタばらしはしない、ということで、幾つかトピックスを。

・相変わらずの声量。そして、久し振りにアレが復活。
・そういえば珍しく、2度歌詞を間違えていました。
・MCでは会場にまつわるエピソードの他、MCの最中に合いの手を入れてくる観客を一喝するシーンも。確かにうるさいオッサンだった。人が話している時は静かにしましょうね。
・仙台はお母様の出身地ということで、翌日の公演では親戚の方が観覧に来る、というお話をしていました。
・客層は50代~60代の方がかなり多かったでしょうか。曲の合間にトイレへと足を運ぶ方も結構いたような気が…。
・毎回恒例のカバー曲、今回は色んな意味で驚きました。えっ?それやるの?みたいな。
・他者への提供曲は、好評だったという「あの曲」を再び披露。
・アルバムを製作する話をしておりました。が、これはいつものことなのであまり期待せずに待ちましょう。
・久し振りに演奏する曲、今回初めて演奏する曲、新旧織り交ぜて本当に楽しめました。あの曲とあの曲は嬉しかったなあ。

おっと、ちょっとネタをばらしすぎたかな?
正味3時間にも及ぶ、充実過ぎるぐらいの内容。幕を下ろしたのは、21時45分を過ぎてからでした。
今回は落涙することもなく、最後までしっかりとステージを凝視することができました。

毎回ツボを突かれますが、今回も始まる前に「聴きたいなあ」と思っていた楽曲が披露され、驚きと嬉しさと。
それにしても、本当に歌がうまい。65歳で年金受給者になった、と笑っていましたが、年齢を感じさせないバケモノです。そして、安定感抜群のバンドメンバー。ステージ上でアドリブ込みのセッションを楽しんでいる、そんな雰囲気に見て取れました。

ちょうどツアーの4分の1が終わり、脂の乗り始めた時期だったといったらいいでしょうか、思った以上にお客さんのノリもよく、本人も絶好調、といった感じでした。今年は野外フェスにも参加するようです。きっと素晴らしいライブを披露することでしょう。

正直、アルバムの製作にはあまり期待していませんが、ライブは毎年期待を寄せたいところ。また来年も観たいなあ。

「東北OM親子企画 マタギ体験合宿」に参加してきました

【途中で鶏を捌くというグロッキーな画像が現れますので、閲覧にはくれぐれもご注意ください。】

原稿用紙換算で約11枚ちょっと。今回も長いよ。

7月28日・29日の両日、北秋田市で開催された「東北OM(東北まちづくりオフサイトミーティング)親子企画 マタギ体験合宿」の初日に、5歳の甥っ子と二人で参加してきました。

29日に男鹿市で行われる「日本海メロンマラソン」に出場するため、前日から母の実家である北秋田市(合川)への宿泊を決めていたのですが、この合宿が同日に同市(阿仁前田)で開催されることを知り、「ちょっと顔を出そうかな」と申し出たのがきっかけ。

母に何気なくその話を伝えたところ、甥っ子も一緒に連れて行ってもらえるものだと認識されたようで、急遽先方へ連絡、2名で参加することに。(母か妹も同行する予定でしたが、諸般の事情で僕と甥っ子の2名だけで参加することに。的確な情報を伝えられず、企画・運営の皆さまには本当にご迷惑をお掛けしました。)

マラソンの前日なので、本当に顔を出すぐらいの気持ちでしか考えていなかったのですが、甥っ子が行くとなると事情が少し変わると思い、行程を再検討。
1案は、弘前から阿仁前田の会場まで自家用車で。
2案は、母の実家に車を置いて、秋田内陸線で阿仁前田まで移動。

当日、午前11時頃に甥っ子をお迎え。
助手席に乗り込んだ甥っ子と二人で長時間に渡ってドライブするのは初めてのこと。そして、何時間も親元を離れる甥っ子の監視は、僕が一切の責任を負わなければなりません。
甥っ子の機嫌を損ねぬよう、車中はDVD鑑賞に付き合いますが、これがまたいい感じで睡魔を呼び込むという…。

北秋田市に入った後もなお、ギリギリまで行程に悩んだ結果、甥っ子のリクエストもあり、母の実家へ向かうことに。
母の実家へ到着すると、僕の伯父と従姉が出迎え、甥っ子は喜色満面。よしよし。
しかし、昼ご飯を食べる算段をしていませんでした。というのも、合川駅から阿仁前田駅までは秋田内陸線を利用して移動するのですが、阿仁前田駅周辺の飲食店情報をリサーチしていなかったのです。

ちなみに阿仁前田駅は、温泉施設が併設された珍しい駅。飲食施設もあるはずだとネットで確認、ひとまず合川駅へと徒歩で向かいます。(その距離200mちょっと。)
昭和の頃から変わらない駅舎の待合室で列車の到着を待ちながら、切符を購入。

ホームに向かうと、何とも言えぬ懐かしさがこみ上げてきます。

が、日よけも何もないホーム上、列車到着の3分前とはいえ夏らしい暑さがジワジワと身体を突き刺し、甥っ子が「暑い」とぼやき始めます。駅舎に戻るには時間がないし、どうしよう…と思ったところへ列車到着。なんだかかわいらしい車両だな、おい!ナイス内陸線!

合川駅から阿仁前田駅まで25分ほど、わずか1両のみの気動車には、結構大勢のお客さんが乗車しており、ボックス席ではなくベンチシートに二人で腰掛けました。

どんどん秘境めいた山地へと進む内陸線。

やがて、突如開けたところで阿仁前田駅に到着。
改札を抜けたすぐ左手には、温泉宿泊施設「クウィンス森吉」があります。

既に13時を過ぎていましたが、これから食にありつくまではまだまだ時間がありそう。ということでこの施設の中の食堂で、一杯のかけそば(古っ!)ならぬ一杯のラーメンを甥っ子と分け合います。軽めにしたのは、この後絶対に美味しい物が食べられるはずという確信があったから。

さて、目的地の前田公民館、Googleマップではすぐ近隣とのことでしたが、完全に騙されました。
確か、駅の近くではなくて阿仁川の向こうだって聞いていたんだけど…。
駅前で右往左往の迷子状態になったため、目の前の商店へ飛び込んで場所を聞くと、店の人ではなくお客さんとして来ていた近所のおじさんが懇切丁寧に教えてくれました。
甥っ子の手を引いて外に出ると、そのおじさんが背後から叫んできます。

「川沿い、右手に進んでおっきい橋渡ればすぐだがら~!」

皆さん、本当に優しいです。

目的地の前田公民館に到着したのは、集合時間の14時ちょうど。既に皆さんが集合していました。
初めてお目にかかる方、お久し振りの方が半々といった感じでしょうか。

講堂に集まり、秋田OMの松田さんの進行でセレモニーが行われたあと、いよいよ体験がスタート。

講師(主宰)は、北秋田市根森田地区にある「リバーサイト民宿丸慶」のオーナー、佐藤さん。

(1)やまと豚の燻製焼き体験
外に出てステーキサイズのやまと豚を串刺しにし、塩こしょうを振ったあと、近所を流れる阿仁川の河原へ持参します。

(串刺しにした生肉を手に河原へ向かう我々の姿は、さぞかし奇妙だったことでしょう。)

火の焚かれた薪の中へと肉を立てかけ、しばらく放置。桜の木などを薪として利用しており、いわゆるベーコンのような香りと味わいが出るらしく。

…しかし、立てかけた棒が熱くなるばかりで、一向に火が通る気配がありません。

大丈夫なのかこれ?

(2)一から作るきりたんぽ体験
ある意味この日のメインイベント。
まずは鶏を自らの手で捌くというもので、大人も子供も戦々恐々としながら鶏を見守ります。

我々が到着した頃にはまだ生きていたようなのですが、この暑さでやられたらしく、鶏は既に息絶えた状態となっていました。合掌

マタギの一二三さんがおもむろに鶏の羽毛を毟りはじめ、みんなに手伝えと声を掛けます。

ちなみに甥っ子、まだ生暖かい鶏に恐る恐る手を触れたと思ったら、何を思ったのかそのまま撫で始めるという…。やはり経験させるにはまだちょっと早かったか、と思いきや、周囲の人たちの見様見真似で毛を毟り始めました。

実は僕も未経験。甥っ子に先を越されてしまった、と苦笑いしながら、命を頂くことへのありがたみを噛み締めつつ、無心で一緒に毛を毟り続けました。まさに「いただきます」。

やがて丸裸にされた鶏は、佐藤さんと一二三さんによって手際よく捌かれていきます。その光景を見ながら、昔のことを思い出していました。


うちの亡父もかつて猟銃片手に山へ向かい、ヤマドリを捕まえてきました。(父は下手すぎて捕まえることはなかったようですが。)
その時も裏庭に段ボール箱を置き、ヤマドリを捌いていたことを思い出しましたが、僕はその光景を一度として見たことはありませんでした。飼い猫が鼻の頭にヤマドリの羽根を付けて戻ってきた時は、ドン引きしたぐらい。

亡父の生家(=いわゆる本家)ではその昔、熊やウサギの肉を食べさせられたこともありました。
が、肉の臭みや固さに顔をしかめ、ほとんど口にすることはありませんでした。

ちなみに父の生まれ故郷は秋田県と青森県に跨がる白神山地のある西目屋村。この村にも、マタギの風習があります。
そして、旧阿仁町にもマタギ文化が色濃く残っています。
そんな奇妙な関係というか繋がりというのを紐解いていくうちに、きっとこの場に僕と甥っ子がやってきたのも、不思議な御縁に導かれてなのだろうな、ということを考えていました。

ひととおり鶏を捌く作業が終わり、再び公民館へ。
いよいよ甥っ子が楽しみにしていた、きりたんぽの製作に取りかかります。
まずは白飯を潰す作業。

お友達となった仁希くんと二人ですりこぎを握り、共同作業とばかりにすり鉢の白飯を潰していきます。
更に大人も加わり、ひたすら白飯を潰し続けます。

潰した米を丸め、きりたんぽを焼く棒に伸ばして成形。

他方、姿の見えない男性陣は外で、鶏肉に串を刺す作業を黙々と続けていました。
鶏の脂で手が滑り、悪戦苦闘の模様。

先ほどこしらえたきりたんぽを焼く作業。炭の熱に四苦八苦しながら、表面を乾かし、焼き目を付けていきます。

そんな作業に明け暮れているところに、マタギの一二三さんが燻製の豚肉を手に登場。その風貌はまるで獲物を抱えて山から下りてきたよう!

(1)の燻製が完成です!

棒が熱いからと軍手を付け、肉を貪る皆さん。これがまた、想像以上に旨いのであります!

更に焼き目のついたきりたんぽには、味噌を付けて食します。

やがてひととおりの準備が終わり、再び講堂へ。そこにあったのは、きりたんぽ鍋の出汁を取り終えた「ガラ」。
これを貪りながら飲むビールがまた旨いのですが、貪ることに夢中で撮影を忘れました。

宴会の準備は着々と進み、ステージの上には見たことのない日本酒の瓶が並び、目の前には先ほど捌いた鶏が、何と刺身として置かれています。

程なく佐藤さんの音頭で乾杯となり、宴会がスタート。

甥っ子に「鶏の刺身、食べてみる?」と聞いたら、恐る恐る「うん」と。
後で聞いたら、甥っ子はほとんど刺身を食べたことがないのだそう。

「美味しい?」と尋ねると「ちょっと辛い」との感想。
刺身醤油の中に一味唐辛子がたくさん入っていたもんね。ごめんね。

そしていよいよ、甥っ子が一番楽しみにしていたきりたんぽ鍋が運ばれてきました。
早速きりたんぽ鍋にありつく甥っ子。
「美味しい?」と聞いたら今度は無言のまま「うん、うん。」と頷きました。
1杯では足りず2杯食べ、相当満足したようです。

一方、お目付役の僕は、秋田OMの奥山さんからの熱視線に真摯に反応、禁断の日本酒へと手を伸ばしていました。
これで勝負あり。明日の日本海メロンマラソンは、出場取りやめも選択肢にしよう。(結局出場したものの、結果は最悪でした。やむを得ない。)

最年少マタギの織山さんが、この地方のマタギ文化について動画を交えて説明してくれました。
・狩猟で得られた獲物は、マタギ全員で均等に分ける。獲物が得られなくても悔しいことはない。
・少数で複数の声を発し、たくさんいるように思わせる。山頂から1人、下から5人ぐらいで追い詰める。

他にも色んなお話をしていたのですが、かなり酔っ払っていたことと甥っ子の動向が気になって、あまりお話を聞けず。

18時40分には公民館を出発し、阿仁前田駅隣接の温泉に入ることを甥っ子と約束していたので、集合写真を撮影したあと、後ろ髪を引かれる思いで泣く泣く会場を後にしました。

考えてみると、弘前を出発してから8時間近くに渡って二人きりで過ごしていたわけですが、この間に甥っ子がお母さん(妹)やお婆ちゃん(母)のことを口にしたのは、公民館に到着した最初の頃まで。
その後はすっかり場の雰囲気に馴染んだようで、泣き言一ついわずに最後までオジちゃんと一緒にいてくれました。

温泉に石鹸などを置き忘れるというオチが付きましたが、20時過ぎに阿仁前田駅から鷹巣駅へ向かう列車に乗り込む直前、温泉施設のロビーで一部の参加者と再会するというおまけもあり、甥っ子も最後まで楽しめたようです。
ちなみに、列車に乗車してから合川駅で下車するまでは、乗客は我々二人きり。

ちょっぴり凜々しくなった甥っ子の表情を見ながら、胸が熱くなりました。

こういう機会に接することもなく、今回は僕自身がいい経験をさせて頂いたと思っているところです。
主催した東北OMの後藤さん、企画を運営された秋田OMの皆さんをはじめ、関係者の方々に心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。