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スガフェス EXTRA ~アコギ侍の宴~ 青森公演 #スガシカオ

スガシカオのデビュー20周年を記念して、2017年5月6日にさいたまスーパーアリーナで「スガフェス~20年に一度のミラクルフェス~」が開催されます。

そのキックオフイベントということで、「スガフェス EXTRA ~アコギ侍の宴~」なるものが開催されるのを知ったのは今年に入ってから、偶然。何気なくサイトを見てみたら、全国5か所の会場の中に、なんと青森が含まれているではありませんか!スガシカオといえば、昨年6月に開催されたプリンス追悼の緊急トークショーへの出演や、12月に東京で開催されたプリンスのライブフィルム「プリンス / サイン・オブ・ザ・タイムズ」の上映イベントにゲストとして登壇するなど、プリンスファンとしても知られています。

実は私、スガシカオのアルバムは1枚も持っていないのですが(爆)、これまでレンタルショップで借りたアルバム(CD)が結構ありまして、好きなアーティストの一人なんです。(だったらアルバム買えよ、というツッコミはなしでお願いします。)
何より、プリンスが好きな人に悪い人はいないワケですよ。(少なくとも僕の周りでは。)

そんな彼の公演が青森で行われるということを知り、チケットの一般発売日をGoogleカレンダーに登録したり、すっかり食指動きまくりの姿を妻に目撃され、「行ってくればいいじゃん。」の一言に後押しされ、無事チケットをゲット。やったね!

2月11日、東京への出張を終えた妻が羽田から青森に向かうJAL便に搭乗したところ、何と最前列(つまりクラスJの一番前)にスガ氏が乗り込むのを目撃。青森空港到着後、預かり荷物の流れてくるベルトの前で待つご本人を発見、図々しくも「明日のライブ、楽しみにしています!」と話しかけたとのこと。
するとスガ氏は「あ、どうもありがとう!」と気さくに返事をしてくれたんだそうで。

…でも、スガさんホントごめんなさい。妻はライブには行きませんでした。ライブへの参戦は最初から僕一人だけの予定でした。正しくは、「明日のライブ、【夫が】楽しみにしています!」と言うべきでした。この場を借りてお詫び申し上げます。

翌12日、いよいよライブ当日。朝方、津軽地方を中心にアホみたいな大雪に見舞われ、JR奥羽本線は夕方まで弘前駅と秋田県の大館駅の間で除雪作業による運転見合わせが決定。
開演時刻が16時で、しかも整理券番号がかなり後方だということがわかっていたので、15時30分頃に青森駅に到着する秋田始発の特急に乗車して向かっても充分間に合うな、と思っていましたが、考えてみると運転見合わせの区間があるということは、秋田から特急がやってくるはずもなく…。そこで慌てて14時20分弘前始発の普通電車に乗車して青森へと向かいました。(実際、その特急は「運休」になっていました。危ねぇ。)
恐らく秋田方面からライブにやってくる人たちもいたと思うのですが、果たして大丈夫だっただろうか…。

開場の10分前、15時20分頃に会場のライブハウス「青森クォーター」へ到着。既にたくさんの人が列を作っていました。女性7割男性3割といったところでしょうか。年齢層は僕と同じぐらいか、若干高め。男女問わず独りでやってきた人も多いようです。(まあ、僕もその一人ですけど)

(スガさん、雨男返上。構造上致し方ないとはいえ、外で開場を待つにはちょっと寒かった。せめてもの救いは、青森市内はこの日ほとんど雪が降っていなかったこと。というか青森市、今年の積雪量少な過ぎなんですけど。)

整理番号順に会場内へ通され、会場に僕が入場できたのは15時45分頃。既にこの時点で200人ぐらいのお客さんが会場に入っていたと思います。で、会場に入って、あることに気が付きました。どうやら整理番号Aの皆さんには椅子が用意されているらしく、BとCのお客さんは立見ということみたい。なるほどね、オールスタンディングではなく、ハーフスタンディングなのね。ちなみにAのお客さんは、BとCのお客さんが後ろでライブを楽しんで盛り上がっていた時、静かに着席のまま聴いていたようです。どっちがいいかと言われると、うーん…ですが、実はこの日朝から2時間ほど雪片付けに精を出し過ぎて腰痛を発症しかけていたため、できれば座りたかった、というのが本音です。
しかし僕のチケットはCから始まる整理番号ということで、ステージからかなり後方の左寄りに立ち位置をキープ、開演10分前には1ドリンクチケットと引換えに早速缶ビール1本をプシュッと空けていました。ただ、始まってすぐに立ち位置を少し間違えたことに気づきました。前方に男性二人がいたため、結局彼らの頭の間から時々見えるお姿を拝見するにとどまってしまいました。まあ、ライブが楽しかったからいいんですけど。

演奏した曲は、Googleなんかで検索するとセットリストが既に掲載されているようですので、敢えてここでは割愛。

ざっと見たところでは公演初日の宮崎と同じ内容でしたので、演奏する曲は固定されているのかな?でも、15日の高知はオリジナル・ラブの田島貴男がゲスト出演するほか、26日の千葉は斉藤和義にトータス松本、浜崎貴司といった面々がゲスト出演しますので、恐らくセットリストの内容は変わると思います。…いいなあ。羨ましいなあ。

あー…でもちょっとだけネタばらし。

「デビュー20周年ということで5月に「スガフェス」というイベントを開催するんですが…。あ、ここ拍手ね(笑)。そのキックオフイベントということで、全国を回っています。」
「ということで、今日は僕が演りたい曲をやります。なので、今日は皆さんが僕を盛り上げて下さい。」
「色々あって青森は10年ぶりなんですけど、また近いうち来ますから。」

会場が熱気を帯びてきた後半、本人がギターを弾きながら「めっちゃ楽しい!」とはしゃいでいたので、本当に楽しかったんだと思います。身に纏っていたボーダー柄のシャツは色違いのウォーリーみたいだったけれど。(スガさんファンの皆さん、すいません。)

この他のMCでは、ローチケが発券したチケットのミスプリントに苦笑いしながら「いや、僕が悪いわけじゃないんですよ。」と釈明するという一幕も。しかし、「小学生以上入場不可」って、ある意味凄いネタですよね。ちなみにこのミスプリント、青森公演のみらしいです。

スガシカオ、「小学生以下限定」ライブ開催? 「保護者も同伴できない」まさかの事態

青森に来てから、トータス松本さんとイエモンの吉井和哉さんに勧められたという某ラーメン店に行き、ラーメンと炒飯を頼んだけれど、やたらと量が多くてその後何も喰っていないし、「3」は辛すぎる!とぼやいていました。(この時点でどこの店なのかは、青森市の人ならばすぐ察しがつくことでしょう。)

「いや、その店は全然悪くないんですけどね、何かこう、もっと青森らしいものを食べたかったなあ…。」と呟くと、前列の方から「マル海!」の声が。その声にすかさず反応して、「だからマル海とか…ラーメンじゃなくてもっと青森らしいものを…。」と苦笑。会場も笑い。マル海、ご存じなんですね。

アンコールを含めて全18曲2時間、20年のキャリアを飾る楽曲を満遍なく披露したといった感じです。まあ、昔からのファンにしてみれば全然足りないんでしょうけれど、さいたまスーパーアリーナみたいにステージの上で米が動き回っているような巨大な会場ではなく、会場の後方からでも目鼻立ちまでちゃんと見えるライブハウスで公演を行ったということに意義があるんだと思います。個人的に聴きたいなあ、と思っていた曲の7割は演奏してくれたんじゃないだろうか。最新アルバムからの曲も何曲か演奏してくれました。本当にありがとうございます。
「アコギ侍の宴」というだけあって、静かな感じなんだろうかと思ったら全然そんなことはなく、特に後半は結構ノリノリでしたね。
そうそう、ご本人がFacebookで投稿していたので、1曲だけ何を披露したかが明らかになっています。はい、「ファスナー」を演りました。ミスチルの桜井さんの物まねっぽい感じ、何となく伝わりました。カバー曲も数曲披露しましたが、いくつかある有名な提供曲(何とかのムコウとか、何とかFaceとか…敢えて誰の何の曲とは言いません)のセルフカバーは演りませんでした。あと、セットリストの中で、ちょっとした秘密も明らかにしてくれましたね。へぇ…そうだったんだ…と頷きつつ、でも、正直言ってどっちも聴きたかったですよ私は。あと、本人名義ではない、某国営放送でも使われている有名なあの曲は当然演りました。色々思うところがあって、涙出そうになりました。

(一瞬「仕込みか?」と思わせるようなトラブルもありましたが)あらかじめ打ち込み(録音)されたものを流しながらの曲もありましたので、弾く曲全てミディアム~スローテンポというワケではありませんでした。

ただ、天井から吹いてくる空調の風が意外と涼しいというか冷たくて、それがちょっと気になったのが凄く癪でした。あと、190センチ近くあろうかというデカい男性が比較的真ん中あたりにいたんですが、致し方ないとはいえ、あの後方にいた女性陣はちょっと気の毒だったなあ。気のせいなのかも知れませんが、独りでやってきた男性陣は、コアなファンが多いんでしょうね。超満員でギュウギュウに近い状態の会場の中、狂ったように周囲にお構いなしで踊り始める人など、ステージ以上に気になる逸材がたくさんいました。毎回思うんですが、誰か一度「入場は背の低い順」というライブをやってもらえませんかね?

ステージ上には最初から最後まで1人しかいないという状況で、ツアーグッズも一切なし。だから最近では珍しく6,000円を切る低価格なチケットになったのでしょうか。変な話ですが、費用対効果は抜群でした。

ところで最近の音楽って、情景が目に浮かぶような曲が凄く減ったと思うんです。だから、流行っても心に響かないし、その時は「いい曲だな」って思っても、使い捨てのように忘れ去られてしまうという。

全ての曲がそうではないにせよ、彼の楽曲には情景が浮かぶような曲がたくさんあります。多分、下町に生まれ育った経験から来るものなのでしょうか。例えそれが淫靡であろうとも、僕はそういう楽曲の方が好きです。だって、心に響いてくるし、何よりも記憶として残るから。
ということで、一度観てみたいと思っていたアーティストのライブを思いがけず観ることができました。思い切って足を運んで本当に良かったです。

(一部敬称略)

【ネタバレあり】岡村靖幸 2016SPRING TOUR 幸福 青森公演 #岡村靖幸

2016年5月13日金曜日。僕にとって2年ぶりとなる岡村ちゃんのコンサート。
4月から始まった春の全国サーキットツアー、東北地方での公演は、青森と15日日曜日の仙台のみ。青森県内のみならず、全国各地から「ベイベ」と呼ばれるコアなファンが集まるのは容易に想像がついたものの、いかんせん大型連休明けの金曜日。直前までテレビでCMが流れていたほか、当日券の発売もあるということで、これは客の入りはあまり期待できないな、と思っていたのですが…。何を思ったのか開場15分前にリンクモア平安閣市民ホール(青森市民ホール)に到着、かなり前の方で開場を待っていました。狙いは、限定販売されていた「幸福袋」だったのですが、開場と同時にグッズ売り場に向かった時点で「SOLD OUT」となっていました。(もう一つ狙っていたピンバッジもSOLD OUT。残念!)
仕方がないので(?)、他のグッズをいくつか購入。
レシートにはピーチマークとツアータイトルが。(18時開場で18時02分頃には購入し終えていたので、どれだけ前に並んでいたのかはご想像にお任せします。)

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僕の座席はG列、てっきり前から7列目だとばかり思っていたら、ステージを広く取っていないようで、A列の前にSA~SDの4列が設けられており、通路を挟んだ11列目。前回より後方になってしまいました。まあでも、真ん中寄りなので贅沢は言いません。
会場をパッと見渡すと、8~9割は女性。年齢層は、僕と同じ40代半ばが多いように見受けられました。恐らく中学~高校時代からハマった人ですよね。わかります、ええ、わかりますとも。
で、懸念していた客の入りは、7割程度といったところでしょうか。
また、男女問わず「AOMORI BABY」のTシャツを身に纏った方をたくさん見ましたが、僕はそういうのはあまり好きじゃない(グッズで服を買ったことはほとんどない。だって、着る機会がない。そして、そもそもAOMORI BABYのTシャツを販売したツアーは観ていない。)ので、敢えて紫のネクタイで。なんで紫か?そりゃ聞くまでもないでしょう。
ステージは薄い緞帳(カーテン)で閉じられており、真ん中にドラムセットの真上には、ピーチマークがうっすらと浮かび上がっています。2年前に見たステージ構成と、あまり変わらない感じ。
あ、会場内は当然のことながら録音撮影禁止なので、開演前の撮影はしませんでした。それは当然のマナーってもんじゃないのかな?ベイベ。

18時30分、開演時間きっかりに場内の照明が暗くなり、雨音と雷の音が鳴り始めました。
【注!以下ネタバレあり】

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ゆっくりとステージの幕が開き、いよいよ開演。1曲目は当然、11年半ぶりに発売されたアルバム「幸福」の1曲目、「できるだけ純情でいたい」。ミディアムテンポの曲でスタートしたということで、会場はいきなりのデンスチャンスロマンスタイムというよりは、何か様子見で始まったような感じ。

以下セットリスト(のような気がするのですが、曲順が錯綜しています。指摘していただければ順番入れ替えます。)

できるだけ純情でいたい
Can’t Hide Love (Earth, Wind & Fireのカバー)
新時代思想
どぉなっちゃってんだよ
カルアミルク
Punch↑
祈りの季節
ぶーしゃかLOOP
揺れるお年頃
ラブメッセージ
彼氏になって優しくなって
いじわる
イケナイコトカイ
愛はおしゃれじゃない
ビバナミダ
あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
だいすき
【アンコール 1】
(E)na
ヘアー
ステップUP↑
SUPER GIRL
【アンコール 2】
(ピアノ弾き語り)
Sometimes It Snows In April
(Princeのカバー!!キタ――(゚∀゚)――!!)
だいすき
青森ベイベー

Lion Heart
Out of Blue

18時30分から始まって、途中2人のダンサーの客演やらバンドメンバーの演奏やら(恒例の)長めのMCやらもあって、個人的には正直ちょっと間延びする感がありましたが、終演は21時25分頃でしたから、約3時間にわたるパフォーマンスとなりました。
今回はツアータイトルが「幸福」ということで、それを意識した選曲だったのでしょう。アルバム「幸福」からは全曲演奏しましたが(「ぶーしゃか」はまたアレンジが施されていたので、もはや何が何だか、といった感じ)、アルバム「DATE」や「靖幸」からの楽曲が多かったのが個人的にはちょっと嬉しかった、けどやっぱり昨年のセトリを見てしまうと、「キィーッ!」って感じなんですけど。
2曲目に演奏した「Can’t Hide Love」はEW&Fのカバー。あれー、この曲何だったっけなあ、とずっと考えていたのですが、ググったらちゃんと出てきました。

そしてそしてっ!!
2度目のアンコール、ピアノの弾き語りコーナーでは、いきなり1曲目にPrinceの「Sometimes It Snows In April」を演奏!周囲の人は「この曲、何?」みたいな感じでポカーンとステージを眺めていましたが、私、座席に座ったまま独りで落涙(というか咽び泣き)していました。この曲をPrinceのライブステージで聴きたいという夢は幻となりましたが、はからずもそれを岡村ちゃんが叶えてくれたといった感じ。
たぶんPrinceの急逝は、岡村ちゃんにも相当なショックを与えたんじゃないかと思いますが、こういう形でトリビュートしてくれただけでも、僕自身「ああ、今日ホントはメッチャ忙しかったんだけど、仕事を切り上げてまで足を運んで良かったな」と思ったわけです。

岡村ちゃんとPrinceの相関性については先日もちょっと触れたところですが、今回のステージでも何となくそれを彷彿させるようなシーンがいくつか見受けられました。紫のスーツに身を纏っていたのもその一つだし、今回のセットリストに組まれた「Punch↑」は、Princeの「Housequake」をモチーフにしたような楽曲の構成だし、あのマイクを使ったダンスだって…。

アレンジが多く施された曲も多く、「どぉなっちゃってんだよ」はあのアップテンポが定番になったんですね。「(E)na」も一瞬、何の曲が始まったのかわからなかった。逆に「ステップUP↑」の緩いテンポはあまり好みじゃなかったなあ。

ついでに言えば、観客の盛り上がり方が前回観た時と違うような気がしたんですが…。ハッキリ言って、観客の一体感が全然なかった。ミディアムテンポの曲から始まり、次の曲がいきなり英語のカバー曲だったということへの戸惑いが見られたのは確かです。でも、どうせファンクラブ以外の人なんか隣同士、しょせん一期一会なんだからさ、ちょっと恥を曝け出してもいいんじゃない?って思っちゃうんですけど。(逆にファンクラブの結束力というか仲間意識の高さ、裏を返せば、僕みたいな一般ピーポーよりコアなファンであることの自己主張に閉口してしまったのも事実。)
周囲からは、え、こんな曲知らないよ?みたいな戸惑いを感じてしまったのも事実。さすがに新譜を聴かずしてやってきたという強者はいないと思いますが、今度からは最低限の予習はしましょう。この調子じゃ、次回のツアーから青森外されますよホントに。
恐らくこれが、この日一番の違和感。

とはいえ、「行くよ!青森」と言って何度も見せてくれた50歳とは思えぬダンスとか(でも、何となく前回よりキレを感じなかったのは気のせい?)、うまいのか下手なのか相変わらずわかんないんだけど引き込まれてしまう歌唱力とか、客の煽りとか、なんかまた観たくなっちゃうんですよねえ。

でも、願わくば次回、土日祝日でのライブ開催を希望します!そうすれば近県の皆さんも来やすいですから、ねぇ!

最後に、今回の入手アイテム。
DSC_0429スマホリング ¥1,200
DSC_0427パイルブローチ(見た目以上にチープ感満載w) ¥1,000
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リストバンド(想像よりデカかった…) ¥1,000
DSC_0424幸福ハンカチ(レシートには「幸せハンカチ」と…) ¥1,000

【ネタバレあり】佐野元春&ザ・コヨーテ・バンド 2015サマー・ツアー@青森クォーター

弘前・白神アップルマラソンから2日後の10月6日。サマー・ツアーというには季節外れというか、完全にオータム・ツアーだよね、といった感じのクラブサーキット。約1年ぶりとなる佐野元春 & ザ・コヨーテ・バンドのライブが青森市内で行われた。
フルマラソン完走直後とはいえ、脚の疲労も特になく、体調も悪くない。何やらペースセッターを務めた自分自身へのご褒美みたいな感じだ。

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開演30分前、開場時間に合わせて会場の青森クォーターに足を運ぶと、既に長蛇の列。
とはいえ入場は整理券の番号順となるため、別に慌てていく必要もないのだ。入り口の横ではグッズが販売されているが、どういうわけか足を向けようとする人は皆無。いや、多分終演後に購入しよう、という人が多いのだろう。だって、オールスタンディングでグッズを手にしていたら、ちょっと邪魔だし。
…しかし寒い。もはやサマーを語る季節ではないな。

やがて18時30分から順次会場入りがはじまる。前回は僅かだったAの番号(ファンクラブなどの優先枠?)の人が、今回は結構いる感じ。
僕の整理番号はBの55番。促されるままに会場に入ると、既に5列ほどの人の塊ができていた。前列の人の背があまり高くない、左寄りに場所を確保。
今回は7月に発表されたアルバム「Blood Moon」を引っさげてのツアー、当然このアルバムからの演奏曲が増えることだろう。

実は今回のツアーは3部形式になっていて、パート1が東京・大阪ビルボードでの3か月連続公演。そしてパート2が今回のクラブサーキットである「2015サマー・ツアー」となっていて、今後パート3のホールツアーへと続く、という流れになっているらしい。

8月から始まったサマー・ツアーは、今回の青森を含めて3公演を残すのみ。平日の夜ということで、昨年行われた時より若干観客が少ない感じだが、それでも開演前には会場がいっぱいになった。ざっと見たところでは、同年代よりちょっと上の年齢層の方々が多いようだ。恐らく80年代から90年代前半にかけて彼の背中を追い続けた人達だろう。後ろに並んだ男性陣は、久しぶりのライブ(というかクォーター自体が初めて)らしく、かなり興奮している感じ。しかし、その興奮が若干のアルコールのせいであることも、程なく知ることとなった。…というのも、どれだけ興奮しているのかわからないんだけど、正直言ってまあ、うるさいうるさい。いざライブが始まると最初からずーっと後ろで唄いっぱなしで(それも歌詞を間違えて)、悪いんだけどさ、俺、あんたの歌声聞きたくてお金払っているんじゃないんだ、ということでついに我慢ならなくなって思わずキッと一瞥したら、ちょっと静かになったという。

まあでも、そんな感じで楽しいライブがスタートしたわけですよ、午後7時過ぎに。
演奏曲は予想通り新しいアルバムからの曲が中心となり、終わってみると結局、アルバムから演奏されなかった曲は1曲だけ。あとは定番のナンバー、久しぶりのナンバー織り交ぜての約2時間、アンコール含めて19曲を演奏。

このバンドとツアーにやってくるのは今回が3度目。青森では3度とも同じ「ハコ」でのライブということで、最初はどこかお互いまだ遠慮がちというか、メンバーが元春に凄く気を遣っている感が見えていたんだけど、2度目のライブではそれが微塵も感じられなくなり、3度目の今回は、更に円熟というかパワーアップした感じ。このバンドと一緒にあとどれぐらい演奏するのかはわからないが、もしも今回のアルバムがコヨーテ・バンド名義の3部作最終章ということになれば、今回のライブがこのメンバーでの最後になってしまうかも知れないなあ、なんてことをふと思い浮かべながら、しっかりとメンバーの演奏を楽しませてもらった。

佐野元春 & THE COYOTE BAND名義の楽曲は、新しいアルバム以外ではあまり演奏されなかったけれど、恐らく今後定番にしていくつもりなんだろうな、という前作の楽曲もいくつか披露。結構好きな選曲だった。

本人曰く「10月なのにサマー・ツアー。ツアータイトルを間違えたね。」といって笑いを誘ったり、盛り上がる観客を見ながら嬉しそうに「青森、凄いね!」と笑顔を浮かべたりと、終始ご機嫌。

実際、オーディエンスは僕も含め年齢を感じさせない盛り上がりで、2時間があっという間だった。
後日、他の公演でのセットリストを見てみると、終盤は毎回構成が変わっているみたいな感じ。
まあ、このツアーも残すところ1公演のようだけれど、青森でのセットリストは以下のとおりでありました。

【以下ネタバレ】

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「誰かが君のドアを叩いている」までの演奏曲は、大体どの公演も一緒らしい(ただし、「国のための準備」が演奏されたり、「月と専制君主」が演奏されたり)。異様に盛り上がる様子を見て演奏曲を変更したのかどうかは定かではないけれど、「今日のセットリストには入れる予定はなかったんだけど…」と前置きしたうえで演奏された本編最後の「サムデイ」の他、「悲しきレイディオ」は前回の公演でも演奏した定番曲。一方、他の公演では演奏されていた「Young Bloods」が演奏されなかったり、場所によっては「Blood Moon」のボーナストラックであった「あつさのせい」が演奏されたところもあったようで。

しかし、ライブハウスというキャパの中でこれだけ演奏してくれるだけでもありがたい話で、実際もう、目の前に本人がいるんだから興奮しないわけがないのだ。
ということで、「あの曲が聴きたかった、演奏して欲しかった。」という気持ちは誰にでも絶対にあると思うけれど、これが今のベストパフォーマンスということで、彼らの演奏を生で、それも至近距離で観ることができたことが、ただただ幸福至極でございました、ハイ。

アルバム「Blood Moon」を聴いたときに、かなりライブを意識したアルバムなのかな、と思ったけれど、今回収録曲をかなり演奏してくれたということからも、その印象が決して間違いではなかったことを証明してもらえたような気分。しかしまあ、わざわざこのサーキットツアーに青森を組み込んでくれたということは、ここ最近の青森の反応を結構気に入って貰えているということかな?パート3のホールツアーは無理だとしても、それ以降のライブに淡い期待を寄せようっと。

浜田省吾 ON THE ROAD 2015 “Journey of a Songwriter”青森公演に行ってきたよ。

久しぶりに妻とデートしてきました。リンクステーションホール青森(青森市文化会館)で行われた浜田省吾のコンサート。
ツアー序盤ということで、極力演奏曲は明かさない(いわゆる「ネタバレなし」)ということで御容赦ください。ただし、ステージの構成などについては一部を掲載していますので、気になる人はここでバイバイした方がいいです。(でも、検索して引っかかった人は情報が欲しいからやって来たんですよね。いらっしゃいませ。笑)

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貫禄と安定。

僕自身、浜田省吾のコンサートはこれが3度目。青森での公演は何と8年半ぶりになるのだそうで、黒髪がすっかりシルバーフォックスのようなロマンスグレーに変わっていました。(ぱっと見、サングラスを掛けた鳥越俊太郎かと思ってしまったぐらい。)

今回、オークションでのチケット転売を避けてのことなのでしょう、事前に入場チケットが発券されなくて、代わりにデジタルチケットなるQRコードを用意しなければなりませんでした。そして、入場の際の混雑がハンパないです。ビックリするぐらい外に行列ができていました。この先のツアーでどうなるのかはわからないけど、寒さ対策をどうぞお忘れなく。
それからですね…いざ受付という段になってからあたふたとスマートフォンの画面を弄ってQRコードを探すのではなく、ちゃんと身分証明書(写真付き)と一緒に事前に用意してちょうだいな。これ、他の人にも迷惑となるので結構要注意。(ちなみに必要となる身分証明はご覧のとおり。学生さん、テストの答案用紙でもいいってよ!!)

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うちらは17時20分頃から並んで17時45分頃に会場に入ることができましたが、その時点でもまだ100名を軽く超える人達が後方で列をなしていました。で、ここでQRコードと身分証明書の照合(ただし身分証明と本人の照合確認はかなり適当だったような気がする)が行われ、ようやく座席番号が記載されたチケットを渡されます。会場ホールではコンサートグッズの販売が行われていましたが、妻から「衝動買いしない!」と咎められてスルー。しかし、こんな調子で開演に間に合うのか?これ…
…と思ったら、ステージは18時ちょっと過ぎに開演、21時に終演。凄いわ。
ええと、以下ちょっとだけネタばらしです(演奏曲はなるべく記載していません)。

・ステージは2部構成。ちなみに、第一部の内容は今のところどの会場も同じようですが、第二部はどの公演も微妙に違うようです。これから安定していくのかな?
・そして、第一部と第二部の間で15分の休憩時間を挟みます。この間、スクリーンにはピアノのインストとともに画像が流れます。トイレの混雑っぷりがハンパないようです。
・本人含めて11名+マニピュレーター1名の12名がステージ上にいます。メンバーはもちろんお馴染みの方々の他、今回は女性コーラス(アンド・シンガーソングライターとか言っていたような)が2名います。
・ツアータイトルとなっている新しいアルバムの曲は、ラジオで予告があったらしく全曲演奏します(デラックス盤じゃなくて通常盤ね)。
・古い曲は、まあまあ妥当なチョイスだったのかな。ほうほう、それ演るか、みたいな。
・ただし、定番曲と思われていたドラマの主題歌は演奏しません。それはそれでいいと思います。
・その他にも、会場の皆さんが絶叫するあの曲、あれは演りますが、あれは演りません。というか、ええっ?演らないのかよ!って曲が多い感じ。そういう意味では、正直ちょっと物足りなさも残りました。なので、過度に拳を振り上げるような懐メロを期待していくと、期待外れに終わる可能性もあります
・まあこれは、ホールツアーからアリーナツアーに移行する過程で解消されていくのかも知れませんが。ただ…何せトータル3時間だからなあ。
・MCでは、岩手県から青森県に車で移動してきたこと、途中、岩木山を写真に収めたことなどをお話ししていました。その画像は、ツアーブログにも掲載されています。
ツアーブログ「岩手から青森への移動日」
・ここからは個人的な苦言。今に始まったことではないけど、何でもかんでも手拍子するのはちょっと勘弁して欲しいです。特にスローテンポの曲で手拍子している姿をしているのを見ると、揉み手で手拍子していてとっても恥ずかしい。観客の手拍子を聴くためにコンサートに来たわけじゃないので…。
・それから、せっかくのMCの腰を折るような声援、あれもやめて欲しいです。興奮する気持ちはわかりますが、あなた一人のためのコンサートじゃないんだから。
・アンコールの際、「ショーゴ!ショーゴ!」という声が会場内に響き渡ったのですが、音が反響しまくりで、私の耳にはなぜか「チョーノ!チョーノ!」としか聞こえませんでした。

ショーゴ!ショーゴ!ショーノ!…ショーノ!…チョーノ!チョーノ!

・ちなみにそのアンコールは何と3回!
その都度僕の耳には「チョーノ!チョーノ!」なワケですよ…。

…マジ勘弁してwww。

しかし御年60を超えてもなお、声量に力があるし歌がうまいですね。踊りはどうかしら?と思うところはありましたが。客層は50代前後の男性女性が多いんですかね、連休最後ということもあり、夫婦連れだって来ている方々も多かったようです。歌詞を噛みしめて聴いていると、どことなく昭和チックなフレーズが多いんですね。ラブレターとか(今はメールの時代じゃない?)、ダンスとか、月の明かりとか、波打ち際とか。今の歌い手さん、こんな歌詞の歌を唄わないじゃないですか。そういう意味では皆さん、若かりし頃の自分を思い出すというか、そういうノスタルジックな気分に浸りに来ているんですかね。まあ、他人のことをとやかく言える立場じゃないですが。
終演後、外に出てからの風が実に気持ち良かったです。
次が8年半後なら、52歳か…どんな年の取り方をしているんだろう…サングラスとジーンズの似合うロマンスグレーを観ながら、そんなことを思ったシルバーウィーク最終日でした。

【注!ネタバレあり】大澤誉志幸渡り鳥ツアー 「染色月ツアー」 8/8 弘前市 Robbin’s Nest

昨年に引き続き、今年もやってきました大澤親分!
会場は今回も弘前市大町のRobbin’s Nest。

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前回独りでこのライブを観て凄く楽しかったので、今回誰かを誘おうと思い声かけしたところ、寂しいぐらいに食いつきなし。

…あ、そうか。そういうことか。
ということで、妻を引き連れての参戦となりました。開演は19時30分ということなので、18時50分頃に会場に行くと、まだ人影はまばら。全席自由、しかも一番前が今回も空いておりまして、最前列の左端を陣取り、COEDOからのギネス片手に開演を待っておりました。

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何かケーブルのトラブルがあるのか、女性スタッフの方が目の前で一生懸命何か弄っています。もう、開演時間過ぎてるのにね。大丈夫なのかね。

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(ステージはこれぐらい間近な場所なワケですよ。)

…と思っていたら、40分過ぎ、背後から拍手と小さな歓声が沸き起こり、大澤親分が麦わら帽子にサングラスという出で立ちでステージに登場。
「どうもどうも大澤でございます。ということでまた弘前にやってきました!」とステージがスタート。

【閲覧注意!ネタバレあり!!】
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冒頭は親分本人がギター演奏しながら熱演。途中からツインタワー(後述の2名)が加わるという構成。最小限以下のバンド構成で、打ち込み系の楽曲はPCの音源を流すという前回と同じパターン。この日の演奏曲(セットリスト)はずっと下にあります。ただし、間違えている可能性もあり。そこは許せ。
他のアーティストに提供した楽曲をセルフカバーするということはこれまでも(そして今回も)ありましたが、今回は他人の曲をカバーしてお披露目。「京都慕情」は70年にベンチャーズが発表し、渚ゆうこがカバーした曲。「私の好きなもの」は67年に発表した佐良直美のカバー。何でも親分曰く「最初に聞いたボサノヴァ。」だそうで。「京都慕情」はそのうち親分の作品として発表するらしいですが、「私の好きなもの」も一緒に収録されることでしょう。
「真夏の夜のタンゴ」は、本木雅弘への提供曲。「彼はアイドルグループで「スシ何とか」なんて唄っていたけど、アイドルっぽさのかけらもないイメージ(親分曰く「ゲイ」)を出してやろうと、この楽曲を提供したんですが、全然売れませんでした。」って。ちなみにこの日は、「タンゴ」の部分を「ブルース」に変えて唄っていました。

このツアーで北海道に渡る時(北海道から始まり、徐々に南下しています。)に、フェリーを使って茨城県の大洗から移動したらしいんですが(何かこの辺が「渡り鳥」っぽくていいと思います)、例のフェリー火災が発生したのが下船した翌日だったそうで、もし下船が一日ずれていたら「こんな何十万もするギターなどの機材なんかもみんななくなって、このツアーもどうなっていたことやら」ということだったらしいです。
北海道から青森に渡り(この際もフェリーを使って渡った模様)、青森のねぶた祭を堪能し、その後青森秋田両県のテレビやら何やらに出演したり相当なハードスケジュールだったようですが、疲れを微塵も感じさせないパワフルなライブでございました。
饒舌なMCも相変わらずで、今回一番笑ったのが吉川晃司にまつわるお話。
彼の30周年記念ライブが日本武道館で行われ、それを観覧した親分。終わったあとパーティーがあるということでそちらの会場にも足を運んだところ、アルコールがない…。早くビールとか出せよ、と思っていたところに本人が登場し、挨拶。綺麗どころのお姉様方がカゴを片手に会場内に現れ、お、乾杯用のシャンパンとかかな?と期待して待っていたら、配られたのが「チョコモナカジャンボ」だったというオチ。ホントかよ!

で、今回親分の両脇を固めたのがツアーマネージャーも務めるベースのINOJO氏と、管楽器でゲスト参加した藤井”ヤクハチ”康一氏の2名。私達、ヤクハチ氏の真ん前で観ていたんですが、ステージの上におもむろに置かれた紙がこの日のセットリストでして、次に何を演奏するのかが丸見え(笑)。
ただ、アンコール最後となった「ガラス越しに消えた夏」は( )の中に書かれていて、時間や会場のノリによっては演らない、という可能性を示唆しているわけでして。本編ラストの「ゲッチュバッキャ!ゲッチュバッキャ!」が終わり、アンコールの間、妻と二人で「いやあ、是非演奏して欲しいね」と話していましたが、会場の盛り上がりに圧倒されたか気分が乗ったのか、無事に演奏されて幕を閉じました。ちなみにヤクハチ氏、「どうするの?まだやるの?やるの?」みたいな感じで二人にアイコンタクトを送っていたのがちょっと面白かったです。終演は、ちょうど開演から2時間経った21時40分頃だったかな。

しかし御年58歳だそうですが、あのエネルギーは凄いわ。「来年弘前にまた来ます!どうぞよろしく!」とおっしゃっておりました。次回は「一人きりアヴェニュー」とか「Real Action」とかマーチンに提供した「JUST FEELIN GROOVE」とか聴きたいな。

8/8大澤誉志幸渡り鳥ツアー4 「染色月ツアー」 @Robbin’s Nest(弘前) セットリスト

ビリーの災難
その気×××
ウィークエンドは夏の匂い(「宵闇にまかせて~ kiss and kiss ~」をちょっとだけ挟めて)
infinity
京都慕情(渚ゆうこカバー)
私の好きなもの(佐良直美カバー)
真夏の夜のタンゴ(本木雅弘)
おまえにチェックイン(沢田研二)
ゴーゴーヘブン
No No サーキュレーション(吉川晃司)
寝返りGET YOU BACK

1/2の神話(中森明菜)
そして僕は途方に暮れる
ガラス越しに消えた夏(鈴木雅之)

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