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【今年13杯目】弘前市稲田・弘前Fu麻麺

昨年12月の東北新幹線全線開業日と同日に開店したこの店舗。開店10日後に訪れ、既にレポート済みではあったが、前回のレポートで「あればいいのに」とぼやいていたメニューが新たに追加されたという情報を小耳に挟み、早速店を訪れてみた。

前回の訪問記

前回、開店直後の混雑を予想してなのか狭い店の中に3人の店員がいたが、前回麺の茹で時間を計るタイムキーパー的役割を担っていた人の姿はなかった。今回は厨房の中を少しだけ覗くことができるカウンターに座ってみた。

「麻麺」という店名でありながら、なぜ麻婆ラーメンがなかったのか不思議だったが、どうやら同じ疑問を持つ客が多かったらしく、メニューには「お客様の御要望に応え」との記述が添えられている。そして前回、余りに画像が劣悪で食欲を全くそそらなかったメニューも、新メニューの登場に合わせて画像がかなり改善されていた。よしよし。

土曜の昼だというのに客足が伸びていないのが非常に気にはなったが、今回のお目当てである新メニュー「麻婆らーめん」を早速注文。

しかし、カウンターから厨房を覗き込むと、麺を茹でるための、どこにでもありそうな鍋がガステーブルに置かれている以外、特に何かを炒める音が聞こえるわけでもないし、スープの寸胴も窺うことができない。どうやらカウンターから見えない位置にいろいろ仕掛けが隠されているらしい(笑)。
ピピピピッとタイマーが鳴る直前に麺の湯切りが始まる。やがて運ばれてきた麻婆らーめん。

弘前市稲田・弘前Fu 麻麺

麺が固めに茹でられているのがちょっと気になった(そして、恐らくこの麺は好みが分かれそう)が、スパイスの効いた麻婆豆腐が載っている。
その見た目のボリュームと比較すると、750円という価格設定は正直ちょっと高いかな、という気がしないワケではない。

弘前市稲田・弘前Fu 麻麺

ただ、舌を刺激するような辛みは、開店当初からのメニューであった麻婆豆腐(という名の麻婆飯)よりは若干和らいでおり、辛い中にも「旨い」と感じさせられる味わいに仕上がっている。この辛さはホント癖になりそう。

余談ではあるが、妻はこの日味噌ラーメンをオーダー。メニューとともに画像に収める事はできなかったが、八丁味噌の香りの効いた、いわゆるニンニクや生姜の風味が強い味噌ラーメンとは一線を画した味に仕上がっている。

ふと気がつくと、店内はほとんどの席が客で埋まっていた。うん、いい感じだと思いながら、店を後に。ただ、真夏の入店は正直ちょっと躊躇うかも知れない。

【今年11杯目】弘前市下白銀町「中華そばマル金」

弘前市樹木にあるTSUTAYAメディアインの駐車場に、夜な夜な出店していた屋台ラーメン「支那そば マル金」が、店舗を構えた「中華そば マル金」として新規オープンしたことを嗅ぎつけた。
我が家からそれほど遠くないということもあり、早速訪れてみた。

実のところ、屋台であった頃は1度しか訪れたことがなく、すっかり味を忘れていた。ただ、化学調味料を一切使用しない素材本来の味を生かしたスープが「旨い!」ということだけ記憶に残っていた。

弘前市・中華そばマル金

土曜の昼。きっと大勢の客でごった返しているのだろう、と思ったら、何とカウンターの2人以外誰もいなかった(笑)。
店内はカウンター席の他テーブル席、更に小上がりもあり、20人は軽く入ることのできるキャパシティ。

メニューは「中華そば」、チャーシュー抜きや大盛、子ども向けの小盛、それから「ライス」の中と小のみ。

ちょっと不安に駆られながらも、中華そばの大盛をオーダーしてみる。
テーブルの上には、スープの味を調整するための醤油の瓶が置かれている(個人的には醤油がテーブルに置かれていると、店の方で味に不安を持っているのかという疑心暗鬼に駆られるのだが)。

 弘前市・中華そばマル金

程なく運ばれてきた中華そば。鶏がベースとなっているようで、魚介のガツンとした強烈な香りは漂ってこない。一口運んでみると、多少甘みのある柔らかい味わい。なるほど口に運んでいくうちに、どんどんクセになっていくのがわかる。

麺はウェーブがかった中細麺。若干柔らかめであったが、オーダーの際に調整をお願いできるらしい。トッピングはチャーシューとネギ、メンマ、そして麩。
 
弘前市・中華そばマル金

弘前市役所のすぐ隣にあるので、ひょっとしたら平日は役所の人たちで賑わっているのかも知れない。
ちなみに駐車場がないため、向かいにある追手門広場の地下駐車場を利用するのがよい。この駐車場は30分まで無料。間違えても真向かいにあるバスプールにこっそり停める、なんてことをしないように。

で、何が一番驚いたって、何と12時10分の時点で4名の家族連れが入店した後、5名で入店してきた若者たちに「ごめんなさーい。今日の昼の部は品切れなんです!」って、え?このお昼時で既に売り切れって、一体どんだけ賑わってるんですか?って感じなんですけど。

しつこいが、僕らが入店したのはちょうどお昼の12時。確かに入れ違いざまに2人が店を後にしたが、一体何食分用意しているのか、大いに謎…って感じ。

ということで、来店の際は事前に可否を確認した方がいいかも知れない。

場所は弘前市役所新館の隣、追手門広場の向かい。土手町循環バスだと、「市役所前」バス停のほぼ目の前にあります。営業時間は11時~14時と17時~21時。もちろん品切れの時点で閉店。日曜日は定休日なので注意を。
電話番号は0172-35-1933。

【今年9杯目】弘前市中土手町「中華そば山田」

弘前市土手町といえば市内、いや、中南津軽でも屈指の商店街であった。
しかしながら、車社会の到来による交通網の発達、郊外型ショッピングセンターの相次ぐ進出により、かつて人がすれ違うのも困難なぐらい賑わいを見せていた土手町は、衰退の一途を辿っているのが現状である。

無秩序な都市計画の名の下に、楔のように打ち込まれた幅の広い道路はかつての商圏を寸断し、賑わいを見せていたスーパーの跡地にはマンションが建設され、店主の高齢化に伴う店舗の閉店が相次ぎ、土手町の人影はどんどん消えていくことになった。

弘前市中土手町にある弘前中央食品市場。弘南鉄道大鰐線の終着駅である中央弘前駅に程近いこともあり、かつてはさまざまな魚菜や惣菜を販売する店が軒を連ねていた。しかし今となっては店舗の数もまばらとなり、薄暗い建物の中は、木造の柱と冷たいコンクリートタタキの床が剥き出しとなっているところが増えた。残った店舗も、「来るもの拒まず」の姿勢ではあるが、自ら売り出そうという気概は全く感じられないようにも思える。古き昭和の時代を彷彿させる情緒のある建物なのだけれど、寄る年波には逆らえない、といったところだろうか。

そんな中にあっても、気を吐く店がいくつかある。ひとつは、入り口左手にある山田商店。弘前市民であれば大概の人は知っているはずだ。あの、大学いもを販売する店である。そしてもう一つは、「中華そば 山田」である。
後で知った事なのだが、大学いもを販売する山田商店の娘さんが、この「中華そば 山田」を営業しているのだそうだ。さくらまつりでも出店している店ということで、馴染みの人も多いらしい。

通路に面した長いカウンターと、ずらりと並んだ10席以上の椅子。僕らが座った直後には全ての椅子が埋まり、後ろで空くのを待っている人もいるぐらいの混雑振りだった。

隣の人の丼をみて、大盛りを頼んでみることにした。程なく差し出されたラーメンがこちら。

弘前市・中華そば山田

大きな粉ミルクの空き缶から割り箸を取り出す。
スープは魚介系ではなく動物系。久しぶりに食する味だ。
恐らく鶏ガラと豚骨を混ぜたものがベースと思われる。寸胴にネギとりんごが浮いていた、という情報もあった。画像でもお分かり頂けるとおり、醤油色の濃いスープではなく、非常に透明度の高い上品そうなスープである。
魚介系ほど強烈度は強くない分、優しい口当たりのする中華であった。ちょっとケミカル(いわゆる化学調味料)っぽさも感じたけど、気のせい?
トッピングはチャーシューとネギ、メンマにナルト。王道である。

トッピングの下に隠れた麺は細い縮れ麺(個人的にはかなり好みの麺)。ただ、ちょっと長い時間茹でられた(あるいはお年寄り向けに長い時間茹でている?)ため、ちょっと麺が柔らかいな、といった印象。
だがしかし、大盛りとは思えないような勢いで食することができた。

中華以外にもそばやうどんなどもある。おにぎりを頼んだら、「マス、うめ、こんぶのどれにしますか?」と聞かれたのでマスを2つ頼んだところ、「温かい方がいい?」と聞かれたので、「はい」と答えたら、目の前にあったおにぎりをおもむろに手にして電子レンジで温めていた。しかも、おにぎりを手にしてみたら、マスが一つと、もう一つにはこんぶが入っていた。それでも「ま、いいか。」と思わせてしまう、そういう空気がここには漂っている。

営業時間は9時から18時30分まで、定休日は木曜日。
裏通りに駐車場があり、運が良ければ停めることができる。


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【今年1杯目】弘前市一町田「ラーメンふる里屋」

3が日は自宅でラーメンを食っていたので、既に2杯目ということになるが、まぁヨシとしよう。
寒い冬には味噌ラーメン、ということで、久しぶりに一町田地区(旧岩木町)にある「ふる里屋」を訪れた。
ここは普通のラーメンもうまいが、味噌はもっとうまい。

弘前市一町田・ラーメンふる里屋

運ばれてきた味噌ラーメンは、多少赤みがかっているが、スープを口に運んでみると、それほど辛いというわけではない。甘めの肉味噌がほどよい感じで、シャキシャキとした食感のモヤシが花を添える。太麺との相性もよろし。このほか、ネギとメンマが入っているが、チャーシューは入っていない。

この味噌ラーメンが600円と、値段もお手頃なのだが、カウンターに置かれている赤ジソで巻かれたおにぎりがまた旨いんだ。

余談ではあるが、この時期は農閑期のためそれほど混雑していなかったが、これが春となり、農繁期になると近所の農家の方々の軽トラが殺到し、店は大繁盛となる。とりわけお昼はおにぎりがあっという間に売り切れるほどなので要注意。

営業時間は午前10時30分から午後8時30分まで、定休日は木曜日。


そうそう、店の中がいつも非常にこぎれい。無駄な物はなく、清潔感が溢れています。

中華そば なかた屋(弘前市神田)

最近弘前市内に新しいラーメン屋ができたというので、早速足を運んでみた。
店先の暖簾がまだ新しい。

なかた屋(弘前市神田)

暖簾をくぐると、店のチラシが張り出されている。

なかた屋(弘前市神田)

お品書き。カウンターが7~8席、テーブル席が3つ。
醤油味の「煮干し中華」と塩味の「あじ節塩中華」、それぞれ中(550円)と大(600円)。ライス(100円)の上には、おしんこ(白菜の浅漬け)が最初から乗っけられてくる。なので、お新香が得意ではない僕は、ちょっとしか食えなかった。この他煮卵が100円、生卵が50円。

なかた屋(弘前市神田)

テーブルの上にはブラックペッパー、一味唐辛子、醤油、そして煮干し粉。この煮干し粉は、ライスに振りかけて、卵ご飯にも、というお勧めの食べ方が書かれている。もちろん中華に振りかけてもいいだろう。

妻と母は煮干し中華の中を、僕は煮干し中華の大を注文してみた。写真は僕が注文した煮干し中華の大。

なかた屋(弘前市神田)

自家製麺は、縮れ麺の多いこのあたりにしては珍しくストレートの中太麺。細麺も選択できるらしい。スープは極端に魚介系の味が濃いというわけではなく、鰯系のスープと思われるが、いい感じで酸味が効いている。「マル海」、「ひらこ屋」、「長尾」など、青森市内にある中華そばの味に似ているようだ。どちらかと言えば、「三忠」や「やまや」のような、昆布と鰹だしが効いたスープの多い弘前市内ではあまりお目にかかることのない味だ。かといって以前紹介した「たかはし中華」ほどアクが強いわけでもない。

チャーシューはやや味が濃い感じ。トロトロチャーシューではなく、普通のチャーシュー(笑)。
メンマは程よい味加減。スープもそれほど混濁していない。
スープも麺も口当たりがまろやかなのは、お品書きに書かれているモンゴル岩塩のなせる業か。
個人的にはあんまり素材にこだわり原材料云々…といった講釈を垂れている店が好きではない。素材にこだわっているのは理解できるが、裏を返せばそれが万人の口に合わなかった時、素材を理由にすることもできるからだ。ただ、この店に関しては、鶏ガラ系よりは魚介系が好きな僕からすれば、その期待を裏切らない味だった。

ある程度食した後に煮干し粉を入れると、また味に変化球を加えることができるが、その一方で、スープが粉っぽくなるという弊害も。

勿論好みがあるので、旨い不味いは皆さんの舌で判断して頂くことにしよう。
折角なので次回は、塩に挑戦してみようと思う(どうやら梅干しが入っているらしい!)。

ちょうどお昼頃行ってみたのだが、客の出入りがひっきりなしだった。実際、空きができるのを待っていたお客さんもいた。近くには警察署もあるし、パチンコ屋もある。ひょっとしたらそのうち、長い行列のできる店になるかも知れない。

店内は全て禁煙。ちなみにどうでもいいことかもしれないが、お水の入ったポットには、レモンの輪切りが沈んでいる。こういうちょっとした配慮もポイント高し。

住所:弘前市神田2-6-1(弘前警察署向かい)
営業時間:11:00~20:00(木曜日定休)