プリンスを取り巻く紫色の呪縛 #prince


プリンスのリリースラッシュがとどまるところを知らない。世紀跨ぎの三部作をまとめた「Rave完全版」、他アーティストへの提供曲が収録された「Originals」、そしてこれまで日の目を見る機会がなかった「The VERSACE Experience PRELUDE 2 GOLD」に続くリリースは、廃盤となった「Chaos and Disorder」と「Emancipation」の再発、さらに今年4月にカセットでのみリリースされた「The VERSACE Experience PRELUDE 2 GOLD」のCDでの発売。


ここまでくると、自分の中にあったリリースされることに対する「ありがたみ」みたいなものがどんどん希薄になっていくのがわかる。

そしてこの後も小出しでリリースが続くのだろうか。



ちなみに僕が入手したのは「Originals」と「The VERSACE Experience PRELUDE 2 GOLD」で、「Rave」には手を出していない。しかし、伝え聞いたところでは音源のリマスターが施されているらしく、過去の作品では「聞こえなかった音」が聞こえるらしい。

プリンスといえば、紫のイメージがとにかく強い。もちろんPurple Rainの影響に他ならないわけだが、かといって他の全ての作品も紫色に染まっているかといえば、そうではないと思う。

とりわけ今回再発売された2作品は、当時契約を結んでいたワーナーレコードとの確執から生まれた作品であり、ワーナーとの契約解消、言うなれば紫の呪縛から解き放たれるためのツール、手段として発表された作品だと言っても過言ではない。

事実、「Chaos and Disorder」のジャケットには、ワーナーレコードから発表された作品の一つである「1999」のレコード盤が割られているというショッキングな画が描かれている。


また、「Emancipation」はワーナーとの契約を終了した直後にEMIから発売された作品であり、ジャケットには手錠の鎖を断ち切り「奴隷から解放」されたことを誇張した画が描かれている。

こうしてワーナーとの関係をいち早く終わらせるための2作品(個人的にはプリンスの迷走時代と位置づけ)が世に出たのだが、結局その後廃盤となった。前者については既に出来上がっていたにもかかわらず未発表となった、いわばお蔵入りの曲を集めたもの、後者はCD3枚組というボリュームながら、ディスク1枚の収録曲数が12曲、収録時間が60分きっちりという計算しつくされたもの。挙句の果てには日本で発表に関する本人の記者会見が行われるという異例の作品だった。

その両作品がCDのほかレコード化されて発売されるというのだが、そのレコードを見て閉口そして失望してしまった。(よって今回は紹介していません。)

実は「Rave」の時にも疑問に感じていたことがある。なぜレコード盤を紫色にしてしまうかな。紫色のレコードの原盤を大量に発注してしまったか?

前述のとおり、これらの作品はワーナーから離れたくて発表された作品であり、とにかくワーナー色を払拭したかったのでは?なのに、ワーナー時代を代表する「Purple Rain」を連想させる紫色なんて、いくら何でもセンスがなさすぎる!と思ったのは僕だけではないようだ。

そもそもレコード盤は黒色でいいのです。プリンス=紫という安直な発想は捨てましょう。
それを作品とするのであれば、なおさらです。
怒涛のリリースラッシュ、今後の展開にももちろん注目だが、レコード盤の色も注視していこうと思う。

もしも「Purple Rain」以前の作品がこの色で発売されたら…。

いや、「Black Album」がこの色で再発されたら、まさに失笑ものですな。

もっとも、個人的には日本盤のリリースが報じられていないこっちがちょっと気になってはいるんですが(多分買わないけど)。

というか、廃盤の再発に力を入れるぐらいなら、未発表の音源、動画をどんどん出しなさいな。その方がもっともっと我々ファンは喜ぶし、もっとプリンスの素晴らしさを世に広めると思いますぞ。…まあ、ここでぼやいてもどうにもならないってことは重々承知ですけどね。


投稿者: のんべ

1971(昭和46)年 青森県生まれ。弘前市在住の青森県職員。 プリンスとビールと豆腐とラーメンを愛する。安いカメラでいかに安っぽくない写真を撮影するかに興味あり。 ブログの内容の多くは、いつの間にか趣味となった「走ること」がメインです。