初の人間ドック。名目は「１日」だったが、半日で終わってしまった。昨晩から飲まず食わず、しかも生まれて初めて受診する検査もあって、終わった後は職場に行く気力も失せ、電話連絡して午後休の了解をもらった。以下ドック顛末記。もちろん自分の備忘録。
▼そ、そこは…。
薄暗い診察ベッドに横たわると、女性看護師が近づいてきた。
「失礼します…」
上着に手がかけられ、昔は可愛かった自分の乳首が二つ顔を出した。
続いて、おもむろに下のパンツに手が掛けられる。
「腰を少し浮かせて…」
ま、まずい。俺のブッシュが姿を現した。その下には緊張で凝固した（追記：ご起立ではないので念のため）コチ○コちゃんが鎮座しているのだ…。

しかし、手はそこで止まった。
「ちょっと熱いですよ..」
腹部にゼリーのようなものが垂らされる。俺はゆっくりと目を閉じる。
嗚呼…。
「失礼しますっ…！」
入れ替わりの男性医師が、腹部超音波のための器具を腹に当てた…。
▼残像
眼底検査。こちらも初めての検査だ。
「眩しくなりますが、目には影響はありませんので…」
赤い光を見つめろ、という。
その瞬間。
バチンッ！！
見たこともない眩しい光が目を覆った。な、何？
しかも間を置いて、両目。ブーツィー・コリンズのような星形ではないが、暫くの間丸い残像が両目の上に被さるような感覚が残っていた。
▼上手ですね〜
初の胃カメラ。病院に付属の健康センターで検診は実施されていたが、この検査とMRIに関しては、一般病棟での検査となる。待合室で居合わせた他の患者が、若いのに大変ねぇ、といった哀れみの目でこっちを見ている。30分ほど待っただろうか。やっとお呼びがかかる。肩への注射が一体何なのか聞き漏らしたまま、診察台に寝かされる。イヤ、寝る前にスプレーを吸わされた。麻酔だという。舌の奥からピリピリと痺れてきた。
程なく、マウスピースを加えさせられ、いよいよ初カメラ投入。喉を通過する際、二度嗚咽を発する。
「はい、大丈夫ですよ〜」「はい、上手ですね〜」「はい、いいですね〜」
若い女医はそんなことを口にする。苦しいんだが、一体何が上手なのかわからず、笑いそうになる。いよいよ胃に達する。違和感を覚え、吐き気をもよおすが、嗚咽には至らず。結局、潰瘍の跡が１箇所あるのを写真で確認しながら、妙に綺麗なその写真に思わず目を奪われる。気持ち悪いんだけど。
麻酔の切れた1時間ほどでようやく生き返った気分に。でも、脅されていたような、死ぬほどの苦痛ではなかった。
▼道路工事
こちらも初のMRI。「中がうるさいので」とイヤホンを耳にあてられる。自分が検査台に載せられると、例えが悪いのだが、棺桶が火葬される時みたいな、あの光景が目に浮かぶ。
足下にぼんやりと光を見ながら、検査が始まる。
ガンガン…ガゴンガゴン…ギーガー
イヤホンの音も聞こえぬほどの大音量。これじゃイヤホンの意味ないですからー。
頭の脇で道路の掘削工事をしているような音だ。ところが、耳が慣れてくると、それも苦痛ではなくなり、睡魔が襲ってくる…というところで検査終了。
▼予想通りではあったが…。
検査で初めて体脂肪が20％を超えた。ちょっとショックだった。検査終了後の問診で医師は、「見た目は痩せているのにね。要は、内臓脂肪ですよ。」と、一番痛いところを突いてくる。さらに医師は、コレステロールと尿酸の数値を見ながら、「肝脂肪」の可能性を指摘する。
「まだ大丈夫ですけどね、ちょうど良い感じに脂の乗ったフォアグラになりかけているみたいですね。ビールは少し控えた方が良いですよ。休肝日、設けましょうね。」
おおぉ…（涙）確かにそうだ。4年前にフィットネスクラブに足を運ぶことを止めてからは、運動らしい運動一つせず、そのくせ酒量は以前より増えている。
さすがに不摂生を反省した。食生活を改善しようと思った。ビタミンEは必須だと思った。これだけでも、ドックの成果があったと言っても良いだろう。問題は、いつを休肝日にするか…。
あ、今日は勘弁して下さい（笑）。