8/28-8/29

○8/28

朝6時30分過ぎに家を出発する。結構霧が濃い。青森市が近づくにつれて渋滞に巻き込まれる。結果、約束の時間を5分遅れて集合場所に到着。同乗者と共に僕の運転で風間浦村を目指す。途中休憩を挟みながら、10時50分、無事風間浦村に到着。
粛々と仕事を進め、16時頃に28日の業務を全て終了。約10キロ離れた宿泊先の下風呂温泉郷へ移動。

思えば明るいうちにこの温泉郷に来たことはなかったので、周辺を散策。8月末だというのに、客が結構多い。
しかし、幻の大間鉄道の鉄道橋を集客アイテムにしようとする試みはいいのだが、こういう歴史的な構造物は、当時のままの面影があるからこそ価値が出る場合だってある。





橋上にある説明書き。ここから約5キロ北まで基礎工事を完成させたまま、日の目を見ることはなかった。





鉄道が来るはずだった、ということだろうけれど、下がコンクリートで綺麗に整備されていて、何かリアリティに欠けるというか、いかにもモニュメント、といった雰囲気がプンプンしている。




結局この日はずっと霧が晴れなかった。そして翌日は雨だった。トホホ…。

正直、ちょっと手をかけすぎてしまったのではないかという気もする…。
旧大畑町(むつ市)からこのあたりまでは、道路と並行する形でこのような構造物が点在しており、その姿はまるで廃線跡のようであるが(旧大畑町二枚橋地区にある橋梁跡は、かなり生々しさがある)、実際は廃線どころか鉄路は繋がらなかった訳で、もしも大間町まで鉄道が延伸していたら、(このご時世で廃線は免れなかっただろうけれど)、周辺町村との繋がりが少し違っていたかも知れない。

旅館に戻り、表面だけ熱湯のように熱い温泉のお湯に四苦八苦しながら、硫黄のニオイ漂う湯船で疲れを癒す。あ~極楽極楽…。

旅館で出された晩ご飯は、旬を迎えたイカがメイン。その他数の子にマグロと白身魚の刺身、カニの爪の天ぷらを始め、とにかく魚介類づくしなのである。




この他に別皿として、透き通ったイカ刺しを頂きました。ちなみにこれにプラス4,000円すると、鮑が付くらしい。

ビール2本飲んで部屋に戻ると疲れがドッと出たのか、22時頃にはテレビを付けっぱなしのまま眠ってしまった。


○8/29
午前6時起床(村内に流れる爆音のような鐘の音で目が覚めた)。一番風呂に入浴。湯は昨日ほど熱くなかった。
朝食は、ご飯が何杯あっても足りないぐらい白飯に合うおかずが並ぶ。メインは、まだ透き通ったイカ刺し。うーん、朝から贅沢。これで1万円弱なのだから、もう大満足なのであった。
さて、帰りますか、というわけにも行かず、8時30分に旅館を後にし、本州最北端の大間町へと向かう。
思えば大間町にまともに足を運ぶのは、これが初めてだ。9時前にはPSPに取り付けたMAPLUS2(ナビ)が示す場所周辺に到着したが、肝心の場所が見あたらず、周辺を走ること5分。結局元の場所に戻ってきたら、目の前にあった…。




これが「なんちゃってカーナビ」。でも結構使えるんだな。

昼食の時間になる。今にも降り出しそうな雨である。
大間といえばやはりマグロ。しかし、1杯2,000円のマグロ丼には手を出す気にはなれず、結局何故かトンカツ定食を食べることに。
程なく店に入ってきた、自転車ツーリストと思しき真っ黒に日焼けした青年。
店内に貼られたメニューをまじまじと見た挙げ句、「すいません、これより安い大間のマグロはないんですよね…」とポツリ。
ああ、青年よ、その気持ちよーくわかるぞ。しかし大間のマグロといえばもはや高級ブランド化されてしまった逸材。価格に妥協は許さないのだろう。結局青年は、(多分)なけなしの銭をはたいて、2,000円のマグロ丼を貪っていた。

ふと思った。そういえば28日も自転車ツーリストの数をハンパなく見た。恐らく下北半島一周、もしくは大間から函館へフェリーを利用する人たちだろう。当然本州最北端の地にたどり着いたならば、自分自身へのご褒美があってもいいはずだ。それが、大間のマグロだったらどうだろう。しかし彼らは、築地や銀座に並ぶような高級な大間のマグロにありつきたいという思いで、この店に立ち寄ったワケではないはずだ。要するに、大間マグロを食べた、という実績が欲しいだけなのだ。そして、ひょっとしたら地元ならば安価に口にすることが出来るかも知れない、という期待を寄せているはずなのだ。

小さな茶碗一杯に大間のマグロ3切れ(もちろん赤身のレベルで問題ない)。これで500円だったら、いくら小さくても、誰もがこの丼を食したいと思わないだろうか。
数量限定で販売してもいいだろう。やがて口コミで全国に広がり、大間マグロの認知度が更に高まる、といった効果だって十二分に考えられるのに。将来「若い頃に大間で食べたマグロの味が忘れられなくて…」と再訪することだってあるかも知れないのに。

嗚呼、実にもったいない…。

14時30分業務終了、帰路に就く。この頃には既に雨が降っていた。
視界を遮り、足元をさらうような雨。そんな中でも、やはり自転車ツーリストと数名遭遇。例のマグロ君も、旧大畑町と風間浦村の間にある峠を目指していた。雨降りの中、あの峠はきついぞ。頑張れ!

野辺地町付近で猛烈な雨に遭遇し、行く手を阻まれそうになるも、19時過ぎに何とか無事に自宅到着。流石に往復400キロ近くは疲れた…。

しかし、まさかもっと疲れることになろうとは…。

(8/30-9/2へつづく)

コメントを残す