ただいま午後0時30分。あと30分もすると、参院本会議が始まり、いよいよ雌雄決するときがやってきます。
昨今の小泉首相を見ていると、良し悪しの見境も付かなくなっているような状況で、非常に視野が狭くなっているように思われます。自分で敷いたレールを、ブレーキの壊れた暴走機関車に乗ってひたすら疾走していたところ、気づいたら下り坂に差し掛かっていた、そんな感じです。
結果、やらなくてもいい時期に選挙をやらなければならないみたいです。
小泉首相に対し、早々に見切りをつけた田中真紀子が利口に見えてきました（笑）。
そもそも参議院には解散権がないため、今回最大の焦点となっている郵政法案が参議院で否決されても、可決した衆議院を解散するということは、一見理不尽なようにも見えます（もっともこれを詰問していくと、二院制のあり方という根本的な問題に辿り着くわけですが）。
事実、この点を突いて「衆院解散ではなく内閣総辞職を」と曰う議員も数少ないようです（特に衆院に）。しかし、郵政民営化を掲げる小泉純一郎を首相の座まで持ち上げたのは、他ならぬそんな議員たち。「見る目がなかった」といえばそれまでですが、ここに来て一斉に不満をぶちまけるといった光景は、自分の議員の椅子を守りたいという意図が垣間見えて、惨めにも思えてきます。「自爆解散」と揶揄されるのも、何となく頷けます。

衆院解散となると、当然選挙に突入するわけですが、自民党では「造反議員」の公認問題を含め、限られた時間の中で、今回の問題で政治不信を招いたことに対しどれだけ信頼を回復することができるか、一方でひょっとしたら与野党逆転といった事態が起こりうるのか、そんなことに注目が集まりそうです。
これは私見ですが、むしろ一度与野党逆転した方がいいかも知れません。今の政治には、それくらいの荒療法が必要な、そんな気がします（そういった意味では、コバンザメのような某党が選挙結果を踏まえどんな動きを見せるのか、ちょっと興味があります）。
個人的に注目したい点は、今回の郵政法案に賛成か反対かといったことより、どんな公約を掲げて選挙に臨むのか。これに尽きます。
ですから、単に郵政法案に賛成したから小泉首相続投を…とか、反対だから政権交代を、なんて薄っぺらいことばかり言うような候補者には、絶対に投票したくないと思います。
さて、この時期に衆院選挙を行うということになると、結果的に任期の半分で選挙に臨まなければならない、ということになります。通常は任期4年ですから、かなり「前倒し」の選挙、ということになります（ちなみに前回も「解散総選挙」でした）。任期も全うできずに、理不尽な解散が繰り返されるようでは、議員にしてみれば堪ったものではないでしょう。
平成12年に行われた衆議院議員総選挙では約735億円の費用がかかったそうです。もちろんこれは全て、我々の税金で賄われることとなります。全国の有権者数がだいたい1億人程度ですから、単純計算で一人当たり約735円要しているということになります。
つまり、選挙に行かない、投票しないということは、その時点で一人当たり735円の税金を無駄にしているということになる、と考えるのですが、いかがでしょう。
もちろん、選挙に興味がない、投票したい候補者がいないといった理由で投票所に足を運ばないというのも一つの意思表示の手段かも知れません。
でも、取りあえず投票所に足を運ぶ。適当な候補者がいないから白票を投じる。これだけでも立派な権利行使であり、意思表示ではないかと考えます。
選挙になったら、取りあえず投票所には足を運びましょう。白票でもいいから、意思表示しましょう。期限前投票という選択肢もアリです。
あなたの税金735円が無駄にならないように。
以上、解散総選挙になることを想定した、本日の投稿でした。