2004.05.30 鈴木雅之 青森文化会館

昨晩は、青森で鈴木雅之のコンサートでした。家内がファンクラブに入会しているということもあり、席は前から6列目という好位置。ただし、いざ座ってみるとスピーカーの真ん前でした…。
青森でのコンサートは2年半ぶり、1階は満席、2階は8割程度が埋まっていました。老若男女、非常に幅が広いのですが、30代後半から40代前半の人が多いように見受けられました。あと、女性一人で観に来る人も非常に多いのが、彼のコンサートにおける特徴の一つだと思います。
特に最近大ヒットした曲があるというわけでもないし、アルバムもそれなりに売れてはいたようですが、決して爆発的だったとは言えません。それでもこれだけ集客力があるというのは、彼のライブがそれだけ素晴らしいことを知っている聴衆が多いのだと思います。
実際彼のライブは、リピーターが非常に多いように思われます。かく言う私も、彼のライブに関しては、(ディナーショーも含め)5回は足を運んでいる計算に。


ご存じのとおり鈴木雅之は、シャネルズ、ラッツ&スターを経て、今のソロボーカリストとしての地位を確立しているわけですが、彼が今に至った経緯として、さまざまなコラボレートがあったからこそと言っても過言でないでしょう。実際MCでも、そのようなことを言っていました。
ソロデビュー作は、大沢誉志幸のプロデュースでした。まだ駆け出しだった頃の岡村靖幸に曲を提供してもらったのも、このアルバムでした。2作目は山下達郎プロデュース。彼のキャリアの中でも、相当大きなインパクトを残した作品であったと思われます。続く3作目では、小田和正がプロデュース。前2作を上回る大ヒットとなりました。こうやっていろんな人脈を広げながら、最新のアルバムでは槇原敬之やゴスペラーズ、オリジナルラブの田島貴男も作家陣に名を連ねています。
時流を掴むのが巧いというか、ツボを押さえた人選だと思います。ラブソングに固執しながらも、作品が決してマンネリ化しないのも、こういう周囲の人たちとギブアンドテイクの関係を築き上げているからこそ。だから今も、第一線で活躍することができるのでしょう。
18時10分開演。
ホテルをモチーフにしたステージ構成、バンドメンバーは8名。ワイン色のシャツと黒いスーツに身を纏い登場。もちろん、最新作を中心に、過去のナンバーを織り交ぜ、かつ、最新作と同時期に発表されたトリビュートアルバムからも、収録されたバージョンそのままで、数曲が披露されました。
彼は、本当に顔が大きいのですが(失礼)、背は決して高くないようです。恐らく僕と同じくらい(173センチ前後)でしょうか。ちょっと太ったかな、という印象を抱いたことと、生え際が徐々に上がりつつあること、高音部がちょっと辛そうだったのが気になりましたが、セットのソファに腰掛けたままでもあの声量を出せるのは、流石の一言に尽きます。しかも、年を感じさせないキレのある踊りまで披露。そんなアップテンポナンバーを聴かせたかと思うと、一転本領発揮のバラードチューン。このギャップもまた、彼の魅力の一つなのかも知れません。
息が上がるのが早くなったのか、MCが少し多めでしたが、来年は、デビュー25周年ということで、ラッツ&スターの再集結(もちろん、お騒がせの「あの人」も含めて)さえも匂わせていました。「デニム姿でラブソングを唄ったのは初めて。でも、無理に若作りしてるわけじゃないから。」と会場の笑いを誘いながら、最新作からのバラードチューンで本編終了。
アンコールでは、バックに懐かしい黒塗りの写真を映し出しながら、「あの」名曲を歌い上げるという粋なステージも披露。最新作からのラストナンバーで幕を閉じました。終演20時30分。
スピーカーから響いたベースとドラムの重低音から、全身に心地よい疲労感を味わった2時間20分でした。

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