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桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿

今年の弘前公園の桜は、大雪や4月上旬まで残った寒波の影響で、誰もが開花の遅れを予想し、そして誰もがGW中のドンピシャでの花見の期待は薄いだろうと思い込んでいた。
桜前線はじわりじわりと北上を続け、いよいよ4月下旬に突入。弘前公園の満開予想日がGW後半となり、23日に開幕した「弘前さくらまつり」は、「桜の遅咲きに対応するため」会期が5月7日まで延長された。
ところが、26日に公園の外堀にあるソメイヨシノが開花し、27日には去年より1日、平年より4日遅れで開花宣言が発表されると、30日朝には外堀がほぼ満開に。
2012.04.30 弘前公園
2012.04.30 弘前公園
一方、僕が見た30日朝、園内の桜はまだ3部咲きにも達していないような雰囲気だったのに、30日から4日間続いた夏日の影響で、去年から1日早く、平年より2日遅れて5月1日には満開に。
ちなみに30日朝はこんな感じだった。
2012.04.30 弘前公園
…と、ここまでは良かったのだが、この後一気呵成に開花が進むことに。
結局3日早朝に弘前公園を訪れてみると、既に外堀は大半の花が散り始め、園内も花吹雪が舞い始めていた。
2012.05.02 弘前公園
2012.05.02 弘前公園
更に3日から降り始めた影響で花はどんどん散り始め、4日時点では5分散りとのことだが、今日の雨風で恐らく園内は相当散ってしまったことだろう。ああ、せっかく会期延長したのに…。
さて、「桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿」という言葉は皆さん聞いたことがあるだろう。

桜は幹や枝を切るとその部分が衰弱してしまうが、梅は余計な枝を切らないとよい花実がつかなくなる。樹木の剪定には、それぞれの木の特性に従って対処する必要のあること。(出展:大辞泉)

ところが弘前市は馬鹿なようで、弘前公園の中にある桜は、2月頃から剪定を行っている。桜伐る馬鹿、ということですな。
2012.05.02 弘前公園
桜の木の剪定を行うことで、さくらまつりの時期になると景観が良くなる他、病気の枝を切り落とすなどして桜の健康を保つことにもつながるという。ちなみにこの剪定技術は、リンゴの剪定技術を応用したものらしい。なので、弘前公園内にある桜の木を見ると、節々でバッサリと切られ、あちらこちらへと枝が張り巡らされているのだが、よく見ると、太い枝同士が重なり合っている桜はほとんどない。弘前の桜がモコモコしているのはこのためなのですね。ちなみに剪定した枝は、3月頃に弘前公園内にある「緑の相談所」で無料配布しているとのこと。咲くか咲かないかは保証しないようだけど。
2012.05.02 弘前公園
2012.05.02 弘前公園

まだまだ知らないところはたくさんある。

父の兄である伯父夫婦が、1週間に渡って我が家に滞在している。
確か父と伯父とは5歳ぐらい年が離れているんだっけ?水戸市に居を構えているということもあり、昨年の東日本大震災の際は、僕らが想像する以上に酷い被災状況だったらしい。伯父と父とは全然似ていないのだけれど、酔った勢いで雄弁に語る僕の話にも真摯に耳を傾けてくれる伯父と話をしていると、何か父と会話をしているような、そんな錯覚に捕らわれる。特に、昨年4月に被災地に出向いた話、今年3月に沖縄で起きた「風評被害」の話は、本当に興味深く聞いてくれた。
さて、そんな伯父夫婦を観光案内したのは実のところ正味一日のみ。これがまた結構充実感溢れる内容だったので、メモ。
ルートは弘前市~木造駅(つがる市)~高山稲荷神社(つがる市)~五所川原市~弘前市
弘前から木造駅へ向かうコースは、国道を走るのではなく、岩木山の稜線を舐めるような県道を走り抜けるルートで、岩木山の形が徐々に変化していく姿をじっくりと見てもらった。遮るものは何もなく、リンゴ畑と田んぼが交互に現れるのどかな風景ではあったが、時折現れる沿道の防雪柵を初めて見たらしく、それがまた伯父夫婦にとってはなかなか素晴らしい光景であったらしい。
昼食は、妻が入手した情報に基づき、つがる市木造にある「大番」にて。
つがる市木造・大番
ところが、入店してみるとちょうどお昼の時間帯だったこともあり大混雑。何でこんなに混雑しているのかな、と思ったら、なんてことはない、同じグループと思しき10名以上が一斉に入店していたらしく、この人たちが席を立つと、一気に店がガランと空いた。その後も客足が途絶えないということは、それだけ有名で美味しいということなのだろう。
ちなみに僕が注文したのは、この店の看板にも書かれていた「玉子ラーメン」(650円)。
つがる市木造・大番
鶏ガラの効いた透き通ったスープ。麺の上に、ふわふわの玉子が載っている。
つがる市木造・大番
麺は固めの手打ち麺。これがまたスープとの相性ピッタリ。ちなみにチャーシューは入っていない。これはクセになりそうな味だった。
さて、ここまで来たので…ということで立ち寄ったのがJR木造駅。
つがる市にある亀ヶ岡遺跡で発掘された遮光式土器(目の部分に光を遮るサングラスのような縁取りが施されていて、これが目を保護するための何かだったのでは?という推測がされている)をモチーフにした駅舎。
JR五能線・木造駅
10年ほど前に隣にある鰺ヶ沢町に勤務していた時、幾度となく国道からこの駅舎を目撃していたが、間近で見たのはこれが初めてだった。
駅舎の説明書きには「列車が近づくと、目が光ります。」と書いてある。駅の中に入って時刻表を見るとあと15分ほどで列車が到着する時間だったので、真偽を確かめるべくそれまで待とうかとも考えたが、周囲に何もない状況の中で15分も待つのは辛いかな、ということで、程なく後にした。
ちなみにこの駅舎、「東北の駅百選」にも選ばれているとのことだった。
JR五能線・木造駅
ここから更に車を北上させること約30分。
今日の目的地でもある高山稲荷神社に到着。
今まで数度足を運んでいたが、実は本殿などを参拝するのはこれが初めてだったり。
ドラマなどでも使われたことのある千本鳥居が一体どうなっているのか一度観てみたいとは思っていたが、結構急な階段を上り、本殿を参拝した後、また階段を下りることになるとは思いもよらなかった。
つがる市・高山稲荷神社
シャア専用…。
つがる市・高山稲荷神社
本殿からは日本海が望め、沿岸ということで風が強いかな、と思いきや、意外とほとんど無風だったり。
結構ハードなスケジュールだったが、まだまだ知らないところがたくさんあるね、青森県内。
おまけ。
つがる市(旧車力村)にある「むらおこし拠点館・フラット」にて、この地の名産でもあるメロンとバニラのミックスソフトは250円。
メロンとバニラのミックスソフト