#竹内まりや の「 #Turntable 」を1.3倍ぐらい楽しむ方法


「Turntable」。竹内まりやの音楽活動40周年を記念して発表された3枚組のコンセプト・ベスト。

62曲という収録された楽曲数の多さはもちろん、その内容も話題になっている。
ご存知の通り竹内まりやの伴侶は山下達郎。
二人とも音楽スタイルは一貫していて、何年経っても古さを感じさせないスタンダード性は、恐らく国内のアーティストの中でも屈指ではないだろうか。

正直言うと、僕の中では「竹内まりや」というアーティストはあまり重要な存在ではなかったし、シングルやアルバムが発表されてもそんなに食指が動くことはなかった。
ところが、突然の竹内まりや熱に火をつけたのは、他ならぬ山下達郎。
詳細は言えないが、ライブアルバムにも収録されている竹内まりやの「あの楽曲」を改めて聴いてしまったのが、全ての発端だった。

10年前に発表された、30周年を記念する「Expressions」は、ファンが選んだベスト盤だった。山下達郎がプロデュースした作品も数多く収録されたこの作品は、いわば「夫唱婦随」と「婦唱夫随」の混在した(とはいえ2人の音楽スタイルは全く異なるので、あくまでも山下達郎は脇役であることを強調したい)、あたかも夫妻の結晶が昇華されたような作品だった。

今回の「Turntable」は、「More Expressions」を謳った1枚、過去に様々なアーティストへ提供した楽曲のセルフカバーを収録した「Mariya’s Rarities」、もう1枚は、山下達郎がDJを務める「サンデー・ソングブック」に端を発した洋楽カバー集「Premium Covers」。杉真理と松尾清憲のバンド「Box」を携えたビートルズのカバーが半分以上、山下達郎のバントメンバーを従えた楽曲も多数。それぞれ楽曲のクオリティの高さもさることながら、それに全く負けないまりやの声も凄い。

ここ数年、山下達郎の公演を観るたびに増していく円熟味と凄みに圧倒されているが、それに対して竹内まりやは、雑味のない艶をどんどん増強しているといった感じ。

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人生2度目のラジオ生出演


今年3月、奇しくも東日本大震災が発生してからちょうど8年目の3月11日、青森市内にあるスーパーで業務関連のキャンペーンを行った。

その足で地元の放送局へお邪魔し、AMラジオの生放送に生まれて初めて出演した。当時のマネージャーも一緒だったのであまり不安には感じていなかったが、実のところ聞かれた内容にきちんと対応できるかといったことよりも、自分の悪い癖である「早口」と「ボソボソ」が露呈しないか、不安でならなかった。

ちょうど震災が発生した14時46分に合わせた放送だったため、番組内で黙祷が行われたり、控えめな音楽も流された。僕が話したのは、熊本地震の際に避難所運営支援に携わった時に、どういったことがあったのかというお話。司会者との距離も近く、非常に緊張しながらの約1時間は、終わってみるとあっという間だった。

…それから約5か月が経ち、もうすぐお盆を迎えるという時期に、ラジオのパーソナリティを務めるNさんから一通のメールが届いた。
防災週間ということもあり、9月2日に防災関連の企画を放送したいこと、ついては、防災担当としてお話をしてほしいこと、例えば、防災にまつわるクイズなどを行いたいこと、など。心が揺れ動いた。

しかし、そもそも番組に出演するかしないか、出演するならば職場の誰が適当なのかを決定するほどの権限は僕にない。折しも多くの人たちが夏季休暇を取得する時期で、決定権を持つ人がいなかった。

ただ、金をかけて実効性の乏しい企画を立ち上げるより、不特定多数のリスナーの方々に届くラジオ出演の方が、よほど効果的だと思った。この機会を逃すことだけは、絶対に避けなければならないという思いが日増しに強くなった。

休み明けで出勤してきた上司に趣旨と概要を説明すると、あっさりと出演の了承が下りた。
今年2度目、そして人生2度目のラジオ生出演が決まった。

僕が出演する旨を伝えたところ、防災クイズを行いたいので、3問程度考えてもらえないかという打診があった。先方は、24時間テレビに県民駅伝など、なかなか手が回らない様子が垣間見えた。

まあいい。こちらも広く防災のことを知らしめるきっかけだ。お安い御用とばかりに問題を考えた。
県の防災ハンドブック「あおもりおまもり手帳」にも、復習を兼ねたクイズが掲載されているが、そのまま出題するのも面白味がない。間もなく台風シーズン、現に大雨の季節だし、そういったテーマの問題を考えてみよう。

クイズの問題と解答・解説を考えるまでに、1時間も要さなかった。

1 津波(P.19)
津波は、陸地に近づくほどスピードが遅くなっていきますが、津波が陸に上がったときのスピードは大体どれぐらいでしょう。

(1)時速16キロ  (2)時速36キロ  (3)時速56キロ

2 大雨・洪水時の避難(P.22)
皆さんが住んでいる地域に、大雨のため「警戒レベル4(避難指示(緊急))」が発令されました。早速避難しようと思いましたが、家の前の道路は既に冠水している状態。この時、特に何に注意しながら避難すればいいでしょう。

(1)水の深さ  (2)雨の降り方  (3)風の強さ

3 避難生活を乗り切る(P.71)
避難生活を送る際、寒さをしのぐ3つのポイントを「あおもりおまもり手帳」で紹介しています。身体を締め付けないこと、手・脚・首から体温を逃がさないこと、もう一つは、身近にあるものを活用することです。さて、この身近なものとは何でしょう。

(1)スマートフォン  (2)段ボール・新聞  (3)ペットボトル

( )内は、「あおもりおまもり手帳」のページ。そこを見るとヒント(というか答)が書かれている、というもの。
ちなみに、解答・解説は次の通り。

1の答 (2) 

陸に上がった津波は勢いがついているため、短距離のオリンピック選手でも走って逃げられないぐらいのスピードとなります。海岸沿いで強い揺れを感じたら、津波注意報や津波警報を待たずに、まず逃げることが必要です。海辺や川岸からとにかく離れること、より遠く、より高いところへ逃げること、そして、高い建物を見つけたら、より高い階へ逃げるようにしましょう。

2の答 (1) 

まずは水の深さに注意しましょう。20センチから50センチの水の深さがあると、歩くことも難しいため、避難ができないかも知れません。この時は、無理をせずに自宅の2階より上で救助を待ちましょう。また、避難できる場合でも、冠水によって道路のマンホールの蓋が浮いて落とし穴のような状態になっていたり、側溝の蓋が外れていることがあります。長い棒や傘を持って、進む方向の路面を突きながら、足下に障害などがないか確認しつつ避難することも必要です。避難の際は、サンダルや長靴を避け、厚底の靴を履くようにしましょう。

3の答 (2)

段ボールを敷いたり、新聞紙を身体に巻くことで、床の冷たさを和らげることができます。
重ね着や身体を締め付ける服は血行を妨げ、冷えの原因となるので、なるべくゆとりのある服を着ましょう。また、首にタオルを巻いたり、上着の袖やズボンの裾にテープ等を巻くことで、服の隙間から体温を逃さないようにしましょう。

この内容で職場内の了解を得て、こちらから話したいこと等を添えてNさん宛にメール送信。

放送日の3日前に番組の概要が送られてきた。生放送なので、前回と同じように臨機応変に展開したい旨も添えられていた。

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忘れ物を探す旅(後編) #北海道マラソン2019


皆さま、ダラダラと申し訳ございません。勝手にこしらえた3部作、これにて完結です。

中編から続く】

沿道からは、小さな子どもたちがランナーに向かって手を伸ばしている。試しに手を差し出すと、チョンとタッチしてくるのかと思いきや、力強く手を叩いてきた。
それが何だか、「お前さ、もっと頑張れよ。」と言われているような気がして…。

また子どもが「がんばれ、がんばれー」と大声で叫びながら手を出している。
再び手を差し出してみると、やはり力強くポンと手のひらを叩かれた。

この悪天候の中、ランナーのために鼓舞する小さな姿。自分の不甲斐なさと申し訳なさがジワジワこみ上げてきた。
もっとちゃんと走らなきゃ。

もはや気力は完全に失せかけていたが、それならば…と再び駆け出してみる。
面白いように周囲のランナーをごぼう抜きするだけの余力が、まだ有り余っていた。もったいない!
走る距離はたった1km、いや、500mかも知れないが、ダラダラ歩くよりはいいだろう。

35km地点を過ぎたあたり、歩き始めた直後に奇妙な一団が横を通り過ぎていった。関係者二人が付き添うランナー。
沿道からの声援ですぐにそれが誰なのかわかった。

「山中教授、頑張って!」

IPS細胞でノーベル賞を受賞した、山中伸弥教授とその関係者の一団だった。後ろには、コバンザメのように一般ランナーが追随している。

なんと!…でも、ちょっとついて行ってみよう。再びペースを上げて集団の横につく。

ちらりと一瞥すると、教授は辛そうだが、足取りがしっかりしている。少し前に出て時計を見ると、概ねキロ5分のペースで走っているようだ。つかず離れずの距離を保ちながら数キロ、この集団と一緒に走った。…が、37km付近の給水ポイントで姿を見失った。

残り4キロ、いよいよ北大の敷地へと入っていく。もはやタイムなんてどうでも良くなっていた。

「走るのやめて、そっちの芝生に寝転がりたいわ!」
「あはは!あともうちょっとだから頑張ってね!」

沿道の人たちに愛嬌を振りまきながら、ゴールを目指す。

残り1キロ、声援を送るHさんの姿を発見。が、Hさんはこちらに全く気付いていない。
近づいて「どうも!」と声をかけると、「あー!あーっ!撮影間に合わないっ!」と叫ぶ。
思わずその場に立ち止まり、喜色満面でポーズ。

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