【#角松敏生 #45周年】職人の神髄を垣間見た約6時間

2026年6月27日、横浜アリーナで開催された「TOSHIKI KADOMATSU 45th Anniversary Live」を鑑賞してきた。

WOWOWでの40周年公演の放映や昨年のライブを目の当たりにして、この45周年公演は是が非でも足を運びたいと虎視眈々と狙っていたが、その願いが叶った。
休憩を挟んで約6時間、21時30分過ぎの終演までほとんど飽きることのなかった濃厚なステージは、行けないかも知れないという不安も相まって感涙ものだった。その当日の感動を記録として。

地震にW台風の接近、そして横浜駅はB’zのファンでごった返す

横浜への遠征の最終準備を進めていた6月25日の7時30分、最大震度6強の地震が発生。嗚呼、終わった…。絶望感に打ちひしがれる中、津波に関する注意情報が発表されなかった。首の皮一枚繋がったと思った。
そして、週末の態勢を当番体制にまで縮小することが決まった。奇跡だ…(涙)。

しかし、数日前から日本列島に2つの台風が近づいており、「果たして無事に辿り着けるのか?いや、そもそもライブは開催するのか?」と気を揉み続けていた。
出発当日、そのW台風が相次いで関東地方に最接近または上陸の恐れがあり、事前の予報ではかなりの荒天が予想されていた。そんな易々と目的達成させるわけにはいかないらしい。

時間単位で気象状況に気を揉みつつ、大人の休日倶楽部パスの恩恵を受け、当日は新青森駅を9時頃に出発。それでも東北新幹線は定時で運行され、12時30分頃に東京駅に到着。この時点で最初の台風は既に日本の東へと抜けていたものの、スマホの画面には次の台風の接近を知らせるニュース。戦々恐々としながら東海道線に乗り換え、13時15分頃に横浜駅へ降り立った。

ようやく到着した横浜駅だが、構内は異様な熱気と人で溢れていた。
それもそのはず、この日は同じ横浜にあるKアリーナでB’zの公演(LIVE-GYM 2026)が予定されていたのだ。駅ですれ違う方々の年齢層を見ると、いずれも50代前後と比較的高めに見える。いや、横浜アリーナを目指すファンの年齢層はもっとアレか(笑)。
台風の不安を抱えつつ、タイプの異なる同世代のアーティストを追いかけるそれぞれのファンが全国から集結している状況に、ちょっと微笑ましくなった。

新横浜駅から横浜アリーナへと向かう道中は強い雨が降りしきる。次の台風が接近しつつあることを十分感じさせるような空模様だが、「何とかここまで来られた」という安堵感が勝っていた。

初めての横浜アリーナは傘の花が咲く

前から4列目ほぼ中央から目の当たりにした臨場感

実は人生初めての横浜アリーナ。座席はなんと前から4列目の中央寄りという最高のポジション。ファンクラブに入会していた同行者の強運に頭が上がらなかった。ステージ上の所作やバンドの細かな息遣いまでがダイレクトに伝わってきそうな、この規模の会場では経験したことのない臨場感だった。

唯一贅沢な不満を言わせてもらうなら、ステージの目の前を行き来するクレーンカメラが何度も視界に被り、少々目障りだったこと(笑)。とはいえ、それを差し引いても最高の特等席だった。

密かに心待ちにしていた第2部「MILAD」

今回の3部構成の中で僕が密かにそして最も期待を寄せていたのが、第2部だった。
近年、並々ならぬ情熱を注いできた総合エンターテインメント「MILAD(MUSICLIVE,ACT&DANCE)」の世界。今回、その集大成としてどう展開されるのか。
その期待は幕が開けた瞬間から昇華し、そして終始圧倒されることになった。

若者の表現力と躍動感に落涙

第2部のステージが始まってから僕は終始感銘を受け、涙腺が緩みっぱなし。
ステージ上で繰り広げられる若いダンサーやアクターたちの圧倒的な躍動感。更に、彼らのエネルギーと音楽とがステージ上で完璧に融合し、物凄い熱量となって迫ってくる。
中には「この時間が退屈だ」と席を外すファンがいたことも知っているが、個人的には、ミュージカルとも異なるこのステージ上での演者の一挙手一投足から、完全に目が離せなくなっていた。ステージの幕引きは「東京少年少女」の客演。

演者がステージに現れ、イントロが響き始めた瞬間、いよいよ胸に込み上げるものを抑えきれず、涙が止まらなくなった。あの一体感を目の当たりにし、心を揺さぶった感動は、言葉では言い表せないほど美しく、僕の中に鬱積していた何かを洗い流すようで、久しぶりに魂が震えるような感激を味わった。

第3部は何とアンコール込みで21曲披露!疲労度合いも半端なく…

第3部は「今、歌いたい曲」ということで、アンコール含めて何と21曲を披露。さまざまなゲストが登場したが、圧巻だったのは「ILE AIYE~WAになっておどろう」で登場したブラジル太鼓集団の「ナタカトキオ」。彼らのパフォーマンスが凄すぎて、その演舞を固唾を飲んで見守っていた。
当初の予告通り、21時30分過ぎに全ての幕を下ろした。恐らく最後の最後に披露するはずだった「あの曲」は、時間の都合で演奏できなかったんじゃないだろうか、とか思ったり。

ここに辿り着きライブを堪能できたことに感謝

最後に

第1部、凍結前までのアルバムA面1曲目の披露、第2部で繰り広げられた「MILAD」という深い芸術性と感動、そして第3部で「今、歌いたい曲」を披露するというスタンスと、最後に会場内を大量に飛び交った紙飛行機での大団円。約6時間という長丁場を全く感じさせない、素晴らしいステージ構成だった。

興奮冷めやらぬまま終演後に会場の外へ出ると、あれだけ降っていた雨は上がっていた。我々が会場で熱を上げているうちに、2つ目の台風が既に通過したらしい。

結果的に、直前の地震から始まりW台風の最接近や直撃という、最悪の事態を奇跡的に避けることができた。記憶に残り、記録として残したくなる、最高の45周年公演だった。

角松敏生というアーティストの過去・現在・これからで目の当たりにした感じ。あの場所にいられたことに(特に職場関係者には)心から感謝したい。
素晴らしいステージを魅せてくれたすべての出演者の皆さん、最高の時間をありがとうございました。50周年の公演も楽しみにしています(笑)。
(敬称略)

※ 8月から3回にわたって今回の公演がWOWOWで放映されるそうです。